人狼ゲームを攻略するコツ!バレない嘘のつき方上級編

村を滅ぼす嘘をつこう!

さあ、騙し合いのゲーム「人狼」で上手に嘘をつくための嘘つき講座、前回(人狼の失敗しない嘘のつき方 初級編)は初級編ということで、ここを押さえておけば失敗しにくいという基本についてお話しました。今回は上級編。これが決まれば村が滅びるという、嘘の具体的なテクニックとそのロジックについて、いくつかご紹介したいと思います。

ただ嘘をつくだけじゃなく、人狼陣営勝利の為に狙ってつく嘘をご紹介します

ただ嘘をつくだけじゃなく、人狼陣営勝利の為に狙ってつく嘘をご紹介します

人狼や狂人をひいた時に試していただきたいのはもちろんのこと、人狼陣営のテクニックを知っていれば、村人になった時も推理がしやすくなりますから、ぜひ参考にしてみてください。

今回も、インターネット上の掲示板やチャットなどを利用して行うWebの人狼ではなく、実際に集まって行うリアルの人狼を想定したものです。また、人狼には様々なルールがありますので、便宜上、12人で遊ぶルールを設定してお話を進めます。

12人の役職は以下の通りで、初級編と同じです。

  • 毎晩1人を指定して、人狼か村人か知ることができる占い師が1人
  • 毎晩その日の昼間に、処刑した人が人狼か村人かを知ることができる霊媒師が1人
  • 毎晩1人を指定して、人狼から守ることができるボディガードが1人
  • 人狼が誰かも知らないし、何の能力もない村人だけど、人狼が勝利したときに自身も勝利となる狂人が1人
  • 毎晩1人を指定して、村人を襲う人狼が3匹
  • 村人が5人

※ボディガードは連続して同じ人を守ることができず、それぞれの役職は死んでも明かされることがありません。

また、今回も説明をややこしくしないために、狂人や人狼以外の本物の役職者やただの村人は嘘をつかないものとして、話を進めます。

村を滅ぼすタイミング

人狼や狂人が、占い師や霊媒師などの役職のふりをして嘘をつく時、とても難しいのは、誰かを「村人です」というタイミングよりも、「人狼です」というタイミングでしょう。一度誰かを「人狼です」と言えば、その人が生きていれば当然猛烈な反発をくらいますし、また、他の村人からもその真偽が強く追求されます。よしんば村人の処刑まで持ち込んだとして、霊媒師が生き残っていれば当然翌日嘘がバラされてしまいます。

じゃあ例えば今回のルールにおいて、あなたが人狼だったとして、人狼陣営3匹全員が処刑されずにパーフェクトの勝利を収める為に、占い師のふりをし、善良な村人を指して「この人が人狼です!」と言うタイミングは、いつが良いでしょうか?

これはもちろん絶対ということは無いのですが、非常に多くの場合チャンスなのは3日目です。理由を説明しましょう。

今回のルールでは村全員の人数が12人、うち3匹が人狼です。村のメンバーは1日2人ずつ減っていきます、昼の処刑と夜の襲撃ですね。そうすると、3日目が終わって4日目の朝を迎える時、ボディガードが人狼の襲撃を防いでいない限りは、それまでの3日間で6人が命を落として、6人が残っています。この時、人狼3匹が全員生き残っていると、人狼3匹と村人3人、人狼と村人の数が同じということで人狼側の勝利となってゲームが終了してしまいます。

ですから、村人側は遡って3日目の夜が訪れる前に、人狼を1匹は処刑しておかなければいけないということになります。人狼からすると、3日目の昼を乗り切ってしまえば、あとは嘘がバレるかどうか心配する必要すらないのです。

ここで人狼を処刑しないと村が滅ぶというタイミングが存在します

ここで人狼を処刑しないと村が滅ぶというタイミングが存在します

村人の数と人狼の数は常に変化していきますから、人狼が生き残っていれば何度か、今日当てなければ村が滅びるというタイミングは訪れることがあります。そしてその日を確実な情報として知っているのは、人狼と霊媒師だけです。これを利用しない手はありません。色んな嘘のつき方がありますが、いつ村を滅ぼせるか常に把握しておくというのは、とても大切なポイントです。

2匹目の人狼と霊媒師

あなたが嘘をついて霊媒師を名乗り出る場合に、気をつけるべきことは何でしょうか。

2匹目の人狼が処刑されたと宣言する場合は、よく状況を考えて行う必要があります

2匹目の人狼が処刑されたと宣言する場合は、よく状況を考えて行う必要があります

よくよく考えなければいけないのは、2匹目の人狼が処刑されたことを告げるタイミングです。なぜなら、あなたが少しでも疑われていると「昨日処刑したのは人狼で、これで2匹の人狼が処刑されたことになります」と言ったとたん、その日あなたが処刑される可能性がぐっと高くなるからです。

あなたが「2匹の人狼が処刑された」と言ったときに、村人からすると、あなたが本物であったとしても、一応処刑しておこうかというという選択肢が生まれます。もし、あなたが本物の霊媒師だとしたら、人狼はあと1匹ですから、間違って村人を1人ぐらい処刑してしまってもたいしたことはありません。

また、人狼が2匹処刑されたと宣言した瞬間に、その霊媒師の役割は必要なくなります。次の1匹を処刑したら霊媒結果を知るまでもなく村人の勝利でゲームが終了するからです。

しかし、あなたが偽物で、霊媒結果もデタラメだったとしたら、これは村人にとって由々しき問題です。人狼は残り2匹、もしかすると3匹いるかもしれません。そしてそのうち1匹は嘘を付いている張本人の可能性があるのです。

霊媒師が本物であっても用済みでリスクは低く、人狼が嘘をついている場合にはピンチを脱出できるということで、2匹目の人狼が処刑されたことを告げた霊媒師は処刑されやすくなります。

狂人による霊媒トラップ

さて、上記の心理を利用して、あなたが狂人だった場合に、さらなるトラップを仕掛けることができます。例えば、あなたが狂人の時に、2日目に登場して「私は霊媒師です。昨日処刑した人は人狼でした」と宣言します。続いて3日目も「昨日処刑した人も人狼で、これで2匹処刑できました」と宣言します。

多くの場合、ここまでに本物の霊媒師が登場して、あなたの嘘を正してくるでしょう。「あの人は嘘をついています、私が本物の霊媒師で人狼はまだ3匹とも処刑されていません」なんて言ってくれればチャンス到来。

村人の中に、あなたが人狼だった場合のリスクに気づく人がいれば、魚が針に食いついたも同然です。そしてここからが腕の見せ所となります。あなたは「自分は本物だから殺さないでくれ」と周りにお願いするといいでしょう。周りの人が論理的に考えてくれれば、本物なら本物で処刑してもリスクはないということになって、あなたの意見は却下されます。見事村人があなたを処刑してくれればトラップ完成です。

うまいことみんなから処刑されれば、狂人のトラップは大成功となります

うまいことみんなから処刑されれば、狂人のトラップは大成功となります

今回の設定ルールにおいて、本物の霊媒師が言うとおり人狼が3匹とも生きていて、3日目に狂人を処刑してしまうと、ボディガードが人狼の襲撃を阻止するようなことが無い限り、4日目の朝は人狼3匹と村人3人となって、人狼側が勝利します。霊媒師を偽装した人狼のふりをした狂人による霊媒トラップ成功、というわけです。

このとき、人狼は霊媒師が嘘の霊媒結果を言った時点で、狂人による偽物と分かりますから、占い師のふりをして登場し、3日目に「あの霊媒師を占ったけど人狼だった」と宣言して狂人が処刑される流れに加担すると、さらに成功率があがります。村人側があなたを処刑するにあたって唯一の懸念は、霊媒師が嘘を言っていて、なおかつ狂人であり、さらに人狼は1匹も処刑できていない、というパターンですから、人狼はそこを潰すように行動する、ということですね。

人狼と狂人の違い

今度は逆に、人狼が狂人のふりをするトラップをご紹介しましょう。占い師を偽装した狂人のふりをした人狼、という罠です。

狂人のふりをするにはどうしたらよいでしょうか。人狼と狂人の違いは、人狼はなんとしても生き残ろうとし、狂人はなんなら処刑されてもいいと考えている点です。また、人狼は誰が人狼か知っていますから、自分のついた嘘が霊媒師によってバレるかどうかも、あらかじめ分かっています。

人狼と狂人では嘘をつくにしても傾向が違うのです

人狼と狂人では嘘をつくにしても傾向が違うのです

よって、人狼は村人から簡単には疑われないように精巧でバレにくい嘘をつく場合が多いです。一方、狂人はいい加減な嘘をつきます。そもそも、誰が人狼か知りませんから、精巧な嘘はつけないのです。これは嘘をついているのが人狼か狂人なのかを見破る時の基本的な考え方なんですが、その基本的な考え方を逆に利用します。

人狼と狂人による霊媒師殺害トラップ

例えば、あなたが人狼の場合に、2日目に占い師だと言って登場し、村人を1人指名して「あいつが人狼だ」と宣言します。指名した人が何かの役職を持っていなければ、処刑してみて次の日の霊媒結果で判断しようとなるでしょう。そして翌日、霊媒師が登場し、あなたの占いが間違っていたことを指摘するはずです。

この一連の流れからすると、あなたは村人にとって、非常に狂人っぽく見えます。翌日すぐにバレると分かっている嘘をついて、なんなら3日目に自分が処刑されることで、人狼を勝利に導こうという見え見えの作戦です。あなたが普段、人狼のときに精巧な嘘をついていればいるほど、このトラップは効果を発揮します。

あきらかに怪しい方が処刑できない、という場面もあるのです

あきらかに怪しい方が処刑できない、という場面もあるのです

そして、あなたが狂人濃厚と判断されると、3日目、村人はあなたを処刑することがどうしてもできなくなります。3日目は何度も言うように最低1匹は人狼を処刑しなければ村が滅ぶタイミングですから、霊媒師の霊媒結果などによって、人狼を処刑できているという確信がない限り、狂人と思しき人物を処刑するわけにはいかないのです。

このとき、本物の霊媒師と共に本物の占い師も生きていれば、名乗り出ているでしょう。何しろ、ここで人狼を当てなければ負けるかもしれないというタイミングです。場には、本物の占い師、占い師のふりをしたあなた、そして、本物の霊媒師がいるはずです。そこでもし、本物の占い師が人狼を占うことができていなかった場合、狂人が霊媒師として登場することで、人狼を勝利に導くことができます。

なぜなら、占い師が1人本物で、もう1人の偽物占い師はいかにも狂人っぽいとなれば、2人出ている霊媒師は、片方が本物で、片方が人狼であるというロジックが成立するからです。ここで当てなければ村が滅ぶというタイミング、2分の1で人狼を処刑できそうだとなれば、かなり村人有利な賭けに思えます。しかし実際にはそこに人狼はいないのです。

これにひっかかると、どちらを処刑するか散々悩んだ挙句、本物を処刑しても偽物を処刑しても結局負けという結果に頭をかきむしることになります。

嘘をつく時は相手を見て

上級編のテクニック、いかがだったでしょうか。なるほど、と思った方はぜひ試してみてください。上級のテクニックはどれも自分の腕で勝利を掴み取るという嘘ですから、決まると本当に気持ちいいですよ。

ただ、1つだけ注意点があります。それは、嘘をつく相手です。初心者から脱出して嘘のプランを色々考え、人狼に挑んでみようとする人にありがちな失敗なんですが、いくら自分のプラン通りに嘘をついてみても、相手によっては全く通用しない場合があります。

人狼であるあなたが、すぐにバレる嘘をつくことで狂人っぽくみせたと思っていても、初心者は素直に「嘘をついているから人狼に違いない」と言ってあなたを処刑するかもしれないのです。

また、そもそもロジカルに物事を考えるよりも、自分の感覚を優先するような人もいます。こういったタイプの人には論理的な情報戦をしかけても、全然納得してもらえないなんていう場合が往々にしてあります。感情に訴えかける話し方で、共感を得ることの方が大事という場面だってあるのです。物事を論理的に組み立てて推理出来る人ほど、そこで失敗しやすくなるかもしれません。

この人なら論理的に嘘を見抜いてくれる、という人こそ騙しようもあるのです

この人なら論理的に嘘を見抜いてくれる、という人こそ騙しようもあるのです

色んなテクニックもありつつ、最後は人間と人間のぶつかり合いであるというのが、また人狼の面白いところでもあります。ぜひ、色々試して、豊かな嘘つきライフを楽しんでみてください!

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あなたはPS4とスイッチのどちらを買うべきか?

あなたはどっちが欲しい?

PS4とニンテンドースイッチの図

さあ、PS4か、ニンテンドースイッチか!

