白金台の八芳園で紅葉を楽しみ、プラチナ通りを歩く

八芳園の紅葉を堪能する

これまで散歩記事でいろいろな紅葉を見に行ったけれど、そういえば、八芳園に行っていなかったなということで出かけてみた。
都営三田線白金台駅の2番出口で15時にM美さんと合流。歩いてすぐの八芳園へ向かった。

都営三田線白金台から歩いて1分

八芳園 東京都港区白金台1-1-1

入っていきなりクリスマスツリーが飾られていた。紅葉もクライマックスを迎えたら、そのあとはクリスマスシーズンだ。

この日は師走に入ってすぐの大安だった

紅葉にクリスマスツリー

日本庭園のあちらこちらでは、結婚式をあげたばかりの新郎新婦さんたちが記念写真を撮っている。この日は平日だが、大安なので、結婚式場も大賑わいだ。

水面に映る紅葉もまた美しい

日本庭園のもみじは赤く色づいていた

約1万坪もあるというかなり広めの日本庭園は、ぐるりと歩き回るだけでもとても楽しい。とくに桜の季節や紅葉の時期は感動的な風景が広がる。

「八芳園」としては1950年(昭和25年)に創業

八芳園の一部は江戸幕府旗本の大久保彦左衛門の屋敷だった

庭園を横切って、本館へ。LB階に「Thrush cafe(スラッシュカフェ)」がある。ちょっと寒いけど、ちゃんと暖房もあるので、テラス席へ。

暖房やひざ掛けなども用意されている

スラッシュカフェ のテラス席

いま歩いてきた日本庭園の紅葉が上から見えるというなんとも贅沢なお席。その景色からは赤・オレンジ・黄色・緑とさまざまな紅葉のグラデーションが楽しめる。

桜の季節もおすすめ!

上から見る紅葉もなかなかのもの

サービス内容は時間帯で分かれている。
10:00~11:30 ブレックファースト
11:00~14:30 ランチ 
14:30~17:00 カフェ 
17:00~22:00 ディナー

土日祝は午前中がちょっと違う。

8:00~10:00 ブレックファースト 

10:00~11:00 ドリンク&パン 

ということで、カフェタイムだったので、ケーキセット(1500円)をいただいた。コーヒーか紅茶にケーキの付いたセットだ。残念ながら名物だというアップルパイと和栗のシフォンケーキは終わってしまったとのこと。

まずは飲み物が到着。

ちょっと肌寒いので、あったかい飲み物がうれしいね

上が僕の注文したカフェオレ、下がM美さん注文のダージリンティ

僕が注文したケーキはこちら。なんだかおしゃれだ。

けっこう上品な味わいだった

ケーキは「フランス産ショコラとオレンジのマリアージュ ショコラのベールを添えて」

M美さんはコーヒーゼリーを注文していた。

しっとりした味わい

見た目おしゃれなコーヒーゼリー

「ティラミス風のコーヒーゼリーでスプーンが止まらない」とM美さんはそうそうに食べ終わっていた。

テラスから紅葉の写真を撮っていると、お店の方がシャッターを押してくださるというので、お願いした。

他にも多くのお客さんが記念撮影をしていた

お店の方にお願いするとシャッターを押してくれる

さて、八芳園をあとにしてプラチナ通りを歩くよ。

イチョウ並木のプラチナ通りを歩いて、広尾駅まで

上野にある「国立科学博物館」附属館の「国立科学博物館附属自然教育園」へ行きたいというM美さん。こちらも広大な庭園だ。

目黒通りを西に歩くと見つかったが門が閉まっている。本日はすでに終了していた。残念ながら開園時間を間違えていた。夏は9:00~17:00だが、冬は16:30までだったのだ。

さらに目黒通りを歩くと、なんと通称「プラチナドンキ」が見えてきた。

プラチナなドン・キホーテ、初めて見たよ

プラチナ ドン・キホーテ白金台店 東京都港区白金台3-15-5

そうそう、外苑西通りのことをプラチナ通りと呼ぶそうだ。というわけで、プラチナ通りを歩いてみよう。銀杏並木が色づいていて、きれいだ。

イチョウ並木が色づいていた

プラチナ通り(外苑西通り)を歩く

いったん通り過ぎたのだが、プラチナ通りすぐのところにあったこちらの喫茶店、M美さんが気になるというので戻って、入ってみることにした。

11:00~20:00undefined日祝休み

RORO 東京都港区白金台4-9-8

歴史のありそうなお店だ。聞けば、創業が1976年(昭和51年)とのこと。お昼を食べていないという、M美さん、壁のメニューを見ながら、「ナポリタンにしようかな、やっぱりミート、あ、カレースパってなんですか?」とお店の人に聞いいる。マスターが「カレー味のスパゲティだよ、おいしいよ」。「じゃ、それください、珍しいですよね」とM美さん。

具だくさんでスパイシーなスパゲティ

カレースパ 750円

カレーのいい香りが漂っている。「おいしい」を連発しながら食べるM美さん。さて、お店をあとにして、再びプラチナ通りを広尾駅方向へ歩く。

陽が落ちてイルミネーションが美しい

街路樹のイルミネーション

もうすっかり日は暮れて、街中のイルミネーションが光る時間帯となった。広尾プラザまでくると、クリスマスフェアをやっていた。

クリスマスフェア2017

これは7人の小人なのだろうか

サンタクロースは子供たちに大人気だった。

なんだかわくわくするね

大きなサンタさん

お散歩は広尾駅で終了。僕はここから地下鉄。M美さんは、このまま恵比寿まで歩くと言い、さらに歩くようだった。

紅葉を求め、向島百花園、そしてレトロな商店街を歩く

東京23区の紅葉シーズンは11月中旬から12月中旬。というわけで、やっと色づき始めた紅葉を見に、向島百花園へ出かけてみた。東京でも高尾山や昭和記念公園など、西の標高が高い場所では早く紅葉が恥。

東京都内でも早く紅葉する高尾山へ行ってきました

編集部のM美さんと待ち合わせたのは東武スカイツリーラインの曳舟駅の西口。

向島百花園へは西口が近い

東武スカイツリーライン 東武亀戸線曳舟駅

駅前に地図があったので、向島百花園の場所を確認。徒歩でだいたい6分くらいだ。

スマホのマップもいいけどこういう地図のほうがわかりやすかったりするね

曳舟駅から向島百花園は徒歩で6分ほど

歩き始めてすぐの場所にあった「曳舟児童遊園」。小さいけれど、1955年(昭和30年)に開園したそうで、歴史のある公園だ。

公園の外壁が船の形になっていた

曳舟児童遊園 墨田区東向島2-25-7

「海抜がマイナス0.4mだって」などと話していると、なにやら興奮気味に遊具にカメラを向けている。

40kg未満の人しか乗れないようです

エビ天のように見える遊具

「ネットでエビ天のように見える遊具が話題になっているんですよ」と言う。へえ、知らなかった。人によって散歩の目線が違うんだということを改めて感じる。しかし、この遊具を見ると、たしかにエビ天だ。

ほどなく、向島百花園に着いた。

入り口のモミジは少しだけ色づいていた

向島百花園 東京都墨田区東向島3-18?3

入園料は150円。入り口にあるモミジは、最盛期には真っ赤に色づくが、この日はまだまだだった。

向島百花園ができたのは江戸の町人文化が花開いた文化・文政期(1804~1830年)。骨とう商を営んでいた佐原鞠塢が知り合いの文人墨客(ぶんじんぼっかく)と協力してつくった民営の公園だ。

1938年(昭和13年)に所有者より東京市に寄付され、翌年より有料の公園として開放された。

江戸時代、最初は、たくさんの梅が植えられていたそうだ。今も梅で有名な公園だ。というわけで、まずは梅紅葉(うめもみじ)を鑑賞。

黄葉(こうよう)ともいう黄色に色づく葉

白加賀という梅。葉が黄色く色づいている

こちらの紅葉はニシキギ。ニッサ、スズランノキと共に世界三大紅葉樹といわれているそうだ。

ニッサ、スズランノキとともに世界三大紅葉樹なんだそう

低木なので間近に紅葉が見られるニシキギ 

向島百花園はいろいろな種類の植物が植えられているので、紅葉も様々な種類のものを鑑賞できる。こちらは、ハゼノキ。

けっこう高い樹だ

葉が赤く色づいたハゼノキ

俳句の季語にもなっているハゼノキの紅葉をを下から見上げると空の青とよく合うね。

紅葉するハゼノキを櫨紅葉(はぜもみじ)とよび秋の季語になっている

ハゼノキを下から眺める

これから紅葉するものもあれば、いまが最盛期のものもあって、長い期間楽しめる。まだまだだけど、少し色づいてきているのがイチョウ。

どことなく、風格のある老木だ

まだ緑色の部分も多いイチョウ!

とても味のあるイチョウの樹。樹齢はどのくらいだろう、かなりの老木のように思える。

きっと長い年月、ここに立っているのだろう

黄葉するイチョウはなんとも素敵

ひと通り、紅葉を鑑賞したあとで、園内にある「茶亭さはら」で甘酒をいただいた。この茶店、なんと文化年間から営業しており、いまのご主人で8代目だそうだ。

体が温まるね

一杯300円の甘酒はとても美味

甘酒をいただいて、近所のレトロな商店街を目指す。向島百花園を出て、振り返れば、その一帯が赤く染まっていた。園内からは気づかなかったが、確実に紅葉は進んでいる。

向島百花園は外側から見ても美しい!

向島百花園を出て、振り返ったら、紅葉が見えた

大正通りという昔ながらの通りを目指す。名前の通り、大正時代に出来た通りだろう。全国には同じ名前の通りがいくつもある。

大正通りにあったレトロな食堂。風情がある。

早朝からお昼過ぎまでの営業

柏屋食堂 東京都墨田区墨田1丁目5-14

この写真を撮った直後、お店の方が出てこられて、暖簾をしまわれた。こちらの柏屋食堂さん、午前6時半から午後1時半までの営業のようだ。

その並びにあるこちらのお店へ入った。

いい感じのおそば屋さん!

