富士フイルム 「ビッグデータ・IoT時代を支える総ユーザーコストに優れた大容量データテープ」第7回ものづくり日本大賞 「内閣総理大臣賞」を受賞 – SankeiBiz

富士フイルム株式会社(社長:助野 健児)は、「ビッグデータ・IoT時代を支える総ユーザーコストに優れた大容量データテープ」で、第7回ものづくり日本大賞「内閣総理大臣賞」(製品・技術開発部門)を受賞しました。

「ものづくり日本大賞」は、日本の産業・文化の発展を支え、豊かな国民生活の形成に大きく貢献してきたものづくりを継承・発展させることを目的に、経済産業省が、国土交通省、厚生労働省、文部科学省と連携して、ものづくりの現場で活躍し、新たな付加価値を提供できる人材を顕彰する内閣総理大臣表彰です。2005年に創設され、今回で7回目を迎えます。

◆詳細はwebページをご覧下さい。
http://www.fujifilm.co.jp/corporate/news/news/articleffnr_1249.html?link=atp

今回、「バリウムフェライト(BaFe)磁性体」を世界で初めて採用した大容量磁気テープの開発に携わった7名が受賞いたしました。データを保管した際のトータルコスト(*1)の削減に寄与する大容量磁気テープにより、「活用が進むビッグデータを安全・安価・長期に保管したい」という社会のニーズにこたえたこと、また、磁気テープの今後のさらなる大容量化の道を拓いた点が高く評価されたものです。

*1 ドライブやサーバなどの導入にかかる初期費用やメンテナンス費用、消費電力などすべてを含めたコスト。例えば、480TBのデータが5年間で2,400TBまで増加した際、トータルコストはHDDを使用した場合に比べ1/8といわれている(JEITA調べ)。

富士フイルムニュースリリース一覧
http://www.fujifilm.co.jp/corporate/news/index.html?link=atp
富士フイルム株式会社
http://fujifilm.jp/?link=atp
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ブライトパス・バイオは新株予約権の大量行使などが好感されて昨年来の高値 – 財経新聞

■期待の新薬候補も日本と米国で開発が進む


 ブライトパス・バイオ<4594>(東マ)は15日の前場、大きく上値を追い、18%高の966円(144円高)まで上げて昨年来の高値を更新した。前引けも14%高の937円(115円高)となり、東証マザーズ銘柄の売買代金1位となった。2017年12月にクレディ・スイス証券あてに発行した新株予約権の大量行使に関する発表が1月に入って相次ぎ、行使の進展が好感されている。17年12月、クレディ・スイス証券に対する第三者割当方式で第12回、第13回の新株予約権(合計の資金調達額は40億1417万4400円:差引手取概算額)を発行した。

 期待の新薬候補としては、リード開発品のがんペプチドワクチン「ITK-1」を富士フイルムホールディングス<4901>(東1)の富士フイルム株式会社へ導出しており、現在、日本国内において進行性の去勢抵抗性前立腺がん患者を対象とするプラセボ対照第3相2重盲検比較試験が実施されている。2018年度中に試験結果が出る予定。

 また、「GRN-1201」は、欧米人に多いA2型HLA(HLA-A2)に結合するペプチド4種で構成される、米国や欧州を始めとしたグローバル市場向けのがんペプチドワクチンで、現在、米国でメラノーマ(悪性黒色腫)を対象とするオープンラベル第1相臨床試験と、非小細胞肺がんを対象に免疫チェックポイント阻害剤と併用する第2相臨床試験が実施されている。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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日本の製造業、第2の世界進出 – 朝鮮日報

 昨年12月15日、東京・六本木にある富士フイルム本社3階にある社内革新センター「オープン・イノベーション・ハブ」には、幹細胞で作った人工皮膚、直径1ミリメートルの超小型内視鏡レンズ、放射線診断補助薬、皮膚再生化粧品など同社の革新的製品50種類余りが展示されていた。しかし、富士フイルムの象徴であるフィルムは耐熱フィルムなど3種類だけだった。

