空港内を787が飛ぶ! セントレアにできる体感型施設とは?(日経トレンディネット)

 2018年夏、中部国際空港(セントレア)内に新たな複合商業施設「FLIGHT OF DREAMS(フライト・オブ・ドリームズ)」がオープンする。目玉はボーイング社より寄贈されたボーイング787の飛行試験初号機(ZA001)の屋内展示。さらに、チームラボが手がける体感型デジタルコンテンツも提供される予定だ。2017年12月4日に行われた会見で、施設の概要が明らかになった。

【関連画像】「FLIGHT OF DREAMS」の展示エリアのイメージ(中部国際空港提供)

 フライト・オブ・ドリームズは地上4階建てで、延床面積は約1万1000平方メートル。1階が展示エリア、4階が観覧エリアでともに有料。2階と3階が商業エリアとなる。場所は空港島の南側、2019年に完成予定のLCC向け新ターミナルと愛知県国際展示場の中間地点に位置しており、これらの施設と連絡通路でつながる予定だ。

チームラボがボーイング787初号機を「演出」

 ボーイング787初号機をただ展示するだけではなく、同機を使って航空機産業や航空業界について楽しく学べる体感型コンテンツを併設する。これらの演出を手掛けるのは国内外でプロジェクションマッピングやアート作品を手がけるチームラボだ。最終的に10程度のコンテンツを設ける予定だが、発表会では全日空(ANA)、日本航空(JAL)がそれぞれスポンサーとなる4つのコンテンツが発表された。

 ANAが提供するコンテンツは2つ。ボーイング787初号機にプロジェクションマッピングをすることで、4階の観覧エリアから眺めると飛行機が飛んでいるかのように見える「超体感演出(仮称)」と、来場者がクレヨンで描いた飛行機がドーム内の空を飛び回る「お絵かき飛行機」だ。

 一方、JALが提供するコンテンツ「紙飛行機を飛ばす(仮称)」は、紙飛行機を実際に折って光のゲート空間に飛ばすと、その飛距離によって音や色が変わる。これはJALが入社式などで紙飛行機を飛ばすことに由来しているという。さらに、「お仕事体験(仮称)」では航空会社の仕事(パイロットや客室乗務員、整備士など)が体験できる。

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吉田カバン新ビジネスリュック解剖 斜めポケットが良い(日経トレンディネット)

 ビジネスリュックをよく見かけるようになってから気づいたのが、その多くが2way、3wayタイプということだ。それらを得意とするのが、ビジネスバッグのブランド。ビジネスパーソンをはじめ、幅広い年齢層に支持を得ている吉田カバンはおよそ200ものシリーズがあるが、その中でも長年変わらず安定した人気を保っているのは、米国空軍のフライトジャケット「MA-1」をモチーフにした「TANKER(タンカー)」シリーズだ。カジュアルながら、ベーシックな色をそろえていて軽量ということもあり、旅行やビジネスなどで便利なアイテムである。

【関連画像】背負ったところ。薄マチのタイプなのでスッキリと背中に収まる

 そのTANKERと同様に、運ぶ・持つ(LIFT)というかばんの本質を軸に作られたのが「LIFT」シリーズ。「PORTER LIFT DAY PACK」はシンプルなデザインの薄マチでスーツに合うし、電車などでの通勤時にも邪魔にならない、まさにビジネス仕様のデイパックだ。

 表地にはタテ糸に210デニールのナイロン糸、ヨコ糸に複数の中空状繊維をより合わせて紡績した強合撚ナイロン中空糸を用いた超高密度ナイロンツイルを採用。ボリューム感があるのに軽いかばんに仕上がっている。シルクのような品の良い光沢感があるのも、この素材の特徴。裏面にPVC加工が施されているので、水滴が中に染み込みにくいし、ハリ感が出てかばんの形をスッキリと整えている。カジュアルになりやすいナイロン製のデイパックなのに、ビジネス向きのシャキッとした雰囲気があるのは、その素材とデザインの合わせ技だろう。

背負っても持っていても開けやすい斜めファスナー

 このバッグのデザイン上の特徴にもなっている斜めのファスナーは、肩にかけたままでも中の物が取り出しやすい仕様だ。しかも、このポケットにはマチが付いているので、それなりに厚みがあるものも収納可能。

 吉田カバン広報の岡田博之氏によると、「この前ポケットの形に至るまでに職人が試行錯誤を繰り返した」とのこと。また、背負った状態での背面右下には、スマホなどを収納できるクッション材入りのポケットを装備。このポケットには背負ったままでもアクセスできる。

●薄マチながら収納力は十分

 薄マチでありながら、メインコンパートメントの背中側にはPCも入れられるクッション材入りのポケットを装備。A4ファイルもラクに収納できる大きさで、ビジネスバッグとしての機能をしっかり押さえている。薄マチといっても、折り畳み傘やペットボトルなども十分収納できる大きさ。価格も手ごろだし、実際に背負っても体への負担が少なく、服も選ばない。持っていれば幅広く使えるビジネスリュックだ。

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超レアな「東海道新幹線N700系の連結」 JR東海研修センターで見学してみた(日経トレンディネット)

 2017年は、1987年に国鉄が分割民営化されて30年というアニバーサリーイヤー。JR各社では、30周年を記念してさまざまなイベントが展開された。

【関連画像】連結器を引き出して準備完了

 なかでも目を引いたのが、社員研修センターの公開イベントだ。車両基地や車両工場の一般公開は毎年の恒例行事になっているが、研修センターが公開される例はほとんど聞いたことがない。

 公開といっても、誰でも自由に入れるというわけではなく、抽選で当たったり、特別なツアーに参加したりする必要があった。今回は10月末に開催された、JR東海の研修センターへのツアーに同行。秘密のベールに包まれた社員研修センターを探検してきた。

●川もないのに鉄橋が!?