長山 東京都墨田区墨田1-5-12

「私、めんくいなんですよ」とM美さん。えっ、くわしく聞くと、うどんやパスタなどの麺が好きだとのこと。
「さっきのエビ天の遊具が頭から離れないので、私は天ざるうどんにします」と言う。

エビ天、しし唐がついている

天ざるうどん 1280円

メニューを見ていると、
「墨東奇譚」の町で新しい味をお楽しみください
という言葉が添えられた、
玉ノ井そば
というのがあった。そうだ、このあたりは永井荷風の小説、「墨東奇譚」(墨にはサンズイがつく)の舞台だ。かつての寺島町(てらじままち)というあたりだ。

わかめ、糸唐辛子、ゆず胡椒、揚げ玉子

玉ノ井蕎麦 820円

玉ノ井蕎麦は温かいものも冷たいものもできるそうで、うどんも大丈夫。わかめの下に揚げた玉子が入っていて、それを井戸に見立てているので、玉ノ井なんだそうだ。とてもおいしくいただいた。

メニューを見ていたM美さん、ナスのお蕎麦があるのを見て、こっちにすればよかったと嘆いている、ナスが好きなんだそうだ。

東向島駅の商店街を歩けば、テレビ番組『じゅん散歩』のロケ隊がいた。と、M美さん、「“寺島なす”のことが書いてありますよ」と言う。M美さんの目線の先には掲示板に貼られたパンフレット。そこには寺島なすの記述がある。「この寺島なす最中を食べてみたいですね」と言うので、「菓子遍路 一哲」さんを探す。東向島駅前商店街にお店はあった。

東向島駅前商店街にある和菓子屋さん

「菓子遍路 一哲」 東京都墨田区東向島4-29-6 アラモード東向島1階

寺島茄子は、かつてあった茄子で、いったん失われていたのだが、種が見つかり、復活したんだそうだ。それを記念してつくられた「なすがまま」という最中。3個入りで、350円だ。

上品なお味の最中。茄子そっくり!

「なすがまま」 3個入りで350円

M美さんが、領収書の宛名を「オールアバウトでお願いします」と言うと、お店のご主人が「ああ、原さん、この前もきたよ」とおっしゃる。和菓子ガイドの原亜樹子さんのことだ。こんな記事があった。
1の付く日に訪ねたい「菓子遍路 一哲」 [和菓子] All About

以前記事にしたこともあるが、せっかくなので、玉ノ井跡あたりを散策してみよう。玉ノ井とは、関東大震災の後から1958年(昭和33年)まで存在した私娼街だ。

たしか、永井荷風がノートに記したとされる玉ノ井の詳しい地図が載せられた説明板がどこかにあったはずだが、見当たらない。オールアバウトの自分の記事を読みながら探してみる。

ちなみにその記事はこちら。
荷風が愛した浅草から墨東、寺島を歩く (全文) [散歩] All About

わからないので、こちらで情報収集をしようとうかがったのは、玉ノ井いろは通りにある「玉ノ井カフェ」さん。

玉ノ井に関する書籍などいろいろな資料がある

玉ノ井カフェ 東京都墨田区東向島5-27-4

店内は玉ノ井にまつわる書籍などが多数あって、閲覧できるし、購入できるものもある。
カフェのメニューを見ると、ホットコーヒーは、玉ノ井や永井荷風をイメージしたものがあった。ほんのり酸味でスッキリした味わいの「玉ノ井ブレンド」。永井荷風をイメージした華やかで甘くほろ苦い味わいの「荷風ブレンド」。

荷風ブレンドはけっこう深い味わいだった

玉ノ井ブレンド(上)400円、荷風ブレンド430円

M美さんが玉ノ井ブレンド、僕が荷風ブレンドをいただいた。
「玉ノ井カフェ」さんの営業は11:00~18:00
定休日は火曜日、水曜日。

お店の方に、説明書きの場所を聞いた。向かい側のマンションの裏側らしい。啓運閣(墨田区墨田3丁目6−14)にあるとのこと。行ってみた。

『墨東奇譚』の取材で描いた玉ノ井の地図も紹介されている

永井荷風の短編小説『寺じまの記』の一節など

隣に「たわし石佛」というのがあった。足元にたわしが置かれている。体の不調な部分に水をかけ、たわしでこすると良くなるそう。

体の悪い部分に水をかけてたわしでこするとよくなると言われている

「たわし石佛」浄行菩薩

M美さん、腰が痛いということで、たわし石佛の腰部分に水をかけ、一生懸命たわしでこすっている。相当悪いのか……。

3日、7日、21日にお参りすればさらにご利益が期待できるそうだ

体の悪い部分に水をかけてたわしでこする

さて、ここから鐘ヶ淵駅をめざそう。鐘ヶ渕通り商店街を歩く。ドラッグストアの前にこんな七福神があった。すかさず、M美さんがカメラを向ける。

六福神しかいない

薬屋さんの前にあった七福神

6つの神様しかいない。布袋様がいらっしゃらないようだ。ほどなく、鐘ヶ淵駅へ到着した。

東京都墨田区墨田5-50-2

東武スカイツリーライン 鐘ヶ淵駅

駅舎に夕日が当たっている。けっこう歩いたなぁ。会社へ戻るM美さんは北千住方向、僕は浅草方向の電車に乗った。

【関連記事】

紅葉が見られる都内散歩コース BEST5

お散歩がてらにぶらりと出かけたい都心の紅葉スポット
あの人気スポットの紅葉は「この位置」から見よう!

東京の隠れた名散歩スポット、大田市場&野鳥公園

あまり降りない「流通センター駅」、じつは隠れた散歩スポット

編集部のOくんが、「鳥の写真を撮りまくりたいですね」とダジャレのような提案をしてきた。ということで、都内屈指の野鳥観察スポット、東京都立東京港野鳥公園へ行ってみることにした。

待ち合わせは東京モノレールの流通センター駅。名前の通り、東京流通センターのすぐ近くにある駅だ。今回は入社3年目のM美さんも散歩に同行してくれたのだが、OくんもM美さんもこの駅で下車するのは初めてだという。

一方、僕は何度か降りたことがある。なぜなら、この駅から歩くコースは東京でもひと味違う散歩が楽しめる、隠れた名散歩コースなのだ。

東京モノレール羽田空港線の駅

流通センター駅 大田区平和島61-2

たとえば、この駅からしばら歩いたところには海に面した城南島海浜公園という場所があり、そこでは波打ち際の砂浜を歩くことができる。

【関連記事】
砂浜を歩きたくなって散歩に出かけた (全文) [散歩] All About

さらに、青果や花きの取り扱い量が日本一の大田市場も、流通センター駅から歩いて行ける距離にある。ここも僕は以前に訪れていて、その際は見学コースの流れなどについて記事にした。

【関連記事】
大田市場の見学コースはとにかくひたすら歩き回る

そして野鳥公園は、大田市場とほぼ隣接した場所にあるのだ。というわけで今回の散歩では、大田市場を経由して野鳥公園へ向かうことにした。

東京ドーム8.5個分の大田市場を歩く

流通センター駅の前を通っているのは環七通り。この通りに沿って、まずは大和大橋を渡ろう。下は京浜運河で、運河沿いには倉庫がズラリと並んでいる。歩き出してすぐにOくんが「ぜんぜん会話ができませんね!」と大きな声で言った。そう、この環七通りはトラックなど大型の車両が走っていて、かなりの騒音なのだ。

橋の上は交通量が多く、会話をするのもひと苦労だ

橋の上は交通量が多く、会話をするのもひと苦労だ

橋を渡り終わってしばらく歩くと、道標があった。大田市場までは約400メートルだ。

右へ曲がり、大田市場へ

流通センター駅から0.9km地点

なお、今回はM美さんがミラーレス一眼のカメラを持ってきていて、僕といっしょに写真を撮ってくれている。

M美さん撮影

東京都中央卸売市場 大田市場の正門。M美さんの写真をさっそく使った

大田市場の見学は自由にできるが、市場内にはターレーが走り回っていたりするので、気をつけて歩こう。また、市場関係者のお仕事の邪魔にならないように見学する必要がある。

とはいえ、築地市場ほど観光客は多くないし、およそ東京ドーム8.5個分という日本でいちばん広い面積の市場だけに全部見てまわると、けっこう歩くことになる。基本は日曜日が休みだが、そのほかにもお休みの日があるので、ネットなどで調べてから出かけるのがお勧めだ。

ちなみに今回は見学コースを歩いていないので、市場の様子は見ていないが、昼どきは全体的に落ち着いた雰囲気だった。市場が活気を帯びるのは、やはり朝なのだろう。

M美さん撮影

平成元年にできた日本最大の市場

青果棟の近くを歩いていたとき、野菜などが山盛りに入った箱を見てOくんが「なんかコストコみたいですね」と言っていた。しかし、残念ながらここは市場なので、基本的に一般の人は買うことができないのだ。

山積みになった食材

山積みになった食材

大田市場の食堂でカツカレーと超贅沢な「富士丼」をいただく

時刻はちょうどお昼どき。Oくんとの散歩ではいつもカツカレーを食べているので、今回は大田市場の中でいただくことにした。

食堂は青果棟と水産棟の間にある関連棟にたくさんある。ちなみにここの関連棟は、おしゃれなコーヒーカップを売っている雑貨屋さんなどもあり、小売りをしてくれるお店もあった。

僕らがランチで足を運んだのは「かんだ福寿」さん。大田市場の前身である神田市場時代から100年以上も営業している老舗の食堂だ。

神田市場からやっている100年以上続く老舗の食堂

大田市場の関連棟にある「かんだ福寿」

入り口には、手書きのメニューや芸能人のサインがたくさん飾ってある。というわけで、Oくんと僕はカツカレーを注文。

ロースカツには山形豚を使用

カツカレーライス 1200円(税別)

カツカレーはカツ、ライス、ルーのすべてがかなりのボリュームで、辛口の味付けはどことなく懐かしい感じだ。一方、M美さんが注文したのはこちらの丼。

M美さん撮影

牡蠣、カニ、イクラなど海鮮が入った「富士丼」 1900円(税別)。こちらもボリューミー。

これは贅沢な丼。「おいしい!」と言いながらも、こちらもかなりのボリュームらしく悪戦苦闘していた。

野鳥公園へ鳥を撮りまくりに行く

さて、おなかもいっぱいになったところで、Oくんの提案どおり「鳥を撮りまくる」ために野鳥公園へ行こう。先ほどの環七通りまで戻る。いまにも雨が降りそうな天気で「雨が降っちゃ、鳥も出てきませんからね!」と急ぎ足になるOくんだが、後にそれは勘違いであったことがわかった。

入園料は大人は300円、小学生以下は無料

東京都立東京港野鳥公園 東京都大田区東海3-1 

入園料は大人が300円、65歳以上は150円。中学生は150円だが、都内在住、在学の証明ができるものを提示すると無料になる。小学生以下は無料なので、家族で利用するのもよさそうだ。