 デジタルカメラとスマートフォンの登場で富士フイルムの主力だったフィルム市場は消えたに等しいが、同社は2018年3月期も過去最高の業績を上げる見通しだ。売上高2兆4600億円、営業利益1850億円で、世界のフィルム市場が過去最高の好況に沸いた2000年の業績の2倍に達する。過去に富士フイルムと共に世界のフィルム市場を二分した米イーストマン・コダックは破産したが、富士フイルムは本業消滅の危機を克服したと言える。

 オープン・イノベーション・ハブの小島健嗣館長は「我々の真の競争力は、フィルムそのものではなく、フィルムを作る際に使われる100種類余りの化学物質を生産、加工する技術だ。この技術で医薬品、化粧品、医療機器など新たな分野を開拓する第2の創業に成功した」と述べた。

 2000年代のデジタル時代に入り、世界の舞台から脱落した「株式会社日本」が復活している。富士フイルム、ソニー、キヤノン、パナソニック、任天堂など日本企業が強固な独自技術で再び世界市場へと進軍している。

 沈没する日本の製造業の象徴だったソニーは、テレビ事業とスマートフォンに搭載するイメージセンサーがけん引する形で、18年3月期に過去最高の営業利益(6300億円)を上げる見通しだ。東京証券取引所の統計によれば、1部上場1308社の昨年の売上高と経常利益の合計はそれぞれ547兆6625億円、37兆3811億円で、過去10年間で最高を記録した。

 株式会社日本の復活で雇用もあふれるようになった。失業率は過去24年で最低の2.7%まで低下した。NHKによると、大卒予定者10人のうち9人の就職が卒業前に内定し、1人当たり2.5社から内定通知を受け取ったという。株式会社日本の復活は円安と世界経済の好転など外部環境も影響を与えたが、規制改革や法人税引き下げなど思い切った企業支援政策を掲げたアベノミクスによるところも大きかったと評価されている。

<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) The Chosun Ilbo & Chosunonline.com>

iPS10年 見えた課題(下) 医薬向け細胞 政府支援で – 日本経済新聞

 iPS細胞の臨床応用で日本が実力をつけるには何が必要か。業界組織の再生医療イノベーションフォーラム会長で富士フイルム副社長の戸田雄三氏と、国際幹細胞備蓄イニシアチブ代表で英国の備蓄事業も率いたグリン・ステイシー氏に聞いた。

 ――iPS細胞応用の国際競争の現状はどうですか。

 「日本は再生医療製品の期限付き条件付き承認を世界に先駆けて導入したが、米国などが追随しており競争は厳しさを増している」

 「再…

11日の米国市場ダイジェスト:ダウ205ドル高、税制改革受けた業績拡大期待強まる – まぐまぐニュース!


 

■NY株式:ダウ228ドル高、大手行決算を好感

12日の米国株式相場は上昇。ダウ平均は228.46ドル高の25803.19、ナスダックは49.28ポイント高の7261.06で取引を終了した。大手行決算で税制改革による企業業績の押し上げ効果が再認識され、終日堅調推移となった。主要株価指数は連日の過去最高値更新。セクター別では、小売やテクノロジー・ハード・機器が上昇する一方で不動産や公益事業が下落した。

大手行のJPモルガン(JPM)は、予想を上回る決算を発表して上昇。一方でウェルズファーゴ(WFC)は架空口座などの不正問題の解決に今しばらく時間がかかるとの見方を示し小幅下落となった。ネット小売のアマゾン(AMZN)は、モルガン・スタンレーが目標株価や投資判断は維持したものの、強気のシナリオとして2000ドルの株価予想を示し、上昇。一方でSNSのフェイスブック(FB)は、政治的ニュースや偽ニュース問題に対応し、ユーザーの利用時間及び広告収入を減らすリスクを覚悟の上で、ニュースフィードの表示方法を変更することを発表し、大幅下落となった。また、保険のアフラック(AFL)は、不正会計疑惑が報じられ会社側は否定したものの軟調推移となった。15日(月曜日)はキング牧師誕生日の祝日となる為、NY株式市場は休場となる。

Horiko Capital Management LLC

■NY為替:独連立協議の開始合意でユーロ買い、量的緩和縮小への思惑再燃で円買い

12日のニューヨーク外為市場でドル・円は、111円69銭まで上昇した後、110円92銭まで下落し、111円06銭で引けた。米国の12月消費者物価コア指数の伸び拡大などを受けて連邦準備理事会(FRB)の今年3回の利上げ観測が高まり、ドル買いが先行した。その後、日銀が今月の金融政策決定会合で2018年度の成長見通しを引き上げるとの報道をきっかけに、量的緩和縮小への思惑再燃か、円買いになった。

ユーロ・ドルは1.2112ドルから1.2218ドルまで上昇し、1.2202ドルで引けた。ドイツの二大政党が正式な連立協議開始で合意したことを好感したユーロ買いが継続した。ユーロ・円は134円83銭から135円55銭まで上昇した。ポンド・ドルは1.3611ドルから1.3744ドルまで上昇。ソフトブレグジットへの期待によるポンド買いが継続した。ドル・スイスフランは0.9737フランから0.9666フランまで下落した。

■NY原油:続伸で63.80ドル、イラン核合意に絡む思惑などから買い先行

12日のNY原油先物は続伸(NYMEX原油2月限終値:64.30↑0.50)。63.16ドルから64.34ドルまで上昇した。中国の12月原油輸入の大幅減少を受けて売られた流れで始まった。その後、ドイツの二大政党が正式な連立協議開始で合意したことを好感してユーロ高・ドル安が進んだことで、割安感による買いが優勢になった。ただ、米ベーカー・ヒューズ社が発表した米国内の石油掘削装置(リグ)稼働数が前回から10基増加したこと。また、米国が「イラン核合意に基づく制裁停止を継続」と発表したことから、64ドル台に乗せた後はやや伸び悩みがみられた。

■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC)  31.19ドル +0.53ドル(+1.73%)
モルガン・スタンレー(MS) 55.12ドル +0.92ドル(+1.70%)
ゴールドマン・サックス(GS)257.03ドル +1.90ドル(+0.74%)
インテル(INTC)      43.24ドル -0.17ドル(-0.39%)
アップル(AAPL)      177.09ドル +1.81ドル(+1.03%)
アルファベット(GOOG)   1122.26ドル +16.74ドル(+1.51%)
フェイスブック(FB)    179.37ドル -8.40ドル(-4.47%)
キャタピラー(CAT)     170.30ドル +1.10ドル(+0.65%)
アルコア(AA)       56.76ドル -0.15ドル(-0.26%)
ウォルマート(WMT)     100.87ドル +0.85ドル(+0.85%)
スプリント(S)       5.69ドル —ドル(0.00%)

雪降る街で暮らす外猫を捉えた吉田裕吏洋写真展「ゆきねこ」19日から札幌で [2018.1.14] – ワールドペットニュース

 北国の冬を外で暮らす猫を「ゆきねこ」と呼び、その猫たちの写真を撮り続けている札幌市在住の写真家・吉田裕吏洋さんの写真展「ゆきねこ」が、1月19日(金)から富士フィルムフォトサロン札幌で開催される。

 今回の写真展の作品に登場するのは、雪降る季節の「ゆきねこ」たちの日常。可愛らしいも、可哀想も、悲壮感に打ちひしがれることもなく、ごく淡々と「ゆきねこ」たちの生きている世界をやさしいまなざしで捉えたひとコマで綴られる。

 吉田さんは、写真展で個別作品のタイトルをつけず、ひとつひとつの作品に短い言葉を添えて、全体でひとつの絵本となるような構成とし、観る人がそれぞれのリズムで楽しんで欲しいと語っている。

 時間は、午前10時から午後6時まで。入場は無料。作者の吉田さんは全日在廊予定。問い合わせは、富士フィルムフォトサロン札幌、電話:011-241-7366まで。

「第4の治療」注目のがんペプチドワクチン、2020年代半ばには半数との予測 – 産経ニュース

 手術、抗がん剤、放射線療法に次ぐがんの「第4の治療」として注目されている免疫治療。2020年代の半ばには治療の半数を占めるという予測もある。国内外の製薬企業や研究機関は、その一種であるがんペプチドワクチンの開発をこぞって進めている。