今、ゲーム業界はちょっと面白い状態になっています。2017年のゲームハードの売れ行きについて、ニンテンドースイッチが大変な人気で品薄が続いているというのは皆さんよくご存知かと思います。まだ品薄なの? と思った方、はい、まだ品薄なんですね。ハードの売上全体でいうと、ニンテンドースイッチは出荷が少ないということや、3月発売ということもあって、大差をつけているというよりは、頭一つ抜けている、という感じで売れています。

それを追いかけて、ニンテンドー3DSとPlayStation4(以下、PS4)が並んで売れている、という状況になっています。そう、PS4が追いかけているんですね。なので、ニンテンドースイッチが売れることで据え置きハード市場のシェアをニンテンドースイッチがとっている、というよりは、PS4とニンテンドースイッチの両方が売れて据え置きハード市場が久しぶりにとても盛り上がっている、という状況です。

こうなると、年末商戦に向けて、久々に据え置きハードを買ってみるか、というゲームユーザーの方も出てくるんじゃないかと思います。その時、PS4を買うのか、ニンテンドースイッチを買うのか、迷うこともあるでしょう。というわけで、あなたはPS4を買うべき人なのか、ニンテンドースイッチを買うべき人なのか、何を基準に選べばいいのか、お話してみたいと思います。

何はともあれやりたいソフト!

モンスターハンター:ワールドの図

モンスターハンター:ワールドなのか、それともスプラトゥーン2か

PS4もニンテンドースイッチもゲームハードですから、色々要素があるとはいえ、まず考えるべきは自分のやりたいゲームがどちらのハードに出るのか、ということでしょう。

すごく簡単な話ではありますが、任天堂のゲームをやりたければ、ニンテンドースイッチで間違いありません。世界中のゲーム関係者に衝撃を走らせた「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド」、今大人気の「スプラトゥーン2」。さらに定番の「マリオカート8 デラックス」もあります。2017年後半のラインアップを見ても、2017年9月22日に発売された「ポッ拳 POKKEN TOURNAMENT DX」、10月27日発売予定の「スーパーマリオ オデッセイ」、12月1日発売予定の「ゼノブレイド2」など強力なタイトルが用意されています。

一方で、多彩なメーカーのタイトルがこなれているのはPS4です。PS4の方が発売がだいぶ早い分、大作タイトルがかなり出てくる環境になってきました。

まず東京ゲームショウでも1番人気だったカプコンの「モンスターハンター:ワールド」(2018年1月26日発売予定)、プラットフォームホルダーであるソニー・インタラクティブエンタテインメントの「グランツーリスモSPORT」(2017年10月19日発売予定)も見逃せません。セガの「北斗が如く」(2018年2月22日発売予定)やレベルファイブのRPG「二ノ国II レヴァナントキングダム」(2018年1月19日発売予定)も楽しみです。

もっと言えば、PS4は過去作にもかなり大作がありますから、アトラスの「ペルソナ5」、コナミの「METAL GEAR SOLID V: THE PHANTOM PAIN」など、今買って選択肢が多いのはPS4だと言えます。

ゲームを、いつどこでだれと遊ぶか

Joy-Conの図

2つに分離すJoy-Conは多人数プレイの時にとっても便利です

次はゲームの遊び方に注目してみましょう。ニンテンドースイッチは手軽に色んな遊び方をできるのが大きな特徴です。

大きなテレビ画面で遊べるのはもちろんのこと、ドックからはずせば携帯機に、さらに本体とコントローラーを分離し、本体をテレビ画面にするTVモードでは、テレビの無いところでも1つの画面を使って複数人対戦ができます。ニンテンドースイッチのコントローラーは、1つのコントローラーを2つに分けて使うことができますので、2人用のゲームを遊ぶ時も安心です。

例えば、通勤通学の行き帰りで遊びたい、家で遊ぶんだけどリビングのテレビを専有したくない、なんていう人はニンテンドースイッチがオススメです。また、ハードがもともと多人数プレイをしやすい設計になっているということは、ソフトもみんなで遊ぶゲームが登場する可能性が高いですし、そもそも任天堂は多人数で遊ぶタイトルを豊富に持っているメーカーでもあります。友達や家族と対戦や協力プレイをしたいという人は、やはりニンテンドースイッチがオススメと言えます。

一方、PS4でも、例えばPS Vitaを使ったリモートプレイなどで、テレビを使わない遊び方もできるので、近い遊び方が全くできないわけではありません。ただしその場合は、知識や手間などが必要になる場合が多いので、ゲームに詳しい方向けということになります。なので、購入前に良く調べておくことをオススメします。

ゲーム以外の機能

nasneの図

PS3ではtorneでしたが、PS4をハードディスクレコーダーとして使う場合はnasneです

最近のゲームには、ゲーム以外の機能もたくさんついていることが多いです。据え置きゲームハードにゲーム以外の機能も求める、ということであれば、PS4がオススメです。

特に動画関連の充実はとても素晴らしく、PS4では、NetflixやHulu、Amazonビデオなどの多彩な動画配信サービスが利用できます。周辺機器の「nasne」を使うと、ハードディスクレコーダーとして使うこともできます。「nasne」による録画視聴は非常に快適でオススメです。もちろん、ニコニコ動画やYouTubeなども利用できます。

ゲーム以外の機能……というところからはちょっとズレますし、また品薄ですぐには手に入らなそうというところで微妙でもあるのですが、Playstation VR(以下、PS VR)が使えるという点についてもここで付け加えておきたいと思います。PS VRのゲーム体験は本当にゲームの世界に入ってしまうというような新しい感覚です。例えば先ほどご紹介した「グランツーリスモSPORT」はPS VR対応で、まるで実際に車に乗って、レースをしているかのような驚きがあります。シネマティックモードを使うと、まるで映画館のような大画面で映像を楽しむこともできますし、VRを使った360度の映像コンテンツというものもあります。

ちなみにニンテンドースイッチは、現時点でゲーム以外の機能は非常に少なく、動画配信関連のサービスはニコニコ動画の視聴のみとなっています。今後追加される可能性はありますが、PS4の方がずっと進んでいるということは間違いないでしょう。

今、盛り上がってます

スプラトゥーン2の図

据え置きハードのゲームの話題が、しょっちゅう聞こえてきます(イラスト 橋本モチチ)

というわけで、PS4とニンテンドースイッチを色んな観点から比較してみましたがいかがだったでしょうか。

どんなゲームを遊びたいか、どういう風に遊びたいか、そして何に使いたいか、ということを考えて、選んでいただければ良いかなと思います。もちろん、時間とお金が許す方は、両方買ったっていいんですからね。

冒頭申し上げましたように、2017年のゲーム業界はちょっと面白い風が吹いていて、ここしばらくずっと縮小傾向だった据え置きハードがかなり盛り上がっています。ニンテンドースイッチは据え置きハードと言いつつ、半分は携帯機でもあり、一方でPS4はバリバリのハイエンド志向ということで、この両者は競合するというよりは、別々の需要を喚起して伸びていっているようです。

ゲームハードを買わなくなってしまうと、当然ゲームへの興味も薄れていきますから、そういう方からすると、ゲームって今どうなの?面白いの? というようなことを思うこともあると思います。これに関して、ガイドは自信を持って言えるのですが、今年も、去年も、その前も、ゲームはずーっと面白くあり続けました。売れている時も、売れていない時も、面白いゲームは必ずありました。毎年、遊ぶ時間の方が足りなくて困っていました。

でもそれは、全体が盛り上がらないと中々届かないものなんですね。盛り上がらなければ、面白いゲームがあっても、そこに気がついてはもらえないものです。そして今、ちょっと、盛り上がってきているのです、その兆しが感じられるのです。この盛り上がりで、ちょっと興味が出た方は、ぜひこの記事を読んで参考にしていただいて、ゲームハードを購入していただければと思います。

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田下広夢の記事にはできない。(ゲーム業界ニュースガイド個人運営サイト)

モンスターハンター:ワールドは今までと何が違うの?

豪華になっただけだと思ったら大間違い

PS4の図

プラットフォームがPS4に!

まずまっさきにお伝えしたいことは、超楽しい、超面白い、ということです。2017年9月21~24日に開催された東京ゲームショウ2017に出展された、カプコンのモンスターハンター(以下モンハン)シリーズ最新作「モンスターハンター:ワールド(以下MHW) 」。

それはもう、大変な人気で、ビジネスデイでも整理券は30~40分で無くなってしまうほどでした。

ガイドはプレイすることができましたので、実際に遊んでみた感想を踏まえて、今までのモンハンシリーズとどう違うかをお伝えしようと思いますが、とにもかくにもまずお話したいのは、触ってみてすぐに、これは楽しいぞとワクワクした、ということです。そして20分の試遊を経た感想も、メチャクチャ楽しい、もっともっと遊びたい、というものです。ガイドはほとんどモンハンシリーズを遊んでいない人と一緒にプレイしたのですが、操作すらままならないはずの彼も、これは楽しいですね! と興奮気味でした。

もちろん、プラットフォームをPlayStation 4に移して、グラフィックが圧倒的進化を遂げているということもありますが、それは必ずしも最重要事項ではありません。グラフィックが美しいだけで普段モンハンを遊んでいない人が楽しめるということはないでしょう。もし、PS4になって豪華なモンハンになるんでしょ、と思っている方がいらっしゃったら、ぜひ考えを改めたていただければと思います。モンハンは超進化を遂げています。

止まらなくなった快適なモンハン

モンスターハンターの図

これまではアイテムを使うたびに足を止めて、操作ができない時間が存在していました

ちょっと触ってすぐ気がつくのは、マップを探索しているだけで楽しい、ということでした。

MHWでは全体のモーションが大きく見直されて、動きが止まらなくなっています。というのも、従来のモンハンは、何かをやるごとにストップがかかるゲームでした。素材を収集する時はしゃがんでガサゴソと探し、回復アイテムを使うのにも足を完全に止め、武器を出し入れするのにも相当の隙がありました。

こういった動きの止めは、モンスターと対峙した時のプレイヤーの隙としても設定されていましたから、ゲームバランスに組み込まれているものです。しかし、今回はちょっと事情が変わったんですね。MHWではマップの分割がなくなり、エリア移動によるロードが発生しなくなりました。その為、体力が無くなってきたらエリア移動して回復、というようなことはできなくなったんですね。そういった点もあって、何かをする時に完全に操作ができなくなる時間、というのが非常に少なくなっています。そしてこれは同時に、過去のモンハンシリーズに存在していたプレイヤーの細かなストレスをかなり減らしています。

素材を拾う際にしゃがんでガサゴソとはしなくなりました。アイテムを使う時も、動きは遅くなりつつも、完全に足を止める仕様ではなくなっています。抜刀や納刀もかなりスムーズになっている印象です。そしてマップはエリアごとに分割されない大きな1つのマップとなって、ロードのわずらわしさもありません。細かいことを言えば、例えばツタを登るにしても、歩いている状態からスムーズなモーションで登り始めてくれてストレスがありません。歩いた先が急な坂になっていれば、ずざーっと滑りながら降りてくれます。

PS4の非常に美しい画面。広大で起伏のあるマップを、スムーズに移動しながら探索するのは、本当に気持ちが良いです。おかげで、触ってみてすぐに、あれ、これは楽しいぞ、となったんですね。

狩りへの原点回帰

モンスターハンター:ワールドの図

モンスターの足跡を追っていくって、すごく狩猟感あります

もう1つ、大きな変化は狩りっぽさです。モンハンはもともとプリミティブな世界観の中で狩りをするゲームとして登場しましたが、シリーズを重ねていく中で、より強いインパクトを求めて「原始的な狩り」よりは「ど派手なバトル」に少しずつ傾いていたように思います。しかし、MHWでは、自然の中で狩りをするというハンターの姿がより強く強調されたシステムになっています。

従来のエリア移動が廃止され、マップに分割がなくなったことをお伝えしていましたが、加えて、1つのマップは恐ろしく広大になっています。その広大なマップをあてもなくさまよっていては中々ボスモンスターにはたどり着けません。ということで、今回から導虫(しるべむし)というシステムが搭載されちます。

導虫は光り輝く虫で、素材が採れる場所などを教えてくれます。導虫が教えてくれる場所の中に、ボスモンスターの痕跡が混じっています。足跡や、他のモンスターを食べた痕、ナワバリを示すマーキングなど。ボスモンスターの痕跡を見つけると、導虫はその特徴を覚えて、だんだんボスモンスターの方に誘導してくれるようになります。痕跡をたどって目標に辿り着くというのが、まず狩りっぽくて楽しく、ワクワクします。

道中、他のモンスターに見つからないように移動する為に、草の陰に隠れたり、スリンガーと呼ばれる小型の弓で音を立てて、モンスターを誘導することもできます。スリンガーはとても面白いアイテムで、拾った石や木の実を装着して飛ばすことができ、ロープをつければ高い場所に登ったりもできます。

本作ではこういった、環境を利用した狩りというのがとてもたくさん盛り込まれています。ツタを使った罠や、モンスターによるモンスターの捕食や同士討ち。あるいは、マヒするガスを発生させるカエルや、回復させてくれるハチなど、環境生物と呼ばれるモンスターでない生き物も狩りに利用できます。

そして、戦闘は大迫力

モンスターハンターの図

モンスターのブレスは相当な迫力です

狩りらしさが強調されたシステム、というお話をしたばかりですが、じゃあモンスターとのバトルは地味になったかというと、いました話をすぐに撤回するようで申し訳ありませんが、これはもう大変な迫力です。それはやはり、PS4というハードの恩恵が明らかです。その息づかいまで感じられ、まるで生きているかのように動く巨大モンスター。PS4は粒子の表現が得意ですから、炎のブレスや、ガンナーの弾がさく裂した時に発生する煙や火花はかなりの臨場感をもたらします。

また、モーションが全体に見直されて、動きがスムーズになった、というお話をすると、モンハン特有の重量感が無くなるんじゃないか、という心配をする人もいます。これはガイドの個人的感想ではありますが、東京ゲームショウでハンマーを振ってみた印象では、過去最も気持ちよくガツンとした手ごたえを感じました。おかげで、モンスターの頭を思いっきりぶん殴りたいという衝動にかられます。

モンスターの同士討ちは、単にモンスターがプレイヤーを攻撃するモーションが他のモンスターにも当たるということではなく、きちんとモンスターにかみついたり、掴んで持ち上げたり、草食のモンスターを丸呑みしたりと、モンスターとモンスターの熾烈な戦いが繰り広げられます。もちろん、その隙をついてプレイヤーは逃げたり、攻撃したりもするわけです。

初心者も遊びやすく

モンスターハンター:ワールドの図

肉焼き機もなんだか立派な感じに進化…?(イラスト 橋本モチチ)

劇的な進化を遂げたMHW。単にPS4で豪華になったというだけではなく、モンスターハンターというゲームをもう1度見つめなおし、ストレスのある部分は改善し、一方で、自然の中で狩りをするというコンセプトはより明確にし、その上で、今まで以上にモンハンらしい、大迫力の巨大モンスターとのバトルもしっかりと表現しています。

さて、様々な変更が加わったMHWですが、そのおかげでもう1つ良いことがあります。それは、初心者の遊びやすさです。ほとんどモンハンを遊んだことのない人と同行した、というお話を冒頭にしましたが、彼は今回、驚くほどスムーズに、MHWを遊ぶことができたそうです。

理由はいくつかあります。例えば、高画質の大画面で遊べる為、単純に画面に操作方法が表示できる、という点もあります。単純な話ではありますが、抜刀しようとして回復薬をグビッといってしまう初心者さんがいることを考えると、とても効果的と言えるでしょう。

導き虫もとてもありがたいです。初心者の人はボスモンスターに行くのが一苦労ですから。誰かがみつけて、ペイントボールを投げてくれても、エリアのつながりが上手く把握できてなくてなかなかたどり着けない、なんてこともありました。導き虫はとりあえずついていって痕跡を探せば、ボスモンスターのところまで連れていってくれます。また、誰か1人がボスと遭遇すれば、すぐにボスモンスターの元へと案内してくれます。

モーションが見直されて、全体にストップがかからなくなったことも、遊びやすさの要因です。何かをする為に止められるモンハン独特の動きは、慣れない人にはつらいこともありました。

開放的で、ストレスなく、そして狩りの原点に戻り、そして初心者にもとても親切になったMHW。発売は2018年1月26日ということです。本当に遊びやすく、迫力があって、面白くなっていますので、ぜひ楽しみにしていてください。

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田下広夢の記事にはできない。(ゲーム業界ニュースガイド個人運営サイト)

3週間使って感じるニンテンドースイッチの素晴らしさ

20分ある…遊べるな!

ニンテンドースイッチの図

発売して約3週間、使えば使うほど快適なハードだと感じます

「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド(以下ゼルダBoW)」があまりに面白すぎて、ガイドは、ほんのちょっとでも暇があれば遊びたいと思うようになっています。ガイドには4歳半の娘がいます。娘は毎日朝7時に起こします。布団の中でぐずる娘に、今日の朝ごはんがいかに美味しいかという話をすると、娘は食べ物につられてトイレに行き、服を着替え、2階から1階におりてきます。娘に朝の子ども向け番組を見せつつ朝食を用意、自分だけさっと食べ終わったらゴミ捨て、その間に奥さんは保育園の連絡帳を書いたり、娘の髪の毛を結わいたりしてくれます。ゴミ捨てを終えて家に戻ると7時50分ぐらい。娘はまだゆっくりと朝ごはんをモグモグしていて、だいたい8時15分くらいに家をでるまでのんびり食べます。

さて、ここで25分、隙ができます。この時、ニンテンドースイッチ(以下スイッチ)に手が伸びます。これまでの据え置きゲームハードだったら絶対にあり得ないことでした。できれば1時間ぐらいは遊ぶ時間が欲しいと思うことが多いですし、ましてや何かとバタバタする朝の時間、しかもテレビは娘が子ども向け番組を観ています。この時間なら「みいつけた!」か「おかあさんといっしょ」がやっています。でも、そんなことはスイッチの前では何の障害にもならず、あっという間にゲームの世界に連れて行ってくれます。

スイッチが発売されて約3週間、その間に感じたことは、なんて快適なゲーム機なんだということです。そして、快適に、ストレスなくゲームが遊べるということが、プレイヤーがゲームにはまる要素として非常に大きいということを、再認識させられました。ガイドは、もちろんゲームが大好きですし、ゲームをするのが仕事の一部のようなところもありますから、これはかなり極端な例かもしれません。でも、そんな極端な遊び方をしようとしても、スイッチは応えてくれます。

今、ニンテンドースイッチは大変な品薄で、入荷すれば即完売、ネット通販では価格が高騰、しかもこれは日本だけでなく、世界的にも大変な人気となっています。その理由には、商戦期を外した発売日ということでそもそも出荷数がやや少ないという部分もあるのですが、ゼルダBoWの素晴らしい出来に賞賛の声が集まっていることが最も大きいでしょう。しかし一方で、実際にスイッチを手にした人は、思った以上に快適に、手軽にゲームできることにも喜んでいるのではないでしょうか。

発売日に購入した人にとっては今更でもあるんですが、この盛り上がりで、だんだんスイッチが欲しくなってきちゃった、という人も多いかと思います。改めてスイッチというハードそのものの魅力をご紹介したいと思います。

即座にゲームが始められる

ゼルダの伝説の図

ものの数秒であなたはハイラルの大地に降り立っていることでしょう

もしあなたが、例えばスプラトゥーンの為にWii Uを購入していたとしたら、Wii Uと比較してその圧倒的な起動の早さに感動することでしょう。Wii Uとは違い、スイッチは基本的に電源をオフにしないで使います。やめる時は、スリープモードにしてやめて、始める時はスリープモードからの復帰です。復帰は、据え置きゲーム機というよりは、スマートフォンに近い使用感覚です。あなたがゼルダBoWを遊ぼうと思ってスイッチをドックから取り外したら、手元に持ってくる頃には画面がついているでしょう。前にゲームを遊んでいる状態でやめた場合は、すぐにゲームが遊べるようにセッティングされています。そこからAボタンを続けて4回押したら、もうあなたはハイラルの大地に降り立っています。タイトル画面じゃないですよ、前回のセーブデータをロード…でもないです、前回やめた瞬間から即座に始まります。仮に敵に斬りかかった瞬間にやめたとしたら、バシュッという効果音とともに敵がやられるところから始まります。慣れるとドックから取り出したらAボタンを連打しながら目の前に画面を持っていき、もうゲームはスタートしてます。

スイッチをテレビにつないでいる場合は、コントローラーのボタン長押しで電源を入れればすぐに復帰です。コントローラーと本体の通信が入る分少し時間をくいますが、ガイドがストップウォッチで試してみたところ、テレビの電源がついていて入力切替まで終わっている状態なら、ボタンを押してから画面が出るまではたったの5秒でした。

HDMIリンクに対応しているテレビであれば、スイッチ本体の電源を入れると、テレビを勝手につけて入力切替までしてくれます。テレビのリモコンは全く必要ありません。テレビの電源が切れていて、入力切替もできていない状態からボタン長押しで画面が写るまでの時間を計ってみました。これはテレビの方の仕様によっても違うと思いますが、ガイドの自宅のテレビでは、10秒程でした。そしてそこからAボタンを4回押すと、やっぱりもうゲームは始まっています。いずれにしてもかなり素早くゲームが始められ、ストレスは全くありません。

ちなみに、ガイドが自分のスマートフォンでスリープから復帰して任天堂が配信しているモバイル端末向けゲームアプリの「ファイアーエムブレム ヒーローズ」を起動するのにかかった時間を計ったら17秒かかりました。さらに、ファイアーエムブレム ヒーローズの場合はそこでやっとタイトル画面です。ゲームを始めるまでには、お知らせがあって、ログインボーナス等があって、ホーム画面があってバトルに移動して…そんなことしている間にリンクはもう野山を駆け回っている頃でしょう。実はスイッチでゼルダBoWを遊ぶ方が圧倒的にプレイが早く始まるのです。それこそ携帯モードで遊ぶ場合で比較したらその差は歴然です。

持っている人にあわせてスイッチするハード

ニンテンドースイッチの図

ちなみにガイドはJoy-Conグリップを全然使いません。TVモードの時も2つのコントローラーをバラバラに両手で持って遊んでいます。これが楽なのです

スリープと復帰という機能は、PlayStation4などのハードにも搭載されている機能です。それらと比較してもスイッチの動作はさらに軽快に感じられますが、より重要なことは数秒の差ではなく、スイッチがプレイヤーの環境にあわせてモードを変化させて遊べるという、最も大きな特徴との組み合わせにあります。スイッチが発表されたとき、プロモーションビデオでは、TVモードを使って家のリビングで、携帯モードを使って公園に、テーブルモードで友達と、と様々な場面で形態を変えて遊ぶスイッチの様子が流されました。その時少なからず、みんなそんなにいつでもどこでもゲームがしたいのだろうか、という反応がありました。

しかし、実際に発売されてガイドや、周りで使っている人の様子を聞いてみると、どうもその考え方はちょっと違うかもしれません。というのは、スイッチの3つのモードというのは、1人のプレイヤーが全てを使いこなす為にあるというよりは、自分の遊び方に合わせて遊べるハードであるという方が正しいようです。

例えば、ほとんど携帯モードでしか遊ばない、という人もいます。テレビがない自分の部屋で遊びたい、ベッドで寝っ転がって遊びたい、だったら携帯モードです。テレビは使わないんだけど、テーブルモードで遊ぶという人もいます。コントローラーを本体に装着して遊ぶより、に装着して遊ぶか、あるいはNintendo Switch Proコントローラーを使った方が遊びたいという人です。もちろん、大きなテレビ画面の迫力ある映像で遊びたいという人もいます。

そして、ガイドが当てはまるのですが、そのいくつかを、あるいは全てを場面によって使い分ける人もいます。ガイドに関して言えば、家族がリビングにいない時はTVモード、娘がテレビを見ていれば携帯モード、そしてそのまま外出時も持ち歩き電車などの乗り物でも遊び、そして外出先でテーブルモードを使っての多人数プレイも楽しみます。

ゲームとプレイヤーを密に繋ぐ

ゼルダの伝説の図

いくら遊んでも遊び足りないゲームだからこそ、いつでもどこでも遊べるスイッチの特性が光ります

こういったスイッチのハード特性は、1-2-Switchのような多人数かつ短時間で遊ぶようなゲームにこそふさわしいかとも思われましたが、使ってみると、ロンチタイトルの目玉であるゼルダBoWとの相性は大変良いものでした。ゼルダBoWは、これまでのゼルダシリーズで当たり前になっていた要素を大きく見直し、オープンワールドになった作品です。従来通りの1時間、2時間とかかる長いダンジョンを順番に解いていくというよりは、果てしなく広大なフィールドを自由に探索する時間が圧倒的に長く、そしてそれがとにかく面白く、世界中から絶賛されています。ここでは詳細なご紹介は避けますが、森でキノコを探して、トカゲを追い回し、木の陰から弓で鹿を狙い、高い塔に登って周りを見渡し、気になる建物があればすぐさま空を滑空して一気に向かったり、真夜中に敵が居眠りしている隙に周りの草を燃やして火責めをしてみたり、地図を眺めて不思議な形の地形があるとどうしても行ってみたくなたり、とにかく遊んでいると気になることやってみたいことが次から次に浮かんできて、片っ端から試すと面白い結果で続々応えてくれる、そんなゲームになっています。