 東海道新幹線と中部地方の在来線を管轄するJR東海。同社の総合研修センターは、東京から120kmほど離れた静岡県三島市にある。東海道新幹線・東海道本線の三島駅北口から歩くとほどなく、川もないのに鉄橋が見えてくる。これは1877年(明治10年)に多摩川に架けられた東海道本線の六郷橋橋りょうで、御殿場線の第2酒匂川橋りょうに転用後、1965年に役目を終えて研修センターに保存されたもの。このように、実物と同じサイズのもので研修するのが、JR東海総合研修センターの最大の特徴だ。

 2011年に建て替えられた建物は10階建て。4階までが訓練用の部屋と教室で、5階から上には2人1室の宿泊室が525室もある。JR東海では入社するとまず1~2カ月ほど、平日は泊まり込みで新入社員研修を受講。その後も車掌や運転士になるため、2~3カ月程度、やはり泊まり込みで研修が行われる。つまり研修センターは学校兼寄宿舎といったところ。実際、カリキュラムのなかには体育の時間も設けられており、体育館やグラウンドも用意されているというから驚きだ。

 JR東海では小学生を対象に、今回初めて施設を公開。8月に無料で30組60人、10月には有料ツアーという形で181組468人が訪れた。JR東海の看板ともいえる「東海道新幹線」と「在来線」、さらに陽の当たることが少ない「保守」という3つの仕事について、半日という短い時間ながらも研修を体験するという内容だ。

 研修センターに到着した親子連れはまず大学の階段教室のような視聴覚室に集まり、新入社員さながらにセンター所長の訓示を受ける。これが終わると、班ごとに分かれて、いよいよ実際の研修体験に入る。

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ノースフェイスの「新ビジネスリュック」を大解剖 自立がウリ(日経トレンディネット)

 ビジネスウエアがカジュアル化したことで、昨今、ビジネスリュックが一般的になってきた。このトレンドを牽引しているのが、ザ・ノース・フェイスの「シャトル デイパック」であることは間違いないだろう。

【関連画像】ザ・ノース・フェイスの「アクセスパック 22」(3万7000円)。ほかに容量28リットルの「アクセスパック28」(4万円)がある

 「シャトル デイパック」は2012年春の登場以来、マイナーチェンジを繰り返しながら現在も発売されている人気バックパックだ。ノートPCとタブレットが同時に入る蛇腹式の専用コンパートメントのほか、電源コードやモバイルルーターなどの電子機器を収納するオーガナイザーなどを備え、ブリーフケースを想起させる品の良いスクエアデザインでビジネスシーンに対応。今もなお、仕事で使うリュックの最有力候補として名前が挙がる。

 そんななか、ザ・ノース・フェイスがビジネスリュックの次なる一手として投入したのが「アクセスパック22」(以下、アクセスパック)だ。

 シャトルデイパックが日本で企画されたのに対し、アクセスパックは同ブランドが生まれた米国で企画されたもの。「アクセスパックは2016年春夏に米国で発売され、ザ・ノース・フェイスが手がけたシティユースのバックパックとして、アウトドア好きの方から大変支持された。そして2016年秋冬に、日本で直営店でのみ少量を販売。数が少なかったこともあり、すぐに完売した」と、ゴールドウイン ザ・ノース・フェイス事業部 ハードグッズグループ マネージャーの狩野茂氏は話す。

 その後、2017年春夏シーズンも直営店を中心に少量を販売し、完売していた。そして今シーズン、ついに日本で本格展開がスタートしたというわけだ。その特徴を順に見てみよう。

自立するフレーム構造&ワンタッチオープン

 移動には便利なバックパックだが、意外と困るのがミーティング時やデスクに着いたときのかばんの置き場だ。このアクセスパックは底面にPEボード(プラ板)を配し、型崩れしにくいフレーム構造を採用しているのでしっかり自立する。立てかける必要がないので置き場所に困らず、また荷物も出し入れしやすい。バッグ全体がモールド(型枠)で形作られているので荷物も保護できるのだ。

 このフレーム構造を生かし、メインコンパートメントはファスナーではなくワンタッチ式の開閉に。がま口のような開口部に付いた金具を持ち上げるだけで、自動でオープン。すばやく荷物にアクセスできるのだ。金具にはロック機能も付いているので、背負っているときに中の荷物を盗難される心配もない。これは海外企画ならではの発想だろう。

 フレーム構造による外観はすっきりとした印象で、ビジネスとの親和性が高いのも特徴だ。このスマートさを損なