富士フイルム、再生医療ベンチャー出資 – SankeiBiz

 富士フイルムは、10日付で再生医療ベンチャーのレグセル(京都市上京区)の第三者割当増資を引き受け、同社に1億7000万円を出資した。また4月には、同社と再生医療製品の開発支援を行う業務提携契約を結んだ。富士フイルム子会社のジャパン・ティッシュ・エンジニアリングを通じて、レグセルから細胞培養プロセスの開発などを受託する。レグセルは2016年1月に設立。京都大学との共同研究により基礎技術の開発を進め、自家制御性T細胞および他家iPS細胞(人工多能性幹細胞)由来のキラーT細胞を使った免疫細胞療法の実用化を目指している。特にキラーT細胞を使ったがん治療は、高い効果が見込まれており、早期の実用化への期待が高まっている。

富士フイルム、インスタックスSQ10を投入 – NNA.ASIA

富士フイルムの現地法人フジフイルム(マレーシア)は16日、インスタントカメラ「instax(インスタックス)」(日本名:チェキ)シリーズで、新たに正方形フォーマットの写真を撮影する「instax スクエアSQ10」と「instax mini9」の2モデルを市場投入すると発表した。SQ10は画像の編集・加工もできるデジカメ機能を備えた高付加価値モデルとなる。同社では、インスタントカメラファンの底上げに向け、さらにブランド価値を高めたい考えだ。

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「instaxスクエアSQ10」の使い心地について話した人気ブロガーらと中村マネジング・ディレクター(中央)=16日、クアラルンプール(NNA撮影)

「instax スクエアSQ10」は、同シリーズで初めて62ミリ×62ミリの正方形フォーマットで写真を撮影し、その場でプリントできるモデルとなる。色の再現性や安定性、経年劣化への耐性を高めているほか、「セピア」「ハイライン」といった10種類以上のフィルターを選んで色味や彩度を調整、周辺光量と明るさを19段階で調節できるなど、デジタルカメラ機能も備えていることが特徴。マイクロSDカードで撮影した画像を保存し、別途プリントすることも可能だ。

正方形フォーマットは、芸術的な写真表現に効果的だとして、約90年前から愛好家に親しまれてきたが、近年はスマートフォンアプリ「インスタグラム」のフォーマットとしても定着している。「instax スクエアSQ10」は、スマホ世代のニーズに応えるインスタントカメラで、マレーシアでも最先端のトレンドに敏感な若い消費者を中心にアピールしていく。

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正方形フォーマットのインスタントカメラ「instax スクエアSQ10」。外観も正方形(NNA撮影)

「instax mini9」は、既存の「instax mini8」のアップグレードモデルで、レンズ横にセルフィー(自撮り)用のミラーがついたほか、至近距離での撮影画像を美しく捉えられるクローズアップレンズを搭載している。「instax mini8」はマレーシアのインスタックスシリーズ販売台数の65%を占める主力モデルとなっており、「instax mini9」の投入でさらに販売を促進する。

GST(消費税)込みの価格は、「instax スクエアSQ10」が1,328リンギ(約3万4,880円)、「instax mini9」が348リンギで、22日から全国で販売する。クアラルンプール(KL)のモール「アベニューK」の特設イベント会場と、KLの「ロット10」およびスランゴール州の「サンウエー・ピラミッド」の写真専門店「ワンダーフォトショップ」で先行発売する。

カラーは「instax スクエアSQ10」がブラックのみ、「instax mini9」がフラミンゴピンク、ライムグリーン、コバルトブルー、スモーキーホワイト、アイスブルーの5色。16日の商品発表会の反応では、アイスブルーが一番人気だった。

■正方形フォーマット、ブーム到来か

中村祥敬マネジング・ディレクターは、「マレーシア人はセルフィーが大好きなほか、撮影画像のプリントも好み、(プリントをオーダーする顧客の列で)1時間余り仕上がりを待っていることもいとわない姿もみられる」と指摘。新たなトレンドである正方形フォーマットのプリント需要を探るため、ハリラヤ・プアサ(断食明け大祭)明けには、ワンダーフォトショップ2店舗で正方形フォーマットの撮影画像プリンターを試験導入すると話した。

フジフイルム(マレーシア)の発売するインスタックスシリーズはこれで、既存モデルの「instax mini70」「instax mini90」を加えた5モデルと、シェアプリンターになる。2016年のマレーシアにおけるインスタックスシリーズの販売台数は、前年比30%増となっており、今年も同様の伸びを見込んでいる。インスタックスシリーズの人気は日本や中国などのアジアから東南アジア諸国連合(ASEAN)に広がり、現在は米国が最大の販売台数で世界をけん引している。世界全体での販売台数は、16年に前年比30%増の660万台に達し、今年は750万台を見込んでいる。

富士フイルム、インスタックスSQ10を投入 – NNA ASIA – NNA.ASIA

富士フイルムの現地法人フジフイルム(マレーシア)は16日、インスタントカメラ「instax(インスタックス)」(日本名:チェキ)シリーズで、新たに正方形フォーマットの写真を撮影する「instax スクエアSQ10」と「instax mini9」の2モデルを市場投入すると発表した。SQ10は画像の編集・加工もできるデジカメ機能を備えた高付加価値モデルとなる。同社では、インスタントカメラファンの底上げに向け、さらにブランド価値を高めたい考えだ。

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「instaxスクエアSQ10」の使い心地について話した人気ブロガーらと中村マネジング・ディレクター(中央)=16日、クアラルンプール(NNA撮影)

「instax スクエアSQ10」は、同シリーズで初めて62ミリ×62ミリの正方形フォーマットで写真を撮影し、その場でプリントできるモデルとなる。色の再現性や安定性、経年劣化への耐性を高めているほか、「セピア」「ハイライン」といった10種類以上のフィルターを選んで色味や彩度を調整、周辺光量と明るさを19段階で調節できるなど、デジタルカメラ機能も備えていることが特徴。マイクロSDカードで撮影した画像を保存し、別途プリントすることも可能だ。

正方形フォーマットは、芸術的な写真表現に効果的だとして、約90年前から愛好家に親しまれてきたが、近年はスマートフォンアプリ「インスタグラム」のフォーマットとしても定着している。「instax スクエアSQ10」は、スマホ世代のニーズに応えるインスタントカメラで、マレーシアでも最先端のトレンドに敏感な若い消費者を中心にアピールしていく。

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正方形フォーマットのインスタントカメラ「instax スクエアSQ10」。外観も正方形(NNA撮影)

「instax mini9」は、既存の「instax mini8」のアップグレードモデルで、レンズ横にセルフィー(自撮り)用のミラーがついたほか、至近距離での撮影画像を美しく捉えられるクローズアップレンズを搭載している。「instax mini8」はマレーシアのインスタックスシリーズ販売台数の65%を占める主力モデルとなっており、「instax mini9」の投入でさらに販売を促進する。

GST(消費税)込みの価格は、「instax スクエアSQ10」が1,328リンギ(約3万4,880円)、「instax mini9」が348リンギで、22日から全国で販売する。クアラルンプール(KL)のモール「アベニューK」の特設イベント会場と、KLの「ロット10」およびスランゴール州の「サンウエー・ピラミッド」の写真専門店「ワンダーフォトショップ」で先行発売する。

カラーは「instax スクエアSQ10」がブラックのみ、「instax mini9」がフラミンゴピンク、ライムグリーン、コバルトブルー、スモーキーホワイト、アイスブルーの5色。16日の商品発表会の反応では、アイスブルーが一番人気だった。

■正方形フォーマット、ブーム到来か

中村祥敬マネジング・ディレクターは、「マレーシア人はセルフィーが大好きなほか、撮影画像のプリントも好み、(プリントをオーダーする顧客の列で)1時間余り仕上がりを待っていることもいとわない姿もみられる」と指摘。新たなトレンドである正方形フォーマットのプリント需要を探るため、ハリラヤ・プアサ(断食明け大祭)明けには、ワンダーフォトショップ2店舗で正方形フォーマットの撮影画像プリンターを試験導入すると話した。

フジフイルム(マレーシア)の発売するインスタックスシリーズはこれで、既存モデルの「instax mini70」「instax mini90」を加えた5モデルと、シェアプリンターになる。2016年のマレーシアにおけるインスタックスシリーズの販売台数は、前年比30%増となっており、今年も同様の伸びを見込んでいる。インスタックスシリーズの人気は日本や中国などのアジアから東南アジア諸国連合(ASEAN)に広がり、現在は米国が最大の販売台数で世界をけん引している。世界全体での販売台数は、16年に前年比30%増の660万台に達し、今年は750万台を見込んでいる。