遊んでも遊んでもきりがないくらい面白いことで満ち溢れ、とても時間が足りないゲームであると同時に、必ずしもたっぷりまとまった時間がなければ遊べないゲームではなく、20分程度の時間があれば、じゃあ、新しい場所に出かける前に食事を作りためておこうとか、その為に欲しい食材があるから取りに行こうとか、そういえばこの間あの人が言ってた場所この近くだから寄っていこうかな、と遊べるゲームでもあります。

そんな中で、もちろんそうはいってもゆっくり遊びたいよ、という人もいるでしょう。しかし一方で、あまりの面白さに魅了され、そしていくら遊んでも遊び足りないそのボリュームから、少しの時間でも遊べる時間を狙って遊びたいと思う人もいるはずです。その時、スイッチは、環境を選ばず、プレイヤーにあわせて、しかもいかなる形態においても、約10秒もあればゲームをスタートさせます。

そうなると、ガイドのようなゲーム大好き人間はもう、朝のバタバタした隙間のちょっとした時間であったとしても、気がつけばスイッチを手に持っているのです。もう、どこからどう見ても、ゼルダにはまってる人です。

ニンテンドースイッチのこれから

スプラトゥーンの図

スプラトゥーン2の試射会を楽しみにしている人も多いでしょう(イラスト 橋本モチチ)

スイッチは、いつでも、どこでも、ユーザーの環境やスタイルにあわせて、ゼルダBoWのような大作においても自由に遊べるハードとしてスタートを切りました。ゼルダBoWは世界中で賞賛を浴び、多くのユーザーを魅了していますが、プレイヤーの生活にピッタリと密着して足の先から頭のてっぺんまでみごとに沈めこんでいるのは、やはりスイッチというハードの特性がひとつ挙げられるでしょう。変幻自在にスイッチすることで、ユーザーの生活にピッタリとくっついて濃厚なゲーム体験を提供します。この後、いつでもどこでも最大8人対戦の「マリオカート8 デラックス」が4月28日、さらには特に日本で盛り上がる「スプラトゥーン2」が夏に、冬には「スーパーマリオ オデッセイ」と、任天堂ファンに対しては定期的に大きなタイトルが見えています。

スイッチの今後の課題はやはりサードパーティの盛り上がりでしょう。この点に関してはまだまだ未知なところが多いですし、実際に様子見という状態のメーカーが大半かと思います。しかし、現時点で非常に良い状況もあります。1つは、単純にスタートをうまくきることができたこと。ゼルダBoWの評価が大変高く、世界中で良い売れ行き、となれば当然そこに乗っかっていこうと考えるメーカーもでてきます。

もう1つは、ここまでお話してきたように、スイッチというハードの特異性は、ユーザーの環境やプレイスタイルにピッタリ密着してゲームの面白さを最大限まで遊びつくさせることができる点にあることが、ゼルダBoWによってきわめて鮮明になったということです。プレイに時間のかかる大作タイトルこそ、好きな時間に好きな場所で好きなように遊べるということには、それ自体に大きな価値があります。

1つ現状に大きな懸念があるとすれば、出荷台数です。そもそも、ゼルダBoWが非常に評価が高いことも、人気で品薄であることも事実ではあるんですが、一方でスイッチは出荷台数は必ずしも多いとは言えません。北米では発売2日の販売台数が過去の任天堂ハードで最も多かったことが報じられています。しかし日本市場を見てみると、実は発売3週間の販売台数はWii Uに及びません。少なくとも、日本市場に関して言えば品薄の大きな原因は出荷不足であると言えます。

好意的に捉えれば、商戦期を外して発売しているにも関わらず予想外に人気が出たため品薄になっているともいえますが、一方で、単純に出荷台数が少ない為に機会損失を起こしているとも言えます。任天堂は2017年度の生産計画を当初の800万台から1,600万台以上に引き上げるとの報道がなされました。

2017年3月25日、26日は「スプラトゥーン2」の先行試射会が開催されます。おそらく現時点でもこの試射会に参加したいのにハードが買えずジリジリとしているユーザーが少なからずいることでしょう。ゼルダBoWはWii U版もありますが、スプラトゥーン2の試射会こそ、スイッチが無くては遊べないのですからね。

コンテンツの継続的な投下はもちろんのこと、生産と流通のコントロールも含めて、今この盛り上がりを失速させることなく、つなげていくことができるかが、サードパーティーの積極的な参入にもつながり、ひいてはスイッチの今後を大きく左右することになりそうです。

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ニンテンドースイッチを上手に使える13のTips

ニンテンドースイッチの上手な使い方

ニンテンドースイッチの図

全世界同時発売したニンテンドースイッチ!

2017年3月3日、任天堂の新ハード「ニンテンドースイッチ(以下スイッチ)」が発売されました。ガイドは当日、近所にあるトイザらスで購入したのですが、平日の朝ですし、おもちゃ屋さんでもあり、そこに居たのはガイドと同じようなゲーマー…というよりは、いかにもお子さんと一緒に遊ぼうといった様子のお父さん、お母さんらしき人の姿が目立ちました。実は、同じお店で予約解禁日に並んだ時も、同じようにゲーマーというよりは家族ばかりを見かけました。この時は土曜日でしたから、お子様連れではっきりファミリー層だと分かりました。商戦期でもありませんし、このタイミングで発売日に購入するユーザーは、任天堂ファンかコアゲーマーが多いとは思っているんですが、意外と、ファミリー層にもそれなりにリーチしているのかもしれませんね。

さて今回は、そんなゲーマーじゃない方でもスイッチを安心して遊べるように、スイッチを使う上で知っていると便利なこと、というのを13個集めてみました。高い経験値と確かな情報収集力のあるゲーマー層の方々であれば知っていることも多いかもしれませんが、必ずしもそういう人ばかりではありませんから。

タイトルを流し見て、これは知らなかった、便利になった、と思っていただけることが1つでもあれば幸いです。

1 ストラップには向きがある

スイッチのコントローラー「Joy-Con」は、1つのコントローラーを2つにわけて遊ぶことができます。その際、ストラップをつけて遊ぶと持ちやすくなって、うっかり放り投げてしまうこともなくなり、とても便利です。1-2-Switchを遊ぶ際などは、誇張でなくすっ飛んでいくことがありますから、装着して遊ぶことを強くオススメします。でも、つける時に注意しなくてはいけないのはその向きです。

本体に2つ同梱されているストラップは、左右どちらのJoy-Conにも接続することができますが、接続する際には向きがあります。簡単な確認方法は、Joy-Conに書いてある「+」もしくは「-」と、ストラップの「+」「-」の場所が隣り合わせにすることです。

もし間違えて逆側につけてしまったら。きちんとはずせますので慌てずに。ストラップの端っこについているストッパーが上にくるような形でJoy-Conを持って、ストッパーが外れているのを確認した後、ストラップを下に、Joy-Conを上にずらす形で外します。ちょっと怖いんですけど、わりと力を入れてガッとはずしましょう。

2 コントローラーを3つ以上接続するには

本体にJoy-Conが2つ、ついていますよね。おそらくそのJoy-Conは起動時に本体の両脇にくっつけてペアリングをしたと思います。じゃあ、4人対戦のゲームが遊びたくて、さらに2つのJoy-Conを接続した時はどうすればいいのでしょう?

答えは簡単で、順々に本体に挿入していけばペアリングすることができます。この方法でどんどんやれば8個まで接続できます。接続したコントローラーの持ち方や順番を変更する場合はホームボタンの「コントローラー」から「持ちかた/順番を変える」を選べば変更可能です。

3 Miiを使うには

スイッチのユーザープロフィールでは様々なアイコンが使えますが、ここにMiiを登録することもできます。スイッチでMiiを使えるようにするにはいくつかの方法がありますが、いずれもホーム画面の「設定」から行います。

設定の中に「Mii」という項目がありますので、ここから「Miiの作成・編集」を選びます。「送る・もらう」とありますが、これは他のニンテンドースイッチから送ってもらう場合に使う機能で、Wii Uやニンテンドー3DS(以下3DS)からは送れません。「あたらしく作る」を選ぶと、「はじめから作る」「似ている顔から作る」とありますので、これらをMiiを作ることができます。

Wii Uや3DSからこれまでに作ったMiiを送りたいときは、amiiboを使います。amiiboにはオーナー設定という機能があり、1つのamiiboにつき1体のMiiをオーナーとして登録することができます。このオーナー設定に登録されたMiiをスイッチに移動することができるんですね。やり方は、まず「amiiboからMiiをコピー」を選びます。ここで3DSやWii Uで使っていたMiiを「+」ボタンのある方のJoy-Conにタッチすると、そのamiiboのオーナー設定で登録されているMiiがコピーされます。

Wii Uや3DSでamiiboのオーナー設定をするには、Wii Uなら「本体設定」にある「amiibo設定」から、3DSならホーム画面左上にある「HOMEメニュー設定」にある「amiibo設定」の項目から行うことができます。

4 フレンド登録するには?

Wii Uや3DSと同様に、スイッチもフレンド登録をすることによって友達とスムーズに対戦を遊んだりすることができるようになります。まず前提として、フレンド機能を使う為にはスイッチに登録している自分のユーザーと、ニンテンドーアカウントを連動させておく必要があります。

ちなみにニンテンドーカウント作成は以下のリンク先から。

【関連サイト】
ニンテンドーアカウント(任天堂公式サイト)

次に、フレンド登録をするには、ホーム画面の左上にあるユーザーのアイコンにカーソルをあわせてボタンを押します。テーブルモードや携帯モードであればタッチパネルを直接タッチしてもOKです。そうするとユーザーのマイページにたどり着きますので、「フレンド追加」を選べばいくつかの方法でフレンド登録をすることができます。友達がスイッチを持ってすぐそばにいるなら「近くの人をさがす」、お互いのスイッチのアカウントで一緒に遊んだことがあるなら「いっしょにあそんだ人からさがす」、もしくはフレンドコードを交換していれば「フレンドコードでさがす」に入力することで友達を見つけてフレンド申請を出すこともできます。

自分のフレンドコードは、このフレンド追加画面で「送ったフレンド申請をみる」の項目の右下あたりにやや小さめの文字で書いてありますが、マイページの「プロフィール」からも確認することができます。また、Miitomoなど、任天堂のモバイル端末向けアプリでフレンドになった人から選んでフレンド申請をすることも可能です。

5 microSDカードを買う時の注意

スイッチは、ダウンロードしたソフトやゲームのスクリーンショットなどの様々なデータを本体に保存することができますが、その為の「本体保存メモリー」は32GBしかありません。しかもその32GB のうち、数GBはシステム領域として使われてしまうので、実際にゲームのダウンロードなどに使える容量はもっと小さいものになります。

もし、ゲームをパッケージだけでなくダウンロードで購入したいのであれば、microSDカードを別途購入すると良いでしょう。スイッチで使えるmicroSDカードの規格はmicroSD/microSDHC/microSDXCの3規格。

microSDカードを選ぶ時に重要なのは「読み込みスピード」です。読み込みスピードが遅いカードを選んでしまうと、ゲームを遊ぶ時に読み込みに時間がかかってわずらわしくなります。読み込み速度の目安として、メモリーカードの規格を策定する「SDアソシエーション」という業界団体が定めている「UHS-I」クラスのmicroSDにスイッチは対応しています。「UHS」はUltra High Speedの略ですね。これを1つの目安として、読み込み速度の速いものを選ぶと良いでしょう。

6 microSDカードの取り付け方

microSDカードを購入したら早速取り付けですが、さて、どこから挿入したら良いのでしょうか? 実はちょっと分かりにくい場所にあります。テーブルモードで遊ぶ時に本体を自立させる為に使う、裏側にあるスタンド、ここを開けてみてください。スタンドを開けたところにmicroSDを挿入する場所がありますから、ここから差し込みましょう。

7 ゲーム画面をSNSに投稿するには?

スイッチでは、ゲームソフトに関わらず、手元で簡単にスクリーンショットを撮影する機能が標準でついています。左側のJoy-Conについている四角いボタン「キャプチャーボタン」を押せば、即座にパシャッとスクリーンショットを撮影することができます。

撮影したスクリーンショットはTwitterやFacebookといったSNSへの送信が可能です。SNSへの投稿はホーム画面の「アルバム」から。ゲームの途中でホーム画面にいってアルバムを操作しても、ゲームは一時停止したままで続きから遊べますのでご安心を。

好きなスクリーンショットを選んでAボタンを押すと投稿や編集のメニューが出てきますから「投稿」を選んでAボタン。既に投稿先を設定してあればコメントなどをつける画面に、そうでないならTwitterやFacebookとの連携設定画面になりますので、自分のSNSアカウントと連携させてください。

ちなみに、スイッチでは本体機能でスクリーンショットの画像内にテレビのテロップのような感じでテキストを入れることもできたりします。

8 機内モードにしたら切れてしまうもの

これはすぐには関係ない人も多いかもしれませんが、知っておくと慌てなくて済む話です。飛行機などで無線等の使用を控えるべき場合に使う、機内モードという機能があります。機内モードはホーム画面の「設定」から行える他、ホームボタン長押しでも使うことができます。

1つ覚えておいていただきたいことは、機内モードにしたらテーブルモードなど、分離した状態のコントローラーが使えなくなるということ。通信系を制限するので、コントローラーとの通信も切断されるんですね。コントローラーを本体に接続した携帯モードで遊べば問題なく使えます。また同様にamiiboやSuicaなど、NFCを使った通信、さらにインターネットはもちろんスイッチ同士のローカル通信もできなくなります。

ただし、「設定」の項目から機内モードの設定をする場合には、コントローラーに使うBluetooth通信、amiiboなどのNFC、インターネット等に使うWi-Fiを使うか使わないか、個別に設定することもできます。

9 安心して子どもに遊ばせる為の設定

子どもが遊ぶゲームを管理する為に、保護者が一部使用を制限する機能がスイッチには搭載されています。利用方法はホーム画面の「設定」から「保護者による使用制限」を選択、「この本体で設定」を選ぶとゲームの対象年齢によって遊べるソフトと遊べないソフトを分けたり、スクリーンショットのSNS投稿や、通信による他のユーザーとのコミュニケーションを制限することができます。

また、スマートフォンで「Nintendo みまもり Switch」というアプリをダウンロードし、スイッチと連携させると、スマートフォンから同様の設定ができるうえ、1日に遊ぶ時間を設定して時間が過ぎるとゲーム画面上にお知らせを出せるようにしたり、スイッチでどのくらいゲームを遊んでいるかの記録をスマートフォンで確認できるようになります。ちなみに、遊ぶ時間を過ぎて遊んでいると、メチャクチャしつこくゲーム画面上にお知らせが出てきます。朝、携帯電話のアラームでスヌーズ機能に何度も起こされている気分です。

Nintendo みまもり Switchの利用には「ニンテンドーアカウント」が必要ですので、お持ちでない方は、まずニンテンドーアカウントの作成をオススメします。

ニンテンドーカウント作成は以下のリンク先から。

【関連サイト】
ニンテンドーアカウント(任天堂公式サイト)

10 イヤホンを抜いたら音が消える?

スイッチを携帯モードやテーブルモードで遊んでいて、イヤホンやヘッドホンを本体から抜いたら音が消えた、という経験をした人はいませんか? 音が消えてもボリュームを触ればすぐに出るので何の問題もありませんが、ちょっと面倒だと思う人もいるかもしれません。

これは、電車などで遊んでいて、ふいにイヤホンがとれてしまった、というような時に周りに音が聞こえないように消音モードになるという設定がされているせいです。ゲームによっては何か恥ずかしい音が周りに聞こえてしまった、なんてこともあり得ないとは言えませんから、便利な機能なんですが、自宅でプレイする場合にはあまりいらないかもしれません。

解除の方法はホームボタンの「設定」から「本体」の項目を選ぶと「ヘッドホンを抜いた時に消音」の選択ができるようになっています。

11 スイッチとテレビの電源を連動させる方法

これは地味ながら使ってみるととても便利な機能なのですが、スイッチはテレビと電源を連動させることができます。ついでに言うならば、勝手に入力切替もしてくれるので、コントローラーでスイッチの電源を入れたら勝手にテレビがついて勝手にスイッチの画面が表示されます。

あれ、でもうちのテレビはそんなことない、という人もいるかもしれません。これには設定が必要だからです。まず、スイッチ側の設定としてホーム画面から「設定」を選び「テレビ出力」の項目で、テレビとの電源連動をONにしておいてください。

そしてもう1つ、テレビの方にも設定が必要です。これはHDMI連動、HDMIリンク、あるいはテレビの商品名を冠して「~リンク」など、商品によって呼び名や設定方法が多少違うのですが、このHDMI機器とのリンク機能をONにする設定をリモコン等でしなければいけません。

ちなみに、PlayStation4などでもこのテレビとの電源連動は可能だったりします。お持ちの方はぜひお試しください、便利ですよ。

12 本体を自立させるスタンドが壊れたら?

スイッチをテーブルモードで遊ぶ時、本体を立てておくためのスタンドを本体裏から取り出しますよね。このスタンド、もししまわずにドッグに挿すといとも簡単にばちーんと取れてしまいます。

とはいえ、慌てる必要はありません。これ、実は修理が必要な壊れ方をしないように、簡単に外れるように設計してあるんです。もとあった通りにはめれば簡単に元通りになりますので試してみてください。

ただし、何度も何度も外したりつけたりを繰り返すと、部品がだんだん弱ってきてしまうので、できるだけ外さないように扱いましょう。

13 見てる? ゲームニュース

スイッチのホーム画面に並ぶアイコンの1番左側にある、吹き出しのようなアイコン、使ってますか? これは「ゲームニュース」のアイコンで、使ってみると画面に最新ゲーム情報などがずらっと並びます。ゲームの体験版や動画はもちろん、新しいサービスやバージョンアップのお知らせ、さらにスイッチを使う際に気をつけるべきTipsなどものっています。実は、今回ご紹介した内容のいくつかはこちらにも掲載されています。とても便利ですし見ているだけで楽しいので、ぜひ活用してみてください。

使いこなしてもっと便利に!

ニンテンドースイッチの図

使いこなしてもっと楽しく、遊んでくださいね(イラスト 橋本モチチ)

さて、いかがだったでしょうか。さすが最新のゲーム機という感じで、便利な機能がたくさんあります。スイッチで久しぶりにゲーム機を購入した、なんて人はびっくりしてしまうのではないでしょうか? TVモード、携帯モード、テーブルモードと環境にあわせた3つのモードで遊べ、さらにそれらが快適に遊べるように考えぬかれているスイッチ。ユーザーが良く理解して使いこなせばもっともっと便利に使えます。ぜひ、ご紹介したちょっとしたTipsも活用していただいて、快適なゲームライフを送っていただければと思います!

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ニンテンドースイッチとHD振動とVR

ニンテンドースイッチとVR技術

Joy-Conの図

ニンテンドースイッチのコントローラーは、1つだったコントローラーが2つに分離して、2人で対戦して遊ぶのにも使えます

いよいよ発売直前となった、任天堂の新ハード「ニンテンドースイッチ(以下スイッチ)」、みなさん予約しましたか? ニンテンドースイッチは据え置きハードでありながら、外に持ち出して、遊べてしまうという面白い機能を持ったハードですが、それだけではありません。目玉の機能の1つにHD振動というものがあります。ニンテンドースイッチのコントローラーは「Joy-Con」と言いまして、既存のコントローラーと同じような形態をしているように見えて、それがさらに2つの小さいコントローラーに分かれて、別々に使えるという不思議な機能を持っています。その2つのコントローラーには、それぞれ振動機能がついていて、しかもこれがHD振動という、とても繊細な振動を表現できるということで注目を集めています。

実はこのHD振動というのは、VRに関わる技術が使われています。VRというと、ヘッドマウントディスプレイを思い浮かべる人がほとんどだと思いますが、ヘッドマウントディスプレイを利用した映像表現というのは視覚に関するVR技術です。仮想現実、つまり仮想の世界を現実のように体験するにあたり、五感を騙す手法として1番インパクトがあるのは視覚なわけですが、例えば聴覚を騙す立体音響もVRには欠かせない技術です。同じように、触覚に関する技術もあります。

HD振動とは?

1-2-Switchの図

本当に球が入っている、入っているだけじゃなくてまさしく画面のように中で動いていることが感触で分かります

まずは、スイッチに搭載されるHD振動とはどういうものか、お話しましょう。これはもう「百聞は一触にしかず」とでも言える代物なんですが、体験した人が感じるのは「確かにそこに在る」ということだと思います。分かりやすいのは、スイッチ本体と同時発売の「1-2-Switch(ワンツースイッチ)」に収録されているミニゲーム「カウントボール」でしょう。Joy-Conを箱に見立てて、これを振り、中に何個のボールが入っているかを当てるシンプルなゲームです。

これがですね、振ってみると、確かにこつこつとした感触があり、コントローラーの中に何かが入っているような感じがします。上下に振ってみたり、少しずつ傾けたりしていると、複数の球が入っていると言われれば、確かにそんな感じがするのです。そして何個入っているか入力し、正解している方が勝ちになります。

面白いのは、正解発表をした後、Joy-Conの中に何個の球がどのように入っているかが、表示される場面です。手元のJoy-Conを動かすと、画面上の箱が動き、その中の球も動いて周りに当たります。その画面を見ながらJoy-Conを振ってみると、間違いな中に球が入っていて、画面の通りに動いているという感触が得られます。

HD振動とハプティクス

ニンテンドースイッチの図

ニンテンドースイッチに搭載されたことで、技術にもスポットライトが当たります

このように、デバイスに触った人間の皮膚に刺激を与えて、触覚のフィードバックを得ることができるようにする技術を「ハプティクス」と呼びます。HD振動ではこのハプティクスの技術が使われているものと思われます。広い意味では、HD振動に限らず、多くのゲーム用コントローラーに採用されてきた振動機能は、ハプティクスであると言うことができます。そしてこの技術は、単に震えるだけでなく、特定の感触を再現する目的で研究が進んでいます。

ニンテンドースイッチに搭載されているHD振動は振動だけですが、ハプティクスの技術の中には、電気的な刺激を与えることによって、触ったものの質感を変化させる技術などもあり、多彩な触覚刺激を再現する研究が進んでいます。

そういった中で、HD振動という形でニンテンドースイッチが採用したことで、大きく注目が集まっているんですね。

技術に注目が集まる時

PSVRの図

PSVRが開発された経緯と、ゲーム業界全体のムーブメントは面白い形で繋がっていました

さて、話はちょっと横道にそれるんですが、ここでPSVRについて少しお話したいと思います。PSVRというものがどういう経緯で出発したか、ご存知でしょうか? PSVRの最初は、モーションコントローラーのPSMoveでした。PSMoveが発売された時、ソニー・コンピュータエンタテインメント(現ソニー・インタラクティブエンタテインメント)のサンタモニカスタジオで、開発者がプロジェクトとしてではなく、自分達の興味関心から、これを頭に乗せてヘッドマウントディスプレイと組み合わせた実験をしたところ、とても面白いゲーム体験が得られた、というところからスタートしています。PSMoveの原型は、2000年に開催された「EyeToy」の技術デモで使われている棒状コントローラーだと考えられますが、製品化される際のゲーム業界の流れには、Wiiによるモーションコントローラーのムーブメントが大きく関係していることは間違いないでしょう。

モーションコントローラーの技術はかなり前から存在し、Wiiが登場することでムーブメントが起こり、ゲーム業界全体がモーションコントローラーの可能性について追求する中でPSMoveも登場、そしてそれがPSVR誕生のきっかけとなる、というめぐりあわせは、大変に興味深く感じます。

ものごとが動いていく際に、そういう技術がある、研究がされている、という段階から、世間から注目が集まり、リソースが注がれやすくなるという段階があるということを考えると、ニンテンドースイッチがHD振動という形でハプティクスにスポットライトを当てたことは、ちょっと面白い流れが生まれるかもしれない、という期待感があります。

ゲームはもっと面白く

スプラトゥーンの図

今後も色んなタイトルが登場していく中で、HD振動の面白い使い方も増えてくるかもしれません(イラスト 橋本モチチ)

ニンテンドースイッチそのものがVRに対応する可能性があるかと言えば、任天堂の君島 達己社長は、インタビューなどでVRに関する可能性を完全に否定してはいません。ただし、現時点でニンテンドースイッチをVRに対応される予定は全く発表されていません。ソニー・インタラクティブエンタテインメントは、2017年2月27日に、PlayStationVRの販売台数が全世界で91万5千台に達したことを発表しました。ハードの販売規模と比較すると、PlayStation4は全世界5,000万台を超えているので、いかにも小さくは感じられますが、一方で、先行して発売されているライバル機種の「Oculus Rift」や「HTC Vive」と比較すると、後発ながら既に倍以上の差をつけ、ハイエンドVR市場のトップを独走中という状況でもあります。また、PSVRの販売台数は出荷台数に大きく制限されている状況で、出荷されれば即完売の品薄状態が今も続いています。

