2017年のヘルスケア・医療分野での主なM&A 20件に迫る – M&A Online



 2017年のヘルスケア・医療分野での主なM&A は20に迫る件数となった。中でも目立ったのが村田製作所<6981>が116億円で買収した米国のヘルスケア関連ベンチャーVios Medical, Inc.(ミネソタ州)の案件。Vios社は心拍数、呼吸数、心電図などを計測できるチェストセンサーと、それらをモニタリングするためのソフトウェアやクラウドサービスなどを開発し提供している企業。村田製作所ではこのM&Aでヘルスケア・メディカル分野において新たなビジネスモデルや顧客価値の創出が見込めるほか、村田製作所の保有するセンサーや通信の技術とのシナジー効果も期待できるとしている。電子部品メーカーによるヘルスケア分野への進出はオムロン<6645>でも実績があり、ヘルスケアとセンサーなどを手がける企業との相性はいいようで、今後もこうした案件は増えそうだ。

 ヘルスケア分野ではこのほかに、データホライゾン<3628>が疾病管理と疾病予防を行っているDPPヘルスパートナーズを子会社化した。同社は生活習慣病の重症化予防を提供する企業で、データホライゾンはこれまで、DPPヘルスパートナーズに生活習慣病の重症化予防事業を委託していた。一方、日水製薬<4550>は健康・化粧品製造販売会社ニッスイファルマ・コスメティックスを千趣会<8165>売却した。日水製薬は自社の医薬事業とニッスイファルマ・コスメティックスの天然にこだわった健康食品や化粧品事業の融合を試みたが、相乗効果が小さく、企業譲渡に踏み切った。

経営計画実現のためのM&Aも

 経営計画実現のために実施したM&A もあった。田辺三菱製薬<4508>はパーキンソン病などの研究開発を行う、イスラエルのニューロダームを1252億円で買収した。田辺三菱製薬は中期経営計画で、米国での売上高目標を800億円と定めており、ニューロダームのパーキンソン治療薬を投入することで、この目標の達成を目指すという。キョーリン製薬ホールディングス<4569>も子会社の杏林製薬が医療機器の検査・開発などを行うジェイタス(大阪市東成区)を買収した。キョーリン製薬ホールディングスは中期経営計画で、感染症の治療、環境感染の制御にかかわる事業に力を入れており、ジェイタスの技術を活用することで幅広い事業展開が可能になる。

機器分野でも動きが

 装置や機器の分野でのM&A も少なくなかった。協和発酵キリン<4151>は連結子会社である体外診断用医薬品と自動分析装置の開発、製造、販売を手がける協和メデックスの株式の一部を日立化成<4217>に2018年1月に譲渡することを決めた。写真用品店チェーンのキタムラ<2719>はレントゲンフィルム子会社を富士フィルムメディカルに譲渡した。キタムラはキタムラメディカルの事業の発展について検討を進めた結果、シナジー効果が期待できる富士フィルムメディカルに売却することにした。堺化学工業<4078>は子会社であるカイゲンファーマが保有する、医療用注射針輸出企業である松岡メディテックの株式の 66.7%をエア・ウォーター<4088>に売却した。エア・ウォーターでは注射針の製造から販売までを一貫して行う体制を整え、事業を拡大する計画だ。




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