富士フイルムとファンペップ ヒトパピローマウイルスに対する抗ウイルス薬の共同研究契約を締結 – BIGLOBEニュース



富士フイルム株式会社(本社:東京都港区、社長:助野 健児、以下 富士フイルム)と株式会社ファンペップ(本社:大阪府茨木市、社長:平井 昭光、以下 ファンペップ)は、本日5月15日、ヒトパピローマウイルス(Human papillomavirus、以下 HPV)(1)に対する抗ウイルス薬の共同研究契約を締結いたしましたので、お知らせいたします。本共同研究では、ペプチド(2)を用いた中分子医薬品の分野を中心に、HPVに対する抗ウイルス薬の候補化合物の創出を目指します。◆詳細はWebページをご覧下さい。
⇒ http://www.fujifilm.co.jp/corporate/news/articleffnr_1190.html?link=atp

中分子医薬品は、低分子医薬品と抗体医薬品(高分子医薬品)の中間にあたる分子量を有し、化学合成による製造が可能で細胞膜透過性に優れる低分子医薬品の特長と、標的への特異性や結合力が高いため副作用が少ない抗体医薬品の特長を併せ持つことが可能な医薬品として注目されています。中分子医薬品は、有効成分が細胞内に入ることで、細胞内でのたんぱく質間相互作用(*3)を阻害するアプローチなどが可能になるため、従来の医薬品とは異なる新しい創薬標的が狙えるといわれています。さらに、低分子医薬品と同様、化学合成による製造が可能なため製造コストを抑制できます。こういった背景から中分子医薬品に対する期待がますます高まる中、現在、ペプチドを用いた創薬研究が活発化しています。

富士フイルムとファンペップは、今回の共同研究を通じて、HPVの増殖を阻害する抗ウイルス薬の候補化合物の創出を目指します。富士フイルムは写真フィルムの研究開発で培った、高度な化合物の合成力や設計技術のほか、グループの富山化学工業が強みを持つ感染症領域の知見やノウハウなども活かし、ペプチドおよび低分子化合物の合成・設計を行います。またファンペップは、これまでペプチドを用いた創薬研究で蓄積してきた経験に基づき、富士フイルムが合成・設計した候補化合物の評価(薬効・毒性評価)を実施します。

HPV感染を原因とする代表的な疾患としては、皮膚や粘膜の微小な外傷から感染し、手足などにできる尋常性疣贅(じんじょうせいゆうぜい)(1)や外陰部などにできる尖圭(せんけい)コンジローマ(1)などのウイルス性疣贅があります。これらの疾患に対しては、外科的治療(凍結療法やレーザー治療など)や薬物療法(体の免疫を活性化させる自然免疫賦活剤の投与)が行われていますが、現在、直接HPVの増殖を阻害する性質を有する医薬品はありません。

今後、富士フイルムとファンペップは、新規抗ウイルス薬の創出を通じて、HPV感染症に対する治療法の新たな選択肢を提供することを目指します。
1 ヒトパピローマウイルスは皮膚や粘膜の傷口から接触感染するウイルス。代表的な疾患としては、尋常性疣贅(じんじょうせいゆうぜい)や尖圭(せんけい)コンジローマなどがあります。
尋常性疣贅:手足、膝、顔などの傷を受けやすい部位に発生する皮膚のイボで、小児期に多く発生します。液体窒素による凍結療法やレーザー治療が行われています。
尖圭コンジローマ:外陰部や肛門周辺などの皮膚や粘膜に発生する、先の尖った硬いイボです。性感染症として主に成人にみられます。液体窒素による凍結療法やレーザー治療に加え、イミキモド(自然免疫賦活剤)による薬物療法が行われています。
2 ペプチドは一般的にアミノ酸が2〜50個程度繋がったタンパク質の断片。生体内のペプチドのアミノ酸や立体構造を参考にした人工的なペプチドを有効成分とする中分子医薬品を開発することでアンメットメディカルニーズの充足に貢献すると期待されています。
*3 たんぱく質間相互作用とは、たんぱく質が、代謝やシグナル伝達などの機能を果たすためにほかのタンパク質などと結合する作用のこと。その仕組みを解明し、人工的に化合物を設計することで、創薬に繋がる化合物が得られる可能性が高いと考えられています。