スイッチが発売され、HD振動をより多くの人が体験すれば、話題になることも増えるでしょう。また、HD振動は1-2-Switchだけでなく、今後多くのスイッチ向けタイトルで活用され、その可能性をさらに広げていくこととなるはずです。それは、新しい技術に注目を与え、VRの世界にも良い刺激となるかもしれません。

一方で、PSVRがさらに生産体制を整え、コンテンツを充実させ、VR酔いなどの対策にも取り組み、より多くのユーザーにVRの楽しさを届けていけば、これもまた、任天堂を含めた多くのメーカーに、その可能性を示唆することとなるでしょう。

国内市場では、据え置きゲームハードは非常に厳しい状況ではありますが、新しいハード、新しいデバイス、新しい遊びが次々に登場しています。それぞれがお互いに刺激を与え、ゲームがもっともっと新しく、面白くなっていくことを期待したいですね。

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田下広夢の記事にはできない。(ゲーム業界ニュースガイド個人運営サイト)

2に備えてスプラトゥーンが発売された頃の話をしよう

発売日に買った方がずっと楽しい

スプラトゥーンの図

スプラトゥーンはイカがインクを撃って地面を塗った広さで競う、一風変わったシューティングです

間もなく発売される「Nintendo Switch(ニンテンドースイッチ)」、でも本当の発売日は3月3日じゃない、夏だ、という人もわりといるんじゃないでしょうか。どういうことかと言いますと、2017年夏に発売が予定されている「スプラトゥーン2」にあわせてニンテンドースイッチを買うぞ、という方もおそらく少なくないんですね。このタイトル1本の為に本体が欲しいと思わせるゲーム、という意味では、スプラトゥーン2は間違いなくキラータイトルの1つと言えるでしょう。さて、初代スプラトゥーンはロングセールスを記録したので、発売日から買ったという人もいれば、盛り上がっているのを聞きつけて買ったという人もいるでしょう。また、せっかくニンテンドースイッチを買うからスプラトゥーンも始めてみよう、という方もいるんじゃないかと思うんですね。

ガイドは発売日に購入したんですが、その経験から声を大にして申し上げたいことがございます。それは、もしスプラトゥーン2を遊ぶのであれば、発売日に買いましょう、ということです。もし子ども達に買ってあげようという親御さんがいるのであれば、可能であるなら、発売日に買ってあげて欲しいと願います。

スプラトゥーンは言うまでもなく対戦シューティングの傑作ですが、恐らく初代のスプラトゥーンは発売日から遊んだ人は途中から遊んだ人より何倍も楽しい出来事があったんじゃないかと思います。というわけで、ちょっと初代スプラトゥーンが発売された頃のお話をしてみたいと思います。

いきなり火がついた完成披露試射会

スプラトゥーンの図

たくさんの人が動画をUPし、スプラトゥーンの話題を語りあっていました

スプラトゥーン2は発売日に買った方がいいというお話をしましたが、ニンテンドースイッチ本体はそれよりも前から用意しておいた方がいいかもしれません。何故なら、試射会があるからです。スプラトゥーンはスタンドアロンで遊べる部分もありますが、オンライン対戦を主としたゲームです。その為発売前の体験版というものは存在せず、代わりに用意されたのが「完成披露試射会」でした。完成披露試射会用のソフトをダウンロードして、決められた時間にオンラインに接続、そのタイミングだけサーバーが稼働して対戦を楽しめるという仕組みです。

スプラトゥーンは発表された時から、ゲーマーの注目を集めてはいましたが、完成披露試射会が行われると、その様子がYouTubeやニコニコ動画などの動画投稿サイトに投稿され、その面白さ、新しさに多くの人が夢中になり、一気に盛り上がりに火がつきました。スプラトゥーンというゲームがどうしてこんなに気持ちいいのか、塗る楽しさが、インクに潜る仕組みが、いやいや音の作りこみがと、多くの人がゲームの分析を始めます。

大評判となった完成披露試射会を受け「完成披露試射会 アンコール!」として急きょ2回目が開催される程でした。スプラトゥーン2では、3月25日、26日に「先行試射会」の開催が早くも予定されています。

試行錯誤の発売直後

スプラトゥーンの図

たった4つしかないブキ、でもローラーの使い心地の新鮮さだけだって、ずっと遊んでいられました

今、スプラトゥーンのブキの種類はいくつあるでしょうか。2015年5月28日の発売からアップデートを重ね、amiiboで手に入るブキなども含めると94種類ものブキが存在します。ステージ数は16種類、対戦ルールは4種類あります。しかし、1番最初はブキはたったの4種類、ステージは3種類、ルールは1つしかありませんでした。だからこそすごく分かりやすいゲームでしたし、その少ない中で色んな試行錯誤がありました。そして、その後次々とブキやステージ、ルールが追加されていくことになります。

新しいブキが登場するたび、一気にそのブキが増えて、対戦の風景が変わります。初めて筆型ブキであるパブロが追加されたときは衝撃的でした。シオノメ油田でスタートと同時にありえないスピードで走って行くと、仲間のイカたちがその1本線に潜って追随、勝負の分かれ目となる中央北のエリア確保までの時間が劇的に短縮されます。単なる撃ちあいだけの話じゃなく、ブキの性質によって戦術がガラッと変わる面白さに痺れたものです。

まさしくお祭りだったフェス

スプラトゥーンの図

フェスは、お菓子などの商品とのコラボでも話題になりました

さらに、文字通りお祭りだったのはフェスですよね。驚いたのは、フェスが告知されるやいなや、Miiverseが大盛り上がりになったことです。お題に沿って2つの派閥から自分の所属を選んで戦うフェス、第1回のお題は「朝食はどっち派? ごはんvsパン」でした。このお題が告知されると、Miiverseによって、広場がごはんやパンのイラストであふれます。中にはアンパンマンだったり、ドラゴンボールの悟飯のイラスト、さらには第三勢力としてヨーグルトやトコロテンが登場したり。ユーザーの創造力が刺激されて大喜利状態に。フェスが近づくと少しずつお祭りの準備が整い、当日はシオカラーズのステージが開催、陣営ごとにおそろいのTシャツに着替えて戦います。勝てば倍嬉しいし、負ければ倍悔しくなります。

最初はサーバーが込みすぎて対戦しにくかったり、ルールが整備されていなかったこともあり、不満もたくさん出ていましたが、そういった混乱があっても、ユーザー同士の一体感が素晴らしいお祭りでした。

そのすべての日々がイカしてた

スプラトゥーンの図

新しいブキ、スプラマニューバはなんと2丁拳銃!(イラスト 橋本モチチ)

今、この記事を書きながら、スプラトゥーンが発売されて、完成披露試射会で大興奮し、少ないブキをじっくりたっぷり遊んで、次々に追加されていくブキやステージにワクワクし、フェスが本当にお祭りで楽しく、そうやって遊んだ日々を思い出して、しみじみと楽しかったなあと思います。それは、アップデートが終わって完成された今のスプラトゥーンの楽しさと比較しても、また別格の面白さだったように思います。かけがえのない、という言葉がとてもしっくりくる、そんな体験でした。

初代スプラトゥーンの時は、全員が初心者で、よーいどんで始めましたから、そういう意味ではスプラトゥーン2で全く同じ体験が再現されるとは言い難いでしょう。また、とても残念なことに、ユーザーが繋がって本当に盛り上がったMiiverseが、ニンテンドースイッチでは廃止されるという報道もあります。

しかし、スプラトゥーン2でも、最初からブキがずらっと揃った状態でスタートするのではなく、アップデートによって徐々に増え、試行錯誤しながら遊んでいく楽しさを再現するということが言われています。

現在分かっているだけでも、新しいブキカテゴリのスプラマニューバが登場、ローラーは縦振りができるようになって、チャージャーはチャージしたままインクに潜れるように、新しいサブウェポンのカーリングボム、新しいステージのバッテラストリート、スペシャルウェポンは全て一新などなど、新しい要素が登場しています。

恐らくこれから発売に向けて時間をかけて新しい要素を公開していくでしょうし、さらに言えば発売された後も、きっと驚かせてくれると期待しています。そう思えば、スプラトゥーン2の発売は夏ですが、既に楽しい時間は始まっているんです。

いいですね、楽しみですね。そしてこの楽しい時間をスミからスミまで楽しむ為にはぜひ、スプラトゥーン2は発売日に買うことをオススメしたいと思います。

※「試射会があるかもしれない」という表現でお伝えしていましたが、既に「先行試射会」の予定が発表されていました。お詫びして訂正いたします。(2017年3月2日修正)

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【関連サイト】
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ファイアーエムブレム ヒーローズとかっこ悪い任天堂

ガチャを採用した任天堂と、故岩田元社長の基本方針

岩田氏の図

生前の元岩田社長は、ガチャによって高額課金を誘発するビジネスモデルを行わないと明言していました。

「とうとう」と思ったゲームユーザーはとても多かったのではないでしょうか。任天堂は、2017年2月2日、モバイル端末向けゲームアプリ「ファイアーエムブレム ヒーローズ(以下FEH)」を配信しました。シミュレーションRPGの人気シリーズであるファイアーエムブレムをベースに、スマートフォンで遊びやすいよう、6×8マスのコンパクトなマップで、味方の出撃英雄はたった4体、1ステージが数分で終わるという、モバイル端末で遊びやすいようにまとめあげています。

しかし、それらのゲーム内容よりもことさら多くの人の話題に上がったのは、くじ引き型の課金方式である、いわゆる「ガチャ」を搭載していることでした。というのも、任天堂は、ガチャによって射幸心を煽り、高額課金を誘発するビジネスモデルを明確に否定していしていたからです。以下は、2012年4月27日に行われた決算説明会で、当時任天堂社長だった故岩田 聡氏による発言の引用です。

「構造的に射幸心を煽り、高額課金を誘発するガチャ課金型のビジネスは、仮に一時的に高い収益性が得られたとしても、お客様との関係が長続きするとは考えていないので、今後とも行うつもりはまったくない」

【関連サイト】
2012年4月27日(金)決算説明会 任天堂株式会社 社長 岩田聡(任天堂公式サイト)

上記の発言をしたのは5年も前ではありますが、モバイル端末向けゲーム開発に向けてDeNAとの協業を発表した2015年にも、インタビューなどで近い内容の発言をしています。また、岩田氏は胆管腫瘍により、2015年に亡くなっていますが、その後社長となった君島 達己氏は、岩田氏の基本方針を継承していくことを発表しています。

さて、このような状況で採用された任天堂のガチャの仕組みは、どのようなものだったのでしょうか?

ガチャの仕組み

ファイアーエムブレム ヒーローズのガチャの図

未成年は、月額12,000円の課金上限が設けられています

ファイアーエムブレムヒーローズは、登場するユニット、このゲームでは「英雄」と呼びますが、これをガチャで手に入れる形になっています。手に入る英雄にはそれぞれ星の数で5段階のレアリティが割り振られ、星の数が多い方が強くなります。レアリティによる強さの差は歴然で、同じ英雄でも星4つと星5つでは、全く性能が変わります。ガチャを回すにはオーブというアイテムが必要で、これが3つで240円で販売され、1つあたり80円。まとめて買うとお得になり、最大140個で8,800円で1つあたり約63円となります。ガチャは1回にオーブが5個必要ですが、連続で回すこと必要数が少なくなり、最大で、オーブ20個で5体の英雄を手に入れることができます。この5回が1セットで一旦リセットされ、また必要なオーブの数は5個に戻ります。ですので、多くのユーザーはオーブを20個ためて5回連続でガチャを回します。

星5つの英雄が出る確率は基本が3%、さらにイベントで特定の英雄の出る確率がさらに3%UPします。ガチャを5回行って、星5つの英雄が登場しなかった場合は、星5つの登場確率が0.5%ずつ上昇します。さらに120回行って星5つが出ないと、次回は100%、必ず星5つの英雄が登場することとなり、これがいわゆる天井の設定となります。この確率上昇の効果は、前述した5回1セットで有効なので、120回連続で星5を外すと、次の5回は5体とも星5つの英雄が出てくることになります。ちなみに120回連続で外すまでの課金額をオーブ1個あたりの価格63円で計算すると、30,240円となります。

また、天井に達したからといって、それは星5つのレアリティが確約されるだけであって、自分の好きな英雄が手に入るわけではありません。別の救済措置として、星4つ以下のレアリティの英雄でも、育てることですべての英雄を星5つにすることができます。ただし、星の数を増やすには別のアイテムが必要となります。課金をせずに星4つの英雄を星5つにする為のアイテムをそろえようとすると、現状では1体につき数ヶ月程度の地道なプレイが要求されるものと思われます。

無課金でも遊べる?