M美さん撮影

首からぶら下げている双眼鏡を無料で貸してくれる

M美さんが写真を撮った直後、僕も彼女にカメラを向け、シャッターを切った。

鳥を見るには双眼鏡を借りることをお勧めする

カメラを構えるM美さん。

さて、公園を進もう。とはいえ、入り口付近にはお目当ての鳥がいない。見上げれば空を旅客機が飛んでいる。ここは羽田空港が近いのだ。鳥ではなく旅客機を眺めながら公園の奥へと進むと、野鳥の観察スポットがあった。

野鳥だけでなく飛行機も見える

ひっきりなしに旅客機が飛んでいる

ここは公園内にある干潟に面したスポットで、観察用にのぞき穴が設けられた壁越しに鳥を見ることができる。おお、ここにはたくさん鳥がいる。3人でしばらく野鳥の観察タイム。Oくんは「いやー、これは楽しい。バードウォッチングって何が楽しいのかよくわからなかったんですけど、これは楽しいですね!」とひとり興奮気味だ。ちなみにこの観察スポットには、入場時に貸し出してもらった双眼鏡よりも倍率の高い望遠鏡が設置されている。

鳥の絵と名前が書いてある

干潟の野鳥などを観察するスポット

干潟ではたくさんの鳥が羽を休めていた

干潟ではたくさんの鳥が羽を休めていた

ネイチャーセンターで干潟を「がた潟ウォーク」する

さらに公園内を進むと「ネイチャーセンター」という施設があった。そこには野鳥にくわしい“レンジャー”の方がいらっしゃったので、少しお話を聞いた。Oくんが心配していた“雨”の問題だが、レンジャーの方いわく雨の日でも鳥は普通に飛ぶのだそうだ。むしろ台風などのように風の強い日は、木の中に入って出てこないとのこと。

ここからは多くの野鳥が見えた

ネイチャーセンターでは、屋内から野鳥を観察できる

ちなみにこの野鳥公園に住み着いている鳥は少なく、ほとんどは移動の途中にちょっと寄るとことが多いんだとか。

ネイチャーセンターの中からも干潟の様子を観察することができ、いっせいに鳥が飛び立つところが何度か見えた。そのたびにOくんは「まるで、ロート製薬のCMみたいですね」と言う。おお、確かにそうだね。

干潟の周囲にはちょっとした森もあり、木々の中から一斉に鳥が飛び立つ様子も見られる。その景色をM美さんは「アニメ映画の『白雪姫』の魔女のお城を思い出しました」と表現し、Oくんは「僕は『オーメン』ですね」と言った。僕は、ヒッチコックの『鳥』を思い出した。

鳥を撮るのは意外に難しい

デジカメのズームで鳥を撮る

鳥はたくさんいるが、距離が遠いのでなかなか良い写真が撮れない。ちゃんとした一眼のカメラで望遠レンズを使わないと難しいかもしれない。ただ、双眼鏡や望遠鏡を使えば、よく見えるので、バードウォッチングには問題ない。

また、ネイチャーセンターの中にはさまざまな展示もあり、これを見るのも楽しい。なかでも興味深かったのが、鳥と同じ重さで作られた人形。マガモが1.5kgあってけっこう重かったりと、鳥の意外な一面を体感することができる。

鳥の重さがわかる人形。軽そうに見えて、けっこう重いのだ

鳥の重さがわかる人形。軽そうに見えて、けっこう重いのだ

地下一階に行ってみると、そこには「がた潟ウォーク」というコーナーが。その名のとおり、干潟の上を歩くことができるのだ。干潟の表面をよーく見ると、小さな穴が開いている。ここに住む、生物の巣穴だそうだ。

落ちないように気をつけて歩こう

干潟を間近で見ることができる

干潟には小さな穴が、この奥に生物がいるのだろう

干潟には小さな穴が、この奥に生物がいるのだろう

いやぁ、鳥を撮りまくることはできなかったが、想像以上に楽しいお散歩だった。ぜひ、みなさんも足を運んでみてはいかがだろう。

【関連サイト】
東京都中央卸売市場
東京都立東京港野鳥公園

電柱のある風景を撮りに東麻布商店街から三田まで散歩

東京の電柱は五輪までに消える景色……なのか?

1964年(昭和39年)の東京五輪を境に、東京の街は大きく変わったと言われている。

そして2020年に開催される東京五輪に向けて東京の街は再び大きく変わろうとしている。消失してしまう風景も多数あるだろう。そんな風景を散歩しながら記録していこうと思う。

【関連記事】
再開発が進む北千住の変わる風景と変わらない風景
東京の“酒都”立石、再開発が進む街をほろ酔いで歩く

今回はAll About編集部のOくんが「東京五輪までに電柱のある風景が失われるかもしれないので、見に行こう」と提案してくれた。

国土交通省・東京都による後援でこういった企画が実施されるなど、無電柱化を進める動きは確かにある。しかし、電柱が東京五輪までに消滅してしまう景色のひとつであるとは、にわかには信じられない。

国土交通省のホームページで紹介されている、日本の無電柱化の現状と世界のそれを比較したグラフを見てみると、パリ、ロンドン、香港といった都市では100%無電柱化されている一方で、東京はたったの7%、大阪に至っては5%という電柱だらけの都市であることがわかる。ちなみに同じアジアでも台北が95%、シンガポールが93%、ソウルが46%、ジャカルタが35%と、日本よりもかなり無電柱化が進んでいるのだ。