富士フイルムニュースリリース一覧
⇒ http://www.fujifilm.co.jp/corporate/news/index.html?link=atp
富士フイルム株式会社
⇒ http://fujifilm.jp/?link=atp
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[NAB2017:富士フイルム]MKレンズシリーズが登場!スタジオ撮影用レンズや放送用ズームレンズも展示 – エキサイトニュース

富士フイルムブース動画360°全天球動画RICOH THETA Sで撮影した360°全天球動画です。視点変更機能を利用するにはPC版Google ChromeブラウザおよびiOS/Android版YouTubeアプリが必要です。(アプリ起動はこちら)
富士フイルムブースレポート富士フイルムは、デジタルシネマ系のレンズとしてリーズナブルな価格設定のMKシリーズのズームレンズ「FUJINON MK18-55mm T2.9」や「FUJINON MK50-135mm T2.9」を展示。また、4K対応の2/3インチカメラ用ズームレンズとしてスタジオ等で使われる箱型の27倍ズームレンズ「FUJINON UA27x6.5」や放送用レンズUAシリーズの小型・軽量なポータブルズームレンズとして「FUJINON UA18x5.5」および「FUJINON UA14x4.5」を展示していた。MKシリーズは標準ズームレンズ「MK18-55mm T2.9」と望遠ズームレンズ「MK50-135mm T2.9」の2本があり、同社の既存のHK/ZK/XKレンズシリーズと色味を統一設計することにより、複数のレンズを併用する際に必要なカラーグレーディングを簡略化することが可能なほか、ズーミング時の焦点移動やフォーカシング時の画角変動を抑制している。また、全ての操作リングのギアピッチを同社のこれまでのシネマカメラレンズと同一の0.8Mに統一し、フォローフォーカスなどの周辺アクセサリーが共通して使用可能としている。

顧客体験、イノベーションと有名ブランドの緩やかな死 – @IT





ガートナーの米国本社発のオフィシャルサイト「Smarter with Gartner」と、ガートナー アナリストらのブログサイト「Gartner Blog Network」から、@IT編集部が独自の視点で“読むべき記事”をピックアップ。グローバルのITトレンドを先取りし「今、何が起きているのか、起きようとしているのか」を展望する。

 小売大手の米シアーズは2017年3月、「より多くの融資を受け、より多くの資産を売却することができなければ、事業継続能力に『重大な懸念』が生じる」と報告した。同社は長年、実店舗を持つ小売業者の反面教師となっている。皆さんがこれは古いニュースだと思ったなら、それは無理もない。

 実際、シアーズは以前から苦境にあえいでいる。同社がかつて、いかに強大な企業だったかは忘れられがちだ。同社は1950年代、郊外のショッピングモールブームの火付け役となった。だが、その60年後、主要テナントとして入居していた自社店舗を続々と閉鎖し、こうしたモールを窮地に追いやっている。

 歴史を振り返り、シアーズの苦戦を米ボーダーズ、米コダック、米サーキットシティなど、過去に経営破綻した有名ブランド企業と比較検討するのに良いタイミングかもしれない。また、繁栄しているかどうかは別として、少なくとも生き残っている競合ブランド企業、例えば米バーンズ&ノーブル、富士フイルム、米ベストバイなどについても見てみよう。

 簡単に言うと、多くのブランド企業が、既存のブランド力やビジネスモデルを過信し続けてきた。この過信から、こうしたブランド企業は成功の先行指標に目を向けるのではなく、短期的な方策に終始した。

 つまり、「高い顧客ロイヤリティーを獲得してきたこれまでの歴史を踏まえれば、顧客の新たな期待に応えるべく、顧客体験を迅速に改善する必要はない」と考えてしまった。そのせいで、彼らにとり、リスクを取って将来の顧客ニーズのためにイノベーションを行う必要性は薄れてしまった。

 1999年時点のフォーチュン500企業のうち50%が、現在はこのリストから脱落しており、現在のフォーチュン500企業の40%が、10年後には存在していないだろうと予測する向きもあるのはそのためだ。

 顧客体験(CX)をビジネスの起点に据え、それを適切に実践すれば、こうした問題は解決される。例えば、リーダーは四半期業績だけでなく、成功の先行指標(顧客満足、ロイヤリティー、ブランド支持など)にもおのずとコミットすることになる。また、CXを起点にすれば、ブランド企業は顧客ニーズの進化を継続的に学び直し、顧客と関わるプロセス全体で、そうしたニーズに対応するために問題解決を進めなければならない。そしてCXは、イノベーションを効果的に後押しする。将来の期待を満たす技術を特定し、優先順位を付けるのに役立つからだ。

 以下では、破綻した3社と、ビジネスを継続している競合3社を対比して見ていく。そこから分かるのは、CXを追求することで生まれる力だ。

バーンズ&ノーブル vs. ボーダーズ

 バーンズ&ノーブル(B&N)は、典型的なサクセスストーリーではないかもしれない。同社の株価は下がっており、1999年には1500店あった店舗の半数以上を閉鎖している。それでもB&Nは、生き残っている少数の書店チェーンの1つだ。ボーダーズが破綻したのに、B&Nはどうやって生き残ったのか。答えは複雑だが、2社を比較すると、幾つかのテーマが浮かび上がる。

 アマゾン・ドットコムなど電子商取引企業との激化する競争に直面し、ボーダーズは、アマゾンが市場で発揮するようになった強みに対抗しようとした。DVDとCDの品ぞろえを強化するとともに、非常に幅広い書籍タイトルを提供するという従来の戦略を引き続き推進した。だが、この路線は顧客から評価されなかった。

 これに対しB&Nは、顧客が何を必要とし、何を喜ぶかを検討した。そしてアマゾンに真っ向から対抗しようとするのではなく、ニッチ市場を見いだした。オンラインにシフトしていた音楽および映画商品から撤退し、商品ラインを人気の高い書籍に絞り込み、書籍販売が依然として盛んな大学キャンパス内の店舗を運営した。

 また、B&Nの「Nook」戦略は赤字が続いているが、同社はこれによってさまざまな点で顧客価値にかかわるイノベーションを実現した。2009年に既に人気を確立していた「Amazon Kindle」に対抗して発売された「Nook」は、当初は絶賛された。The Atlanticは「Kindleキラー」と評し、Wiredは「Kindleオーナーは、電子書籍リーダーを購入済みであることを後悔するだろう」と予想した。

 Nookは、こうした初期の評判通りの成功は収めなかった。だが現在、B&NはNookの赤字を大幅に減らしており、Nookブランドタブレットの製造でサムスンと提携している他、AndroidおよびiOSアプリも提供し、Nookを自社のデジタル戦略の基盤と位置付けている。顧客の将来のニーズや行動に着目し、そのニーズを満たすためにイノベーションを行ったことが、バーンズ&ノーブルが存続しボーダーズが消滅した1つの理由だ。

富士フイルム vs. コダック

 富士フイルムもユニークなサクセスストーリーを実現してきたが、かつてのライバルのコダックは今や見る影もない。「コダックは死んだ」と言う人もいるが、実はまだ存在しており、2013年に連邦破産法の適用から脱却している。ただし、以前とは全く異なる小企業として営業している(1993年にイーストマンコダックはイーストマンケミカルをスピンアウトしており、イーストマンの現在の株式時価総額はコダックの20倍以上に上る)。

 2012年1月にコダックが連邦破産法第11章の適用を申請したとき、富士フイルムの株価も過去最安値に近かった。だが、現在の株価は50%近く上昇している。では、なぜ富士フイルムは成功し、コダックは沈んだのか。

 「コダックはデジタル写真の波を逃した」との指摘もあるが、これはあまり正確ではない。コダックは1975年に世界初のデジタルカメラを生み出し、1995年に発売した消費者向けデジタルカメラ「DC」シリーズで多くのライバルを市場で打ち負かした。富士フイルムもほぼ同様の状況にあった。1990年代半ばには両社はデジタルカメラに本腰を入れておらず、コダックが「EasyShare」、富士フイルムが「FinePix」で本格的に打って出たのは2001年のこと。では、富士フイルムはコダックよりもどこが優れていたのか。

 コダックは強いブランドと定評あるマーケティング力を駆使して問題解決を図ったが、富士フイルムは顧客が求めるものを提供することに力を注いだ。富士フイルムの初期の製品はなかなか市場に登場しなかったが、出来は良かった。FinePixはコダックの競合製品よりも好評を博した。

 この構図は何年も続いた。富士フイルムなどのメーカーはイノベーションを継続し、顔検出や赤目軽減のような機能を導入したが、コダック製品はトレンドに追随するのみで、トレンドをリードすることはなかった。富士フイルムは顧客のニーズとウォンツを理解し、より速くイノベーションを行ったわけだ。

 また、富士フイルムはコダックよりも長期的視野に立っていた。富士フイルムの経営幹部によると、同社は、短期的な収益性を損なう決断にも踏み切った。2000年には16億ドルを投じて、富士ゼロックスの株式の25%を追加取得した。この投資は、革新的な製品のさらなる開発と収入源の拡大につながった。イメージング事業の利益が縮小しても、こうした投資により、富士フイルムにはさまざまな収益源があった。そのおかげで、コダックが手掛けられない市場へのシフトが可能になった。

 これに対し、コダックは、目先の利益につながらないものには全くこだわりがなかった。例えば、2005年には、今日のモバイル写真共有の先駆となる機能を持った製品をリリースした。Wi-Fi対応の「EasyShare-One」だ。だがコダックは、時代の先を行っていたこの製品の販売をあっさり打ち切った。売れ行きがぱっとしなかったからだ。この革新的なデジタルカメラは、いずれは写真のシェアに熱心なファンに支持されて人気製品に成長する可能性があった。だが、コダックは顧客の進化するニーズを読んでコミットするのではなく、製品がすぐにヒットすることを望んだ。

ベストバイ vs. サーキットシティ

 小売業界では電子商取引やショールーミング時代の到来に伴い、ベストバイの破綻が常に予想されてきたものの、同社はその予想を覆してきた。だが、サーキットシティは遠い記憶のかなただ。サーキットシティが最後に残っていた店舗を閉鎖した2009年3月以来、ベストバイの株価は20%上昇している。この間のダウ工業株30種平均の上昇率と比べると大幅に低いが、ベストバイは一貫して利益を計上してきた。ベストバイが歩んできた道のりは、かつてのライバルとなぜこれほど違うのか。

 理由の1つは、サーキットシティが顧客ニーズを満たし、競合するオンライン企業に対して差別化する長期的な機会ではなく、短期的な利益に基づいて意思決定を行ったからだ。サーキットシティは2000年に「全米家電小売2位」を目標に掲げていたものの、家電の取り扱いをやめると発表した。家電は同社の全売上高の14%を占め、金額では10億ドルに達していたが、利益率は同社の平均を下回っていた。そこで同社は家電販売から撤退した。これにより、コンピュータと消費者向けエレクトロニクス製品を専門に手掛けることになったが、これらの製品はライバルによるオンライン販売が活況を呈していた。

 一方、ベストバイは家電販売を継続しただけでなく、家電の販売面積を拡大した。家電は、消費者がオンライン購入する頻度がはるかに低いことが背景にある。現在、ベストバイの家電部門は21四半期連続で成長しており、過去2年間、同社で最も成長率の高いカテゴリーとなっている。

 両社のもう1つの違いは、ベストバイが従業員を優れた顧客体験の提供に不可欠なパートナーと位置付けているのに対し、サーキットシティは従業員をコストと見なしていたことだ。

 2007年に経営環境が厳しくなったとき、サーキットシティは最も高給で最も経験豊富な従業員らを削減した。その結果、すぐに顧客体験と販売が悪化してしまった。

 ベストバイは2009年に顧客サポートプログラム「Twelpforce」を立ち上げて従業員を最前線に配置し、顧客からの質問にソーシャルメディアで回答させた。2012年には総計5万時間に及ぶトレーニングに投資し、従業員によるWindows 8のプロモーションの改善に取り組んだ。

 ベストバイは近年では、オンラインと実店舗を組み合わせた販売の取り組みをリードしている。顧客がオンラインで購入した品物を店舗で受け取れるようにしたり、ショールーミングを行う顧客に価格マッチングサービスを提供したりしている。ベストバイは現在、アニュアルレポートにNPS(Net Promoter Score※)を盛り込んでおり、同社のNPSはこの1年で300ベーシスポイント以上、上昇したと述べている。
※顧客のロイヤリティーを測るための指標の1つで「推奨者の正味比率」を意味する。