ファイアーエムブレム ヒーローズの図

コンパクトでサクサクと合間に遊びやすい設計です

さて、あまりモバイル端末向けのゲームに慣れていない人からすると、上記のような話を聞いただけでめまいがしそうになるかもしれませんが、こういった仕組みは現状のゲーム業界においてとりわけ特別なものではありません。また、オーブは課金によるものだけではなく、ゲームをプレイしていると、ストーリーのステージクリア時、特定の条件を満たすことでクリアできるミッションクリア時、その他ログインボーナスなどのキャンペーン等、様々な場面でもらうことができます。

もちろん運によりますが、課金をせずに星5つの英雄を複数体手に入れた人も決して珍しくはないでしょう。どうしても高いレアリティのお気に入りキャラが欲しいとか、一気にストーリーをクリアしたいとか、プレイヤー同士のランキングがつく闘技場で強い相手に勝ちたい、というようなことにこだわらなければ、無課金でも十二分に遊べます。

むしろ、ゲームの面白さの話でいえば、強い英雄で蹂躙し続けるよりも、勝てるか勝てないかのギリギリのところで工夫する方が面白さが発揮されます。手に入ったそれなりの英雄を工夫してミッションを突破する楽しさはファイアーエムブレムらしい「手強いシミュレーション」かもしれません。

限界突破と個体差

ファイアーエムブレムの図

この英雄の星5つがどうしても欲しい…といったことにこだわらなければ無課金でも問題ありません

無課金でも十分に遊べるのなら良心的なのでは? と思うかもしれませんが、実はそうとも言えません。多くの人に無料で遊んでもらい、プレイヤーが増えることでゲームの価値を高め、一部のユーザーの高額課金を誘引する、というのがガチャのビジネスモデルです。そして、FEHにも高額課金を誘引可能なシステムは搭載されています。その例を2つ程ご紹介しましょう。1つは限界突破というシステムです。簡単に言えば、同じ英雄を2体用意することで、より強くすることができるシステムです。FEHはレベル40まで育てることができますが、限界突破を使えばまさしく限界を突破して強力な英雄を育成することができます。ただし、限界突破して能力値を底上げするには、同じ英雄で同等以上のレアリティが必要となります。1つの英雄につき限界突破は10回まで行うことが可能となっていますが、最大まで育てようと思えば、星5つの同じ英雄が11体必要な計算になります。

もう1つが個体差です。FEHの英雄は、同じレアリティ、同じ英雄でも、それぞれ微妙に能力が違います。レベル40まで育て切ると、最終的なステータスの総合計はほとんど変わらないようになっていますが、英雄によって攻撃力が高めだったり、防御力が高めだったり、というようなステータスごとの得手不得手が出るようになっています。特に重要視されるのは「速さ」のステータスで、速さのステータスは、5以上の開きがあると、「追撃」といって速い方が1回多く攻撃をすることができます。FEHにおいて追撃が起こるということは、攻撃力が2倍になると言ってもいい絶大な効果がある為、個体によって速さに5以上の開きがでることは、大きな差であると言えます。

どちらの要素も、のんびり遊んでいくのであれば全く気にしなくていい内容です。気にしないどころか、同じ英雄に個体差が存在するなんて知らないで遊んでいる、というユーザーも少なくないでしょう。一方で、限界突破や個体差まで考えて英雄を育てたいと思えば、相当な課金額が想定されます。

かっこ悪い任天堂

ファイアーエムブレムの図

ファイアーエムブレムシリーズがどうなっていくのか、そして他のIPへの影響も注目が集まります(イラスト 橋本モチチ)

まとめると、FEHのガチャは、国内モバイル端末向けゲームアプリ市場で流行っているガチャの形式を概ね踏襲し、無料でも十分楽しめる内容ながら、高額課金者向けのシステムも搭載、無料ユーザーでプレイヤー数を拡大しつつ一部ユーザーの高額課金によって収益を上げていく、という形になっています。見も蓋もない言い方をすれば、任天堂は、社会問題になりつつも儲かるとして競合他社が過当競争を繰り広げているガチャビジネスに、故岩田元社長の掲げた方針を撤回して数年遅れで参入してきた、ということになります。任天堂なりの筋の通った理由があるのか、業績回復を考えれば背に腹は代えられないということなのか、それともファイアーエムブレムだけは任天堂の中で例外なのか。任天堂の中にどのような考えがあるにせよ、客観的には相当に「かっこ悪い」に形になっているように思えます。

ビジネス的な側面で見ると、ガチャによる収益向上だけでなく、手軽に始められる基本無料のゲームは、過去にファイアーエムブレムシリーズを遊んでいるユーザーの掘り起こしにつながる可能性もあります。ゲーム的にはファイアーエムブレムシリーズを土台にしてはいるものの、小さいマップや少ない出撃枠、命中率の廃止など、かなり簡略化されている部分もあり、シリーズ本編との差別化もできていると言えます。IPを活用することで、タイトルへの接触機会を増やし、キャラクタービジネスやコンシューマーの本編へと繋げる、という意味では、良い按配に仕上がっているのではないでしょうか。

「ポケモンGO」が「ポケットモンスター サン・ムーン」の世界的な販売に好影響を与えたように、FEHが、例えば2017年4月20日に発売予定のニンテンドー3DS用タイトルの「ファイアーエムブレム Echoes もうひとりの英雄王」の売上に貢献できれば、大変な好循環となります。

しかし、かつて任天堂自身がそういっていたように、ユーザーとの信頼関係という点において、ガチャによって高額課金を誘発するビジネスモデルにはリスクもあります。今後、FEHが高額課金者を多く誘引していくかは、現状あるシステムのみならず、そのシステムをどう運営するかに大きく関わります。FEHがガチャによって大きく利益をもたらす時、そのリスクも膨らむ形になります。

FEHでガチャを採用したことは、任天堂にとって、単にかっこ悪いで済む話であれば大きな問題ではないのかもしれません。しかし、冒頭でご紹介した故岩田元社長の「仮に一時的に高い収益性が得られたとしても、お客様との関係が長続きするとは考えていない」という懸念が的中するのであれば、それはかっこ悪いだけでは済まないでしょう。そういう意味で、FEHが今度どう運営されるのか、どのような形で利益拡大を狙うのか、そしてそれが成功するのか、他のIPへも影響していくのかなども含め、今後の動向が注目されます。

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オープンワールドになるとゼルダは何が変わるのか

今度のゼルダはオープンワールド

ニンテンドースイッチの図

ニンテンドースイッチと同時発売。一緒に予約した人も多いでしょう

発売まで約1か月となった任天堂の新ハード「ニンテンドースイッチ(以下スイッチ)」。みなさん、予約はしましたでしょうか? 本体同時発売タイトルの目玉は、何といってもゼルダの伝説シリーズ本編最新作「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド」でしょう。Wii U版も同時発売されますが、やっぱりスイッチで遊びたいという方も多いんじゃないでしょうか。ガイドも、これで4歳の娘がテレビでポケモンを見てる間も携帯モードでゼルダができるし、電車の中でだって遊べちゃうとワクワクしています。しかも、今回のゼルダはなんとオープンワールドになっています。オープンワールドとなればなおさら、あっちへフラフラ、こっちへフラフラと、たっぷり時間をかけて遊びたいですから、場所を選ばず遊べるスイッチはとても役に立ちそうです。

と、ガイドは喜んでいるわけですが、みなさん、オープンワールドのゲームって遊んだことがありますでしょうか? 海外のゲームでは少なくないスタイルなんですが、日本のゲームではそんなにメジャーではないかもしれません。最近の有名タイトルではFINAL FANTASY XVがオープンワールドでしたね。

今回、そもそもオープンワールドってどんなゲームなのかというご紹介と、オープンワールドになるとゼルダはどうなっていくのか、というお話をしてみたいと思います。

オープンワールドってなあに?

Fallout4の図

海外では、Falloutシリーズなど、オープンワールドのスタイルをもちいた有名タイトルがいくつもあります

まずは、オープンワールドについてです。かつてのゲームというのは、世界が広がっているように見えても、プレイヤーの自由に好きな場所にはいけないようになっていました。自由に旅しているように見えて、実はシナリオの都合などで、1本道になっていって、順番に街や、ダンジョンを進んで、攻略が進むことでいける範囲が拡大する、というゲームが普通でした。オープンワールドのゲームでは、どこに進むかをプレイヤーにゆだねて世界を自由に旅していくことができるようにしたゲームのことを言います。どこにでも行けるようにするということは、行った先で何かが起こるということでもあり、オープンワールドのスタイルをとるゲームは、プレイヤーが自由に旅をするという前提にゲームを設計します。

本編のストーリーの進行度とは無関係にクエストが発生したり、プレイヤーキャラクターの強さに見合わない強力な敵といきなり出会ってしまうことも想定されていたり。オープンワールドにはオープンワールドに必要な仕組みがあり、ただ広い世界を自由に旅できるだけではあまり意味がありません。

さて、じゃあゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルドはオープンワールドになると何が変わるのでしょうか? 2017年1月14日、15日に東京ビッグサイトで開催された「Nintendo Switch 体験会 2017」ではゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルドの試遊台が設置されました。そしてそこで遊べる内容は、20分程度のものではありましたが、オープンワールドになるとゼルダがどうなるのか、その片鱗を感じさせてくれるものでした。

崖を登って真後ろへ

ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルドの図

見渡す限りの絶景、その全てに行くことができます

ゲームをスタートすると、洞窟のような場所で目を覚まします。色々とチュートリアル的なことを言われたりするわけですが、洞窟から出ると目の前がパァッと開けて、丘の上に出ます。広大な世界がそこにはあり、まさにオープンワールドといった趣です。ガイドがたずねてみたところ、アイテムが必要であったりすることはあるものの、基本的に見えている場所には行けるということでした。さて、目の前は断崖絶壁、右をみるとなだらかな坂になっていて、いかにもこちらへどうぞと誘導しています。実際、坂を下っていくとおじいさんがたき火をしていて、斧が手に入ったりするんですが、ここはせっかくのオープンワールドですから、あらぬ方向に行ってみることにしました。

後ろを見ると、切り立った絶壁が高くそびえたっています。いつもならそこで諦めるところですが、今回のリンクは道具を使わずに最初から色んな所に登ることができます。そこらへんにある木にも登れます。崖にも登れます。だから、後ろの崖が気になる、どうなっているか登ってみたい、と思えば登れるんですね。自由に探索がしやすくなっているわけです。登る時はがんばりゲージというスタミナを表現するゲージがあり、それが無くなるとおっこちてしまいます。

案の定、崖は登り切ることができ、さらに進むと、どうやら雪山があるようです。広がっている雪景色は見るからに寒そうで、宝箱で見つけた古びたパンツに古びたシャツで大丈夫なのかと心配すると、案の定、リンクがもうガタガタと震えているではありませんか。

火を探しているうちに楽しくなってしまう

ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルドの図

敵を倒すにも色んな方法がありそうです

みるみるうちに減り始めるリンクの体力。やはりここは寒すぎるようです。そこで寒いからここはストーリー上まだ行かない場所…といつものゼルダならやっぱり諦めるところですが、オープンワールドですから、行けるかもしれないし、行った先に何か面白いことがあるかもしれない、と考えます。そこで暖をとる方法を考えます。すると、実は色んな方法がありました。まずはたき火。前述しましたが、スタート地点の丘から道なりに下るとおじいさんがたき火をしています。たき火にその辺で拾った枝をかざせば枝に火がついて持っていけます。おじいさんの居る場所には、松明もありますから、この松明に火をつけることもできます。さらにおじいさんから斧をもらって近くの木を切り倒せば木材に。これも燃やして使えそうです。周囲にいたチュチュというスライムのような敵を倒すとチュチュゼリーというアイテムが手に入りまして、これをたき火にくべると火種ができました。

そろそろ火の探索は十分なんですが、近くを歩いていると、ボコブリンという敵がたき火を囲んで肉を焼き、いい雰囲気で団らんしているのを見かけます。「火だ火だ! 火があるぞ」と、何か当初の目的よりも色んな火を集めるのが楽しくなってしまっていたガイドは、楽しい宴にこっそり近づき、その辺にある木を斧で切り倒すと、ボコブリン達にドーン!