 塩野義製薬では治療の難しい食道がんなどに対するがんペプチドワクチン開発を行っている。近畿大学の研究成果を基に、臨床試験を実施中で、新薬の元となるペプチドの量産技術も確立している。

 NECは新薬の候補物質を効率的に発見するための人工知能(AI)を用いた技術を開発して、山口大学などと研究を進め、肝細胞がんや食道がんに対するペプチド候補を発見した。

 創薬ベンチャーのブライトパス・バイオはがんの個別化医療の先駆けとなりそうながんワクチンを開発中だ。個々の患者でがん細胞に作用する免疫が異なることから、投与前に一度検査をしてから、患者ごとに異なるワクチンを選択・投与する。世界での製造販売の権利を富士フイルムに譲渡した前立腺がん対象のワクチンは、現在、臨床試験の最終段階に入っている。

 がんペプチドワクチン研究の歴史は長いが、効果の証明が困難な部分があり、これまで治療薬として販売につながった事例はない。各製薬会社などのさらなる研究、開発が待たれる。(安田奈緒美)

「イケア」が世界最大の家具会社に「タテ糸」を軸に変化する経営 – livedoor

■もともとは17歳の少年が始めた通信販売会社

イケアと言えば、日本でも人気のある世界的な家具ブランドですが、もともとはスウェーデンに住む17歳の少年が始めた小さな通信販売会社でした。同社がグローバル企業として成長できたのは、「ダイナミック・ケイパビリティ」が高かったからだと言えるかもしれません。

ダイナミック・ケイパビリティは、経営戦略のフレームワーク(枠組み)の1つです。フレームワークとは、複雑な現象を単純化して理解するための“眼鏡”のようなものです。その中でも、ダイナミック・ケイパビリティは比較的新しい考え方で、簡単に言えば、「変化を生み出す能力」です。

今、世の中はグローバル化やテクノロジーの急速な進展などにより、環境変化が激しく、先が読みにくくなっています。そのような状況で、企業が持続的競争優位を確立するには、常に変化を先読みし、その変化に合わせて保有する資源を組み替えて対応していくことが必要です。その能力をダイナミック・ケイパビリティと言います。

■ポーターとバーニーの違いとは

経営戦略には、2つの代表的なフレームワークがあります。1つは、マイケル・ポーターの「ポジショニング・アプローチ」です。ポジショニングとは、競合に対して有利な位置取りをすることです。競争を左右する5つの外部要因である(1)新規参入の脅威、(2)企業間の敵対関係、(3)代替製品・サービスの脅威、(4)買い手の交渉力、(5)売り手の交渉力に注目し、これらを分析し、競争が激しくないところを選んで競争優位を確立しようというのがポーターの考え方(「ファイブ・フォース・モデル」)です。

企業の外部環境を重視したポーターに対して、企業の内部環境、すなわち社内にある資源の重要性を強調したのがジェイ・バーニーの「資源ベース論」です。価値(Value)、稀少性(Rarity)、模倣困難性(Inimitability)、代替不可能性(Non-substitutability)の4つの要素(VRIN)を持った資源を確立することが、持続的競争優位につながるという考え方です。

■変化に対応できる企業とできない企業の差は何か

いずれの考え方にも前提があります。つまり、ポーターの戦略は「環境は安定している」という前提、バーニーの戦略は「VRINの要素を持った資源を一度確立すれば、その有効性が続く」という前提です。しかし、先述の通り、現在は環境の不確実性が非常に高くなっています。次々と新しいテクノロジーが生まれ、競合は業界の壁を越えていきます。そのような状況では、競争優位な資源も変化していくはずです。そこで、ダイナミック・ケイパビリティが注目されるようになったのです。

ダイナミック・ケイパビリティは、1990年代後半にカリフォルニア大学バークレー校ハース・ビジネススクール教授のデビッド・ティースが提唱した考え方です。まだ新しい概念だけに、研究者によってさまざまな考え方がありますが、ここではティースの考え方を中心に紹介します。

ケイパビリティとは、企業が持っている資源を価値のある活動に変換するために必要な知識や能力、プロセスのことで、組織の力と言ってもよいでしょう。ケイパビリティには、一般的ケイパビリティとダイナミック・ケイパビリティの2つがあります。一般的ケイパビリティとは、ものづくりや資材の調達、マーケティングなど、オペレーションを円滑に実行するための力です。それに対して、より高い次元から、そうした一般的ケイパビリティを適切に組み替える力がダイナミック・ケイパビリティです。

■なぜ富士フイルムは生き残れたのか

ダイナミック・ケイパビリティの有無が企業の将来を大きく左右した例として、イーストマン・コダックと富士写真フイルム(現・富士フイルム)が挙げられます。21世紀に入り、デジタルカメラが普及し写真フィルム事業が衰退する中で、コダックは12年に経営破綻してしまいました。一方の富士フイルムは、医療機器や化粧品をはじめ、多角的な事業を展開しています。このように、同じ資源・ケイパビリティを持っていても、環境変化に対応できない企業と対応できる企業が存在します。その差は、環境の変化に合わせて、あるいは変化を先取りして、資源・ケイパビリティを組み替えるダイナミック・ケイパビリティを持つか否かで決まると言えるでしょう。

一方で、ティースは「シグネチャ・プロセス」、すなわち企業の歴史に根差した物事の仕方も大事だと述べています。創業者のビジョンや企業の歩みを変化に反映させてこそ、他社に模倣できない強みになっていくというのです。変化といっても、それまでの企業の歩みを無視した仕方では、競争優位の確立は難しいでしょう。

■経営に必要なのは「タテ糸」と「ヨコ糸」

イケアの歴史を振り返ってみましょう。同社は、スウェーデンのイングバル・カンプラードが43年に設立しました。通信販売会社としてスタートし、やがて家具も取り扱うようになります。そして、51年には商品を家具に絞り込みます。しかし、競合との間で価格競争が激しくなり、質も低下します。そんな状況で、カンプラードは、質を落とさず、さらに安価にできるよう「両利き」の努力をしました。例えば、家具は形がバラバラで、輸送コストがかかります。そこで、家具を客が家で組み立てるスタイルを導入することで、商品をフラットな状態で輸送でき、輸送コストを下げることに成功しました。

やがて、安くて人気のあったイケアは他の家具販売業者から警戒され、家具の見本市から閉め出され、家具を仕入れることもできなくなってしまいました。すると今度は、東欧の家具業者を取り込んで家具を内製化。さらに、郊外に大型の店舗を設けました。当初は注文を受けた従業員が商品を倉庫に取りに行っていましたが、対応が間に合わなくなり、客が直接商品を取りに来る形に変更しました。こうして、現在の店舗の原型ができていったのです。

時間の経過とともに、環境は変化していきます。いち早く問題を発見し、資源・ケイパビリティを組み替えて対応する姿は、まさにダイナミック・ケイパビリティの好事例と言えます。

■創業者の価値観や企業の歴史までは模倣できない

また、カンプラードは、イケアの価値観を従業員の間で共有することにも自覚的でした。76年に『ある家具職人の言葉』の中で「より快適な毎日を、より多くの方々に」というイケアのビジョンや価値観を示します。84年に出版された『未来は可能性に満ちている』には、先述のようなイケア誕生の歴史がまとめられています。イケアのシグネチャ・プロセスは従業員の間に理解され、今日まで受け継がれています。

本田技研工業を本田宗一郎さんと二人三脚で世界的な企業に育てた藤沢武夫さんは、経営を布にたとえて、「布を織るとき、タテ糸は動かずずっと通っている。(略)タテ糸がまっすぐ通っていて、はじめてヨコ糸は自由自在に動く。一本の太い筋が通っていて、しかも状況に応じて自在に動ける、これが『経営』であると思う」(『経営に終わりはない』藤沢武夫著)と述べています。ティースの言葉に置き換えれば、タテ糸がシグネチャ・プロセス、ヨコ糸がダイナミック・ケイパビリティと言えます。

イケアが世界的な企業になって以降、同社を模倣する企業は出てきていますが、イケアのように成功した企業は現れていません。商品デザインや店舗レイアウトなど、目に見える部分は模倣できても、創業者の価値観や企業の歴史までは模倣できないということでしょう。創業者のビジョンや価値観を従業員の間で共有する仕組みをつくり、タテ糸を軸に変化する経営をやってきたことが、イケアの強みではないかと思います。

(慶應義塾大学商学部教授、南開大学中国コーポレート・ガバナンス研究院招聘教授 谷口 和弘 構成=増田忠英 写真=時事通信フォト)

イケアが世界最大の家具会社になった理由 – ニコニコニュース

■もともとは17歳の少年が始めた通信販売会社

イケアと言えば、日本でも人気のある世界的な家具ブランドですが、もともとはスウェーデンに住む17歳の少年が始めた小さな通信販売会社でした。同社がグローバル企業として成長できたのは、「ダイナミック・ケイパビリティ」が高かったからだと言えるかもしれません。

ダイナミック・ケイパビリティは、経営戦略のフレームワーク(枠組み)の1つです。フレームワークとは、複雑な現象を単純化して理解するための“眼鏡”のようなものです。その中でも、ダイナミック・ケイパビリティは比較的新しい考え方で、簡単に言えば、「変化を生み出す能力」です。

今、世の中はグローバル化やテクノロジーの急速な進展などにより、環境変化が激しく、先が読みにくくなっています。そのような状況で、企業が持続的競争優位を確立するには、常に変化を先読みし、その変化に合わせて保有する資源を組み替えて対応していくことが必要です。その能力をダイナミック・ケイパビリティと言います。

■ポーターとバーニーの違いとは

経営戦略には、2つの代表的なフレームワークがあります。1つは、マイケル・ポーターの「ポジショニング・アプローチ」です。ポジショニングとは、競合に対して有利な位置取りをすることです。競争を左右する5つの外部要因である(1)新規参入の脅威、(2)企業間の敵対関係、(3)代替製品・サービスの脅威、(4)買い手の交渉力、(5)売り手の交渉力に注目し、これらを分析し、競争が激しくないところを選んで競争優位を確立しようというのがポーターの考え方(「ファイブ・フォース・モデル」)です。

企業の外部環境を重視したポーターに対して、企業の内部環境、すなわち社内にある資源の重要性を強調したのがジェイ・バーニーの「資源ベース論」です。価値(Value)、稀少性(Rarity)、模倣困難性(Inimitability)、代替不可能性(Non-substitutability)の4つの要素(VRIN)を持った資源を確立することが、持続的競争優位につながるという考え方です。

■変化に対応できる企業とできない企業の差は何か

いずれの考え方にも前提があります。つまり、ポーターの戦略は「環境は安定している」という前提、バーニーの戦略は「VRINの要素を持った資源を一度確立すれば、その有効性が続く」という前提です。しかし、先述の通り、現在は環境の不確実性が非常に高くなっています。次々と新しいテクノロジーが生まれ、競合は業界の壁を越えていきます。そのような状況では、競争優位な資源も変化していくはずです。そこで、ダイナミック・ケイパビリティが注目されるようになったのです。

ダイナミック・ケイパビリティは、1990年代後半にカリフォルニア大学バークレー校ハース・ビジネススクール教授のデビッド・ティースが提唱した考え方です。まだ新しい概念だけに、研究者によってさまざまな考え方がありますが、ここではティースの考え方を中心に紹介します。

ケイパビリティとは、企業が持っている資源を価値のある活動に変換するために必要な知識や能力、プロセスのことで、組織の力と言ってもよいでしょう。ケイパビリティには、一般的ケイパビリティとダイナミック・ケイパビリティの2つがあります。一般的ケイパビリティとは、ものづくりや資材の調達、マーケティングなど、オペレーションを円滑に実行するための力です。それに対して、より高い次元から、そうした一般的ケイパビリティを適切に組み替える力がダイナミック・ケイパビリティです。

■なぜ富士フイルムは生き残れたのか

ダイナミック・ケイパビリティの有無が企業の将来を大きく左右した例として、イーストマン・コダックと富士写真フイルム(現・富士フイルム)が挙げられます。21世紀に入り、デジタルカメラが普及し写真フィルム事業が衰退する中で、コダックは12年に経営破綻してしまいました。一方の富士フイルムは、医療機器や化粧品をはじめ、多角的な事業を展開しています。このように、同じ資源・ケイパビリティを持っていても、環境変化に対応できない企業と対応できる企業が存在します。その差は、環境の変化に合わせて、あるいは変化を先取りして、資源・ケイパビリティを組み替えるダイナミック・ケイパビリティを持つか否かで決まると言えるでしょう。

一方で、ティースは「シグネチャ・プロセス」、すなわち企業の歴史に根差した物事の仕方も大事だと述べています。創業者のビジョンや企業の歩みを変化に反映させてこそ、他社に模倣できない強みになっていくというのです。変化といっても、それまでの企業の歩みを無視した仕方では、競争優位の確立は難しいでしょう。

■経営に必要なのは「タテ糸」と「ヨコ糸」

イケアの歴史を振り返ってみましょう。同社は、スウェーデンのイングバル・カンプラードが43年に設立しました。通信販売会社としてスタートし、やがて家具も取り扱うようになります。そして、51年には商品を家具に絞り込みます。しかし、競合との間で価格競争が激しくなり、質も低下します。そんな状況で、カンプラードは、質を落とさず、さらに安価にできるよう「両利き」の努力をしました。例えば、家具は形がバラバラで、輸送コストがかかります。そこで、家具を客が家で組み立てるスタイルを導入することで、商品をフラットな状態で輸送でき、輸送コストを下げることに成功しました。

やがて、安くて人気のあったイケアは他の家具販売業者から警戒され、家具の見本市から閉め出され、家具を仕入れることもできなくなってしまいました。すると今度は、東欧の家具業者を取り込んで家具を内製化。さらに、郊外に大型の店舗を設けました。当初は注文を受けた従業員が商品を倉庫に取りに行っていましたが、対応が間に合わなくなり、客が直接商品を取りに来る形に変更しました。こうして、現在の店舗の原型ができていったのです。

時間の経過とともに、環境は変化していきます。いち早く問題を発見し、資源・ケイパビリティを組み替えて対応する姿は、まさにダイナミック・ケイパビリティの好事例と言えます。

■創業者の価値観や企業の歴史までは模倣できない

また、カンプラードは、イケアの価値観を従業員の間で共有することにも自覚的でした。76年に『ある家具職人の言葉』の中で「より快適な毎日を、より多くの方々に」というイケアのビジョンや価値観を示します。84年に出版された『未来は可能性に満ちている』には、先述のようなイケア誕生の歴史がまとめられています。イケアのシグネチャ・プロセスは従業員の間に理解され、今日まで受け継がれています。

本田技研工業を本田宗一郎さんと二人三脚で世界的な企業に育てた藤沢武夫さんは、経営を布にたとえて、「布を織るとき、タテ糸は動かずずっと通っている。(略)タテ糸がまっすぐ通っていて、はじめてヨコ糸は自由自在に動く。一本の太い筋が通っていて、しかも状況に応じて自在に動ける、これが『経営』であると思う」(『経営に終わりはない』藤沢武夫著)と述べています。ティースの言葉に置き換えれば、タテ糸がシグネチャ・プロセス、ヨコ糸がダイナミック・ケイパビリティと言えます。

イケアが世界的な企業になって以降、同社を模倣する企業は出てきていますが、イケアのように成功した企業は現れていません。商品デザインや店舗レイアウトなど、目に見える部分は模倣できても、創業者の価値観や企業の歴史までは模倣できないということでしょう。創業者のビジョンや価値観を従業員の間で共有する仕組みをつくり、タテ糸を軸に変化する経営をやってきたことが、イケアの強みではないかと思います。

イケア1号店は2006年にオープン。現在国内9店舗展開する。(時事通信フォト=写真)