世界的に見ても、東京は電線が非常に多い街と言えそうだ

世界的に見ても、東京は電線が非常に多い街と言えそうだ

このような現状を見れば、2020年の東京五輪までに東京が100%の無電柱化を果たせるとは到底考えられない……なんてことをOくんに話しながら歩き始めると「まあ、たぶんそうなんですけど、電柱がある風景って何かいいじゃないですか。あのゴチャゴチャと線が絡まった感じ、その絡まり具合を楽しみながら写真におさめていけば、何か面白いと思いまして」とのこと。

というわけで、僕たちはイイ感じの電柱および電線を写真撮影しながら散歩することになった。

東京タワーの下にはいい感じの電柱と電線が多い

歩き始めたのは、大江戸線の赤羽橋駅だ。駅を出て、東京タワー方向へのびているのが東麻布商店街。

ここは、2006年に散歩したときに「東京のど真ん中、東京タワーの下に広がる商店街もこんなに電柱が多いのかと驚いた」という記事を書いたことがある。

【関連記事】麻布十番~増上寺 東京タワーを見る散歩

それが、2006年10月のことだ。その風景は10年以上経ったいまもまったく変わりがなかった。

9/29、30に行われる「かかしまつり」のポスターが貼られている

電柱の多い東麻布商店街

提灯が吊るされていて、今年も行われる「かかしまつり」(9/29、30)を告知するポスターや旗があった。

さっそくここでOくんがスマホを向けて撮っている。Oくんの作品がこちら。

電柱にはいろいろなものが取り付けられている

Oくん撮影:電柱のある風景その1

ビルの上に東京タワーのてっぺんだけちょっと見えている。それにしても電柱に付いているいろいろなものはなんだかよくわからないものが多い。たとえば、電柱の先端近くに付いているバケツみたいなやつ。

電柱にはよく、バケツみたいなやつが付いている

電柱にはよく、バケツみたいなやつが付いている

その形状からなんとなく、電気を溜めておくための何かな感じがするが、我々は電柱の知識が深くないので確かなことはわからない。するとOくんが「昔、何かのマンガで、あの中には非常食用シチューが入っている、という話を読みましたね」と突拍子もないことを言い出す。僕がそれに対して「そのシチューはクリームなの?ビーフなの?」と聞くと、Oくんは「確か……ビーフでした」と答えた。

Oくんの話はともかく、ネットで検索をすればすぐに答えがわかるのだろうけど、あえてソレをしないで憶測に終わらせておくのも楽しい。今回の散歩では、ふたりでさまざまな憶測をした。言うなれば、憶測散歩である。

この電線すべてに電気が通っているのだ

交差点の下から見上げると電線が交差するのがわかる

それにしても、普段は電柱や電線のある景色なんて、そんなに気をつけて見ていないけれど、いざ、注意を向けると、次々と目に飛び込んでくるものだ。

坂を上がるように商店街は進み、最初は先っぽしか見えなかった東京タワーが少しだけ見えてきた。ここで、Oくんが、写真撮影のテーマを「電信柱と東京タワー」にしようと言い出す。

電線にもいろいろなタイプがあるのがわかる

商店街をいけば、だんだん東京タワーが見えてくる

先ほどの7%という数字を見てもわかるように東京もほとんどの場所が電柱や電線があるのだけれど、この東麻布商店街が僕の記憶に強く残っているのは、東京タワーを見上げると、その上にかぶさってくる電線があるからだろう。

Oくんも興奮気味にシャッターを切る。

先に見える大きな通りは桜田通りだ

電線と東京タワーが重なる場所を撮影するOくん

たぶん、ここで撮影されたものがこちらだろうか。

東京タワーと電線が重なる風景。雲の姿が印象的

Oくん撮影:電柱のある風景その2

太さの違う電線が何本も伸びている。印象的な作品だ。この場所から後ろに小高い場所があって、そこから撮った、Oくんの作品も紹介しておこう。

こちらは電柱から複雑に出ている多数の電線が印象的

Oくん撮影:電柱のある風景その3

無電柱化されたエリアに存在する物体について憶測する

飯倉の交差点から、東京タワー方向へ歩く。このあたりで、電柱はぐんと少なくなり、そのうちまったくなくなってしまった。しかし、電柱が見えなくなるのに合わせて、下の写真のような箱や棒状の物体が目につくようになってきた。

近づいてみると、物体には東京電力のマークが書かれている。

埋設された電柱となにか関係あるのか。。。

電柱がない代わりに箱や棒状が物体がある

赤坂の定電圧、、、じゃないかと憶測

東京電力のマークに「赤低636」の文字

「きっとこの施設は埋設されている電線となにか関係があるのだろう」と我々は憶測した。実際、今回の散歩に限って言えば、電柱のないエリアには100%の確率でこの物体(施設)が置かれていたのだ。

なんだか“憶測散歩”がどんどん面白くなってきた!