大慌ての中にそのまま斧で切り込んでいくと、ボコブリン達はなんと槍のように長い木の棒を掴んで、たき火で火をつけ、攻撃してきます。おお…なんて素敵な得物でしょう! とガイドも真似して槍を拾って火をつけて戦います。楽しい! 大立ち回りの末、ボコブリン達をボコボコにして、お肉もゲット、いい気分です。

キャンプファイヤーでもやってやろうかという気分で雪山に向かうと、その道中で草に実がなっているのを見つけます。とってみるとポカポカ草の実というアイテムで、どうやらこれを食べても寒さを凌げるみたいです。

オープンエアー

Wii Uの図

ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルドはWiiUでも遊べます。スイッチを購入しない人もWii Uをお持ちならぜひ!(イラスト 橋本モチチ)

さあて、万全だ、雪山だ―! というところで時間終了となりまして、結局ガイドは火を探し回って遊んでいたことになります。そういえばマップの印のある所に行けとかなんとか言われていましたが、夢中になりすぎてすっかり忘れていました。ゼルダの伝説というと、緻密な構成で作られていて、何気なく置いてあるものにも意味があったりして、それが謎解きに繋がっているゲームでした。例えば、それこそたき火やかがり火でもあれば、その火を使って何かダンジョンのギミックを動かすようなことがあるに違いない、とプレイヤーは考えます。

ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルドにおいても、ダンジョンに関しては従来のゼルダのような謎解きが待っていると言われていますが、オープンワールドの世界は、色んな場所がシームレスにつながります。その広い世界の中で、プレイヤーは自分で行きたいと思った場所に行くことができますし、その時に立ちはだかる困難を、実に多様な選択肢の中から、想像力を働かせて解決することができるようです。

1本の木がそこに生えていれば、なっているリンゴをとれるかもしれませんし、上に登ってあたりを見回すこともできます、切り倒して敵を攻撃したり、丸太橋にして崖をわたったり、木材にすることだってできます。広い場所と、そこにあるものがいろんな形で結びついて、色んな意味を持ち、それらが全てプレイヤーの可能性を広げていきます。

ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルドは、「ゼルダの当たりまえを見直す」というコンセプトで作られています。また、この記事では便宜上オープンワールドという言葉でご紹介してきましたが、公式にはオープンワールドではなく「オープンエア―」と名付けています。

オープンエア―という言葉の解釈は難しいのですが、単に広大なだけの世界ではなく、そこで繰り広げられる冒険と融合し、プレイヤーができる様々なことが全て楽しいゲーム体験と繋がっている、そういう世界を目指すものとして独自の名前がつけられているようです。サブタイトルの「ブレス オブ ザ ワイルド」で、日本語訳すると「野生の息吹」となります。神々のトライフォース、時のオカリナ、ムジュラの仮面、トワイライトプリンセス、スカイウォードソードなど、過去のサブタイトルは重要なアイテムや人物がサブタイトルになっていましたが、今回は、世界そのものを表現するようなサブタイトルになっています。

寒いから火を探して暖まろうというだけでも、様々な方法があり、できそうだなということを試してみることが本当に面白く夢中になります。発売日には、オープンエア―と称される世界が、さらなる可能性を携えて、プレイヤーの想像力を受け止めてくれることを、期待して待ちたいと思います。

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指がすくむ VRモードのバイオ7

PSVRに全編対応したバイオハザード7

PSVRの図

一部対応タイトルはよくありますが、全編VR対応してくれる大作ソフトは非常に珍しいです

ホラーゲームの代表格であるバイオハザードシリーズの最新作「バイオハザード7 レジデント イービル(以下バイオ7)」がカプコンからPlayStation4(以下PS4)、XboxOne、そしてPC用ゲームプラットフォームであるSteam向けに発売されました。PS4版は、PS4用VRシステムのPlayStationVR(以下PSVR)に全編対応ということで、今回のバイオハザードは、最初から最後までVRで楽しむことが可能となっています。VRとホラーゲームは非常に相性がいいと言われています。しかもバイオハザード程の大作が全編VR対応となると、どれ程その体験に変化があるのか、気になる方も多いんじゃないでしょうか? というわけで、今回はバイオ7がVR化したことでゲーム体験にどんなインパクトがあるのかというご紹介をしてみたいと思います。

なお、今回のご紹介はバイオ7をクリアまでプレイしてのご紹介ではありません。というのも、実はバイオ7のVRモードはプレイする人によっては車酔いに似た状態になることがあります。「VR酔い」なんて言い方をしますね。これは個人差があるのですが、ガイドはそれなりにVR酔いをする人間でした。ですので、長時間の連続プレイができませんので、1日に少しずつしか進めることができていません。というわけで、あくまでバイオ7全体の評価に関わる話ではなく、序盤を進めて、VRでプレイした時と、通常のモードをプレイした時の変化などについてお話できればと思います。

またあわせて、VR酔いについても、少しお話したいと思います。なお、ストーリー的なネタバレはありませんが、ご紹介する都合上、序盤で起きる出来事についていくつか触れる部分はありますので、何も情報を入れずにプレイしたいという方はお気をつけください。

VRで入ったゲームの世界は、朽ちかけた廃屋だった

サマーレッスンの図

VRはまるでゲームの世界に行けるような体験が楽しめます。女子高生の部屋に行けるゲームもありますが、バイオ7ではそんな楽し気な場所には行けません

さて、まずはVRそのものについて良く知らないという方もいらっしゃるかと思うので、PSVRでプレイするとどうなるか、ということを先にお話したいと思います。バイオ7は、従来のシリーズからの大きな変化として、視点が変更されました。これまでのバイオハザードシリーズでは、キャラクターの姿が画面に見えていましたが、今回は自分の目線とキャラクターの目線が一致している、いわゆる主観視点となりました。これを公式では、主観視点と「孤立」「分離」と言った言葉をあわせた用語で「アイソレートビュー」と呼んでいます。

主観視点はVRと非常に相性がいいんですね。VRヘッドセットを装着すると、視界のすべてがゲームの世界で覆われます。そしてそれは立体視で表現され、しかも主人公の視点です。ヘッドトラッキングによって、頭の動きと視点が完全に一致し、周りを見渡せばゲームの世界が広がっています。耳にはヘッドフォンやイヤホンをしますが、PSVRのサウンドプロセッサがこれを3D音響にしてくれるので、遠くで聞こえる音や、耳元で囁く音など、立体的に音が聞こえます。

こうなると、臨場感とか、没入感という言葉すら生ぬるく、ゲームの世界に入ってしまったような錯覚に襲われます。ただし、入るのは夢あふれる素敵な世界ではありません。バイオハザードですから、例えば真夜中の廃屋に放り込まれるわけです。自分自身が。台所で何気なく鍋の蓋を取ると、ゴキブリがワサワサッと手にはってきて、思わずコントローラーを落としそうになります。

「目の前」の惨劇

バイオハザード7の図

目の前に刃物をつきつけられる恐ろしさといったら…!

みなさんは、全力でナイフを顔面につきつけられた経験はありますか? ガイドはもちろんありませんが、ゲームでなら、おそらく何度かあったと思います。しかし、今回のそれは、明らかにゲームのプレイヤーキャラクターではなく、自分自身を狙ってきていたものでした。ナイフを持った女性が、髪を振り乱しながら全力でこちらを刺しに来ます。防ごうと思って思わず出た手にナイフが刺さります。自分の手が刺されているようで寒気が走り、頭の中は「マズイマズイマズイマズイ」と連呼しています。さらに振りかぶって何度も刺そうとしてきます、全力で、顔面を。ギリギリ押さえつけた刃が目と鼻の先でブルブルと震えます。本当に、目の前に、血まみれのナイフがあるというのが、これほど恐ろしいことだとは知りませんでした。

「殺される」そう思って必死にその女性を殴り、拾った斧で滅多刺しにして、自分も刺されながら、血まみれになって倒します。攻撃をするR2ボタンを無我夢中で押している自分にはっと気がつきます。

アイソレートビューを意識して、そしてVRを意識して、今回のバイオはプレイヤーの顔にめがけて恐ろしいことが起こる、という演出がたびたび出てきます。そしてVRモードで遊んでいた場合、それは文字通り「目の前」で起こるのです。

指がすくむ

バイオハザード7の図

人影が見えるとドキーッとします

目の前で起こる恐怖に打ちのめされるとどうなるのか。例えば人影がとても恐ろしくなります。ゲームを始めてすぐの頃は、人影が見えるとその方向にすぐに歩いていきました。もちろん、バイオハザードなわけですから、人影についていったら怖いことが起こるかもしれないことは承知しているわけですが、ゲームなんですから、何かありそうな方に気楽に進んでいきます。しかし、あまりに恐ろしい体験をすると、恐怖の方が先にたって、思わず後ずさりします。まさに後ずさりですね、視線を外して動くのも怖いので、後ろを向かず、そのまま後退してしまいます。

あまりの恐ろしさにしばらく物陰に隠れてやり過ごすんですが、どうにもこうにもその場でじっとしていてもゲームは進みません。意を決して歩こうとするも、指がすくみます。しばらくドキドキしながら立ち尽くしている自分に気がついて、ゲームの世界の中で怯えていることに驚きます。

初めてプレイしたバイオを超えるバイオ

PS4の図

バイオ7は、解決すべき問題点もありつつ、PS4やPSVRの可能性を見せてくれます(イラスト 橋本モチチ)

PSVRを外してプレイしてみるとどうなるでしょうか。おそらくこれは、先にVRモードをプレイしているからそう思うのであって、最初からテレビ画面で遊べばテレビ画面でも恐ろしいのだと思いますが、PSVRを外すと、急に安全な場所に体を移したような気持になって、怖くなくなります。恐ろしいことが起きても、それはテレビの中で起きているのであって、自分の身に何か起こるわけではないという安心感があります。逆に言うと、PSVRでプレイしている時は、頭では自宅の部屋でプレイしていると分かっていても、体が危険を感じて指がすくむようなことがあるということです。我が身にふりかかるようなこの恐怖は、ゲームに限らず、他のホラーコンテンツでもなかなか味わえません。

さて、別次元の恐怖を体験させてくれるPSVRのバイオ7ですが、1つ大きな問題があります。VR酔いですね。最後にVR酔いについても少しお話したいと思います。「右スティック問題」と言われることがあるんですが、VRのゲームを遊ぶ時に、自分の足で動いたり、ヘッドトラッキングで顔を動かして視点変更したり、あるいは自動でレールのようなものの上を動いていく場合には酔いにくいのですが、右スティックを使って視点を動かすと、途端に酔いやすくなります。

バイオ7ではVR酔いを軽減する為に工夫がされていて、その1つが視点変更です。バイオ7では、左スティックで動く時は他のゲームと変わらないんですが、左スティックで体の向きを変える際には、通常通りスムーズに動かす操作と、30度ごとに瞬時に向いている方向を変える操作の2つを用意しています。途中を省いてガクッと動かす方が酔いが軽減されるんですね。同様にしゃがむ操作も、通常のプレイではスムーズにしゃがみますが、VRモードでは途中を省いて視点が一気に下に下がります。

それでも、VR酔いが完全になくなるわけではありません。ただ、勘違いしないでいただきたいのは、すべての人がみんな酔うというわけではありません。人によっては、通常通りのスムーズな動きでも全く酔わない人もいますし、大変な酔いでプレイできない、という人もいます。

ですから、もしPSVRでバイオ7を遊んでみたいという人は、ぜひ体験版を先にプレイすることをオススメします。自分がどの程度酔うのか、というのを把握してから購入した方がいいでしょう。また、恐ろしさが本当に別次元なので、その恐怖に耐えられるかという意味でも、体験版をプレイした方がいいかもしれません。怖いのが好きという人はいいんですが、最近のバイオハザードシリーズと同じ程度の怖さだと思っていると、大変な目にあいます。

また、あくまでガイドが実際に試した個人の経験としてお話しておくと、車酔いの時と同じようにガムを噛んだり、市販の車酔いの薬を服用してもVR酔いに対してかなり効果がありました。繰り返しになりますが、あくまでガイド個人の体験ですので、読んでいる方に当てはまるとは限りませんが、試した限りでは、車酔いの対策がある程度VR酔いにも当てはまると実感しました。

バイオ7は原点回帰ということで、シューティングよりになっていたゲーム性を初代に近いホラーゲームよりに戻しています。最も怖いバイオハザードはどれか、と言われれば、多くの人は「自分が初めてプレイしたバイオハザード」ではないかと思います。ガイドも実際にそう思っていました。しかし今回のバイオ7はVRのテクノロジーによって恐怖をテレビの向こうから引きずりだして自身の体験にまで置き換え、「自分が初めてプレイしたバイオハザード」をも超える恐怖を提示しています。

それは、バイオハザードというゲームが世の中に出た時に、ゲームとホラーの組み合わせで作り出せる新しい恐怖があったのと同様に、VRとホラーの組み合わせによってそれまで体験したことの恐怖を創造しているからかもしれません。

VR酔いなどの解決しなければいけない問題点はあるものの、VRという技術によってゲーム体験が一変するそのすごさは、未来を感じさせるものです。PSVRをお持ちの方で興味を持たれましたら、ぜひまずは体験版で試してみていただければと思います。

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