あなたの会社のブランドは将来の顧客ニーズに備えているか

 バーンズ&ノーブル、富士フイルム、ベストバイの事例は、強いブランドを持つ企業が顧客体験にフォーカスすることで、どのように大きな変化や困難を乗り越えて生き残ってきたかを示している。3社のブランドが現在も競争力を発揮しているのは、これらの企業が顧客ニーズを特定して理解し、それらのニーズを満たすために投資とイノベーションを行い、長期的な視野に立って将来の成功と現在の実績の両立に取り組んでいるからだ。

 シアーズがもう手遅れかどうかは時がたてば分かるだろう。同社は価格マッチングなど、小売りのベストプラクティスを実践しようとしている。だが、シアーズのポリシーはベストバイより制限が多く、販売価格をネット専業の小売業者の価格に合わせることは拒否している(ベストバイも全てのネット専業小売業者の価格をマッチング対象にしているわけではない。だが、価格を合わせる対象としてかなり多くの小売業者を指定しており、その中にはアマゾン、ニューエッグ、タイガーダイレクトなど、エレクトロニクス製品を手掛ける主要なネット小売業者も含まれる)。

 一方、シアーズは経営再建に苦闘する中で、同社に対する消費者イメージの向上にも取り組む必要がある。顧客がソーシャルメディアでシアーズ店舗の写真をシェアするときには「悲惨」「気がめいる」「空っぽ」といった形容詞が添えられるからだ(ブランド企業はしばしば、口コミでは良いことも悪いことも言われることを忘れがちだ。口コミは、多くのブランドにとって味方にも敵にもなる)。

 ブランドの力は、消費者のニーズや期待がこれまでとは異なるエクスペリエンスにシフトしてもブランドを守ってくれる。ただし、それは長くは続かない。

 将来、大きな成功を収めるブランドは顧客ニーズの変化を理解するために投資し、顧客行動の進化を認識し、新たなニーズを満たすためにイノベーションを実現する企業のブランドだ。

 今後成功するブランドは、広告やコンテンツが優れているブランドではないだろう。それは、顧客を満足させ、ブランドに愛着を持たせ、他の人にも伝えようと思わせる、顧客体験を創造するブランドだろう。

出典:Customer Experience, Innovation and the Slow Death of Famed Brands(Gartner Blog Network)

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医療機器、中東を開拓 富士フイルムやオリンパス – 日本経済新聞

 日本の医療機器大手が中東での事業展開を加速する。富士フイルムはサウジアラビアで国公立病院にX線撮影装置200台強を月内に納入。オリンパスも4月からドバイで地域統括会社の営業を始める。中東各国の医療機器市場はまだ小さいが、富裕層も多く、年間10%前後の伸びが見込めるとの見方が多い。サウジ国王の来日を機に経済協力の機運が高まる中、市場開拓を本格化する。

 富士フイルムはサウジで国公立病院にX線撮影装置…

富士フイルムとオリンパス、AIでがん疑い判別 内視鏡検査で医師負担軽く – 日本経済新聞

 富士フイルムとオリンパスは医師らの学会と組み、内視鏡を使った検査で胃がんなど病気の疑いを人工知能(AI)が自動判別する技術を2020年にも実用化する。医師が画像を見る手間や時間を減らす。政府は医療費抑制に向けがん検診を促しているが、担い手の内視鏡医は不足している。医師の負担を減らし、病変の見落としも防ぐ。

 富士フイルムとオリンパスは内視鏡の世界大手。胃や大腸を…

AI、がんの疑い判定 富士フイルムとオリンパス – 日本経済新聞

 富士フイルムとオリンパスは医師らの学会と組み、内視鏡を使った検査で胃がんなど病気の疑いを人工知能(AI)が自動判別する技術を2020年にも実用化する。医師が画像を見る手間や時間を減らす。政府は医療費抑制に向けがん検診を促しているが、担い手の内視鏡医は不足している。医師の負担を減らし、病変の見落としも防ぐ。

 富士フイルムとオリンパスは内視鏡の世界大手。胃や大腸を診る内視鏡専門医の学会が17年度から…