つぎに我々が憶測したのは、東京タワー通りに近くにある公園内でのこと。園内に立つ棒を「電柱かな」と近づいて確認したところ、それは電柱ではなく街灯だった。

街灯には電線がない

東京タワー脇の公園で見つけた街灯

この街灯には電線が接続されておらず、また周囲に例の物体も見当たらない。つまり、状況としてここに電気は通っていないわけだ。しかし、街灯なのだから当然明かりを灯す……我々は憶測した。

街灯をよくチェックしてみると、柱の下部に施錠されたボックスが取り付けられている。僕とOくんは「この中にバッテリーが入っているからじゃないか?」と憶測して盛り上がった。

後ろのボックス型のものがバッテリーではないかと憶測

裏側についているボックスには東京都の文字

カツカレーを求めてはしごランチ

さて、Oくんとの散歩といえば、ランチにカツカレーを食べることが恒例行事になっている。東麻布商店街のカレー屋さんに入ると、出前がたてこんでいるので、30分は待ちますよとのこと。

あきらめて麻布十番から三田方向へ。その時に、とても珍しい電線を見つけた。

ちょっと変わった風景だ

朝顔が電線にびっしり

このあと、ネットで調べ、カツカレーが提供されている喫茶店に入り、カツカレーを注文。しかし、今はできないとのこと。とほほ。カレーを注文するもイマイチで量も少なかった。

というわけで、もう一軒行こうということになった。さて、どこにしようか。あ、そうだ。慶応大学内の学食へ行こう。誰でも利用できるはずだ。門をくぐって、坂をのぼっていくと坂の上にこんな看板があった。

「創業昭和12年undefined創業より変わらぬ味を守る」とある

「山食」 東京都港区三田2-15-45 西校舎中階

矢印の方向へ向かうと「山食」はあった。1937年(昭和12年)創業だそうだ。ユニークな食堂の名前は諸説あり、山の上の食堂を縮めたとか、山小屋に見える食堂を縮めたなどだ。

やはり、学食だけにまずは食券を購入。食堂には多くの人がいるが、高齢の男女の集団だった。散歩サークルの人たちではないかと憶測。

この日はもうカレーのみだった

まずは食券を購入

がーん、カレーライス以外はすべて売り切れ。もちろんカツカレーもナッシング。
「きょう、僕はカツカレーを食べれない日なんですね」とOくん。しかし、カレーライス、320円は安い。というわけで、こちらがカレーライス。

大盛は370円

山食のカレーライス 320円

福神漬けは自分で入れる方式。あとから、やってきたアラサーの男性は大盛りのようだ。大盛りは370円。けっこうな量だ。福神漬けをものすごく入れ、さらに粉チーズをかけまくっている。どんな味になるんだろう。カレーグラタンかな、と憶測した。

さて、カレーライスをいただこう。あー、これはどこかで食べたことがあるぞ。神保町の共栄堂のスマトラカレーに似ている。ちょっと苦味のあるカレーだ。たぶんん、昔から変わってないんだろうね。おいしい! しかも安くてうれしい!

というわけで、今回のお散歩は終了。

家に帰る途中、どこもかしこも電柱だらけだった。

東京・下町エリアのおすすめ散歩コースの見どころ・食べどころ

上野と浅草の距離は約2km、普通に歩けば30分ほどで歩ける距離です。神社仏閣なども多く、いろいろなお店などを見て歩くのも楽しいものです。

谷中、根津、千駄木を合わせたエリアを『谷根千』と呼びます。昔ながらの商店街や神社仏閣などが多くあるエリアで歩きがいもあります。アクセスはJR山手線の日暮里駅、東京メトロ千代田線の根津駅、千駄ヶ谷駅などになります。

墨田区のスカイツリーの下あたりのエリアです。駅でいえば東武スカイツリーラインの曳舟駅、東向島駅、鐘ヶ淵駅、京成押上線の京成曳舟駅などの周辺となります。ここは昔ながらの街並みや商店街がそのまま残っている地域です。

江戸最古といわれる「谷中七福神」を歩いてみた

江戸最古の谷中七福神を歩く

お正月に向けて、七福神めぐりの予習はどうだろう。というわけで、担当プロデューサーのOくんとともに歩くことにした。これまでいくつかの七福神を記事にしたけれど、今回は、一番人気の七福神といってもいい「谷中七福神(やなかしちふくじん)」を歩くことにした。谷中七福神は北区、荒川区、台東区にまたがっている。ちょうど山手線の田端駅から上野駅までのコースで、約5km。ウォーキングにもちょうどいいくらいのコースというのも人気のポイントだろうか。

というわけで、12月の某日にOくんと田端駅北改札口を出たところで落ち合った。

山手線、京浜東北線の駅だ

JR田端駅北改札口が、今回の散歩のスタート地点

ちなみに七福神めぐりには、決まったルールはない。どの神様からめぐってもいいし、何日かかけてめぐってもいい。期間はいつまわってもいいのだ。ただし、色紙に御朱印がもらえたりするのは、お正月から何日かの期間と決まっている場合もあるので、出かける前にチェックしたほうがいいだろう。

山を切り開いて道をつくった

街頭に「田端切通し」という文字

「おお、田端切通しだね」とカメラを向ける僕にOくんが「切通しってなんですか?」と聞く。切通しとは山や丘だった場所を切り開いて道をつくることだ。切通しというと鎌倉が有名だが、東京でもずいぶん見かける。なんて話をしていると、すぐに最初の七福神のある東覚寺に到着した。ここは福禄寿(ふくろくじゅ)が祀られている。福禄寿は中国の神様だ。長寿や出世の神様。お参りしておこう。

福禄寿がいらっしゃる

東覚寺 北区田端2-7-3

普通なら境内に七福神のご本尊があるのだけれど、どこにも見当たらない。境内には、来年お正月に七福神めぐりをするための下見に来ていたという高齢の紳士2人組がいたので、聞いてみると、どうやら、こちらのご本尊の御開帳は1月1日から10日までの期間だけだそうだ。

七福神は江戸時代のアイドル的存在?

さて、次の七福神をめざそう。と、Oくんが、「七福神ってそもそもどういう意味なんでしょうか」と聞く。うーん、一応、七福神全部お参りすると、七難が去って七福がくるという信仰だよと説明した。すると立て続けに「へえ、それは仏教なんですか、神道なんですか?」とOくん。

谷中七福神は全部お寺だけど、ほかではけっこう神社と混在しているところも多い。それが、また七福神のいいところじゃないかと思うのだ。

恵比寿が祀られている

青雲寺 荒川区西日暮里3-6-4



青雲寺
に祀られているのは恵比寿。なんと、日本由来の神様は恵比寿だけ。あとはみんな海外の神様っていうのもおもしろいね。ちなみに恵比寿は商売繁盛の神様だ。青雲寺でもご本尊は開帳されていない。とりあえず、お参りだけをして、次のお寺へ行こう。

歩きながらまたOくんから「七福神っていつごろからあるんですか?」という質問。七福神は室町時代くらいに生まれたようだけど、盛んになったのは、江戸時代だ。江戸最古っていわれている谷中七福神は今から250年前にできたって言われているけど。恐らく、プロデューサーみたいな人がいて、作ったのだろう。

「えっ、じゃあ、七福神の秋元康みたいな人がいたんですね。まさに江戸時代のアイドルってかんじじゃないですか」とOくん。

なるほど、“神セブン”とかね。なんか類似点があるかも。ちなみに、七じゃなくて八のところもあるし、神様の顔ぶれも微妙に違っていたりするのがまたおもしろい。

ここが布袋尊を祀る修性院

壁に布袋尊のイラストが描かれている

布袋尊のイラストが描かれている。ここが修性院だ。こうして、壁に布袋尊が描かれているということは、ご本尊が見られるかもしれないぞ……。

布袋尊が祀られている

修性院 荒川区西日暮里3-7-12

あー、やはり御開帳はされていない。と、ここでOくん、スマホでチェック。
「ああ、やはり谷中七福神はどこも御開帳は1月1日から10日までみたいですね」
なるほどねぇ。それじゃ、ご本尊が拝めるところへいきましょうか?
「え、そんなのあるんですか?」
あるんです、お蕎麦屋さんに。

「七福神そば」をいただく

七福神めぐりのルート上にあるのが、こちらのお蕎麦屋さん「松寿庵」さん。店名がめでたい響き!

営業時間は11時から16時 定休日は火曜日

松寿庵  台東区谷中5-8-29

まあ、入ってみよう。さっそく着席して、「七福神そばください」と注文。こちらのおそばはその名の通り、七福神になぞらえた具材がのせられているのだ。

どの具材がどの神様かを解説

七福神にちなんだ具材がのせられている

恵比寿が海老、大黒が袋茸、福禄寿が筍、寿老人がのり、弁財天が紅白かまぼこ、布袋がうずら卵、毘沙門天がとり肉。

うどんもあります

七福神そば 880円

ふだんあまり、食事についての感想を言わないOくんが「おいしい、おそばですね」と何度も言っている。たしかに、おいしい。さて、おそば屋さんの松寿庵さんからすぐの長安寺へ。

寿老人が祀られている

長安寺 台東区谷中5-2-22

こちらの長安寺には寿老人(じゅろうじん)が祀られている。さきほどのおそばの具でいえば、海苔。長寿の神様だ。さて、次の七福神へ。谷中霊園の入り口あたりに天王寺がある。境内には大仏様がいらっしゃる。こちらには毘沙門天(びしゃもんてん)が祀られている。

毘沙門天が祀られている

天王寺 台東区谷中7-14-8

毘沙門天は戦いの神様。当然ながら、こちらもご本尊は見ることができない。さて、お参りをして、次の七福神へ。上野方向へ歩いていくと、大黒天(だいこくてん)が祀られている護国院がある。

大黒天が祀られている

護国院 台東区上野公園10-18

大黒天(だいこくてん)はもともとはインドの神様だが、七福神では、日本の神様である大国主命(おおくにぬしのみこと)と合体した神様となっている。大きな袋と打出の小槌を持っている姿で描かれることが多い。子宝、食物、財福などをつかさどる神様だ。次は不忍池へ向かおう。七福神では唯一の女性で財産、才能、縁結びなどの神様である弁財天が祀られている不忍池弁天堂へ。不忍池弁天堂は不忍池に浮かぶ島にあり、かつては船で渡っていた。ちなみにいま、ここの近辺には『ポケモンGO』『Ingress』の使用は全面禁止という立て看板がある。

弁財天が祀られている

不忍池弁天堂 台東区上野公園2-1

不忍池弁天堂では、谷中七福神の紹介とともに御朱印を集めた色紙が飾られている。色紙は1000円、御朱印の代金は2~300円。価格は改定されるかもしれないので、目安にしてください。期間は毎年1月1日~10日まで。時間9:00~17:00だ。

全部そろうと達成感がある。

全部回るとこれだけの御朱印が集まる

さて、今回の散歩では谷中七福神に続いて、谷中銀座商店街で7体の木彫りの猫も見てきた。また、今回、ご本尊を紹介できなかったので、近くの下谷七福神の本尊の画像をいくつかご紹介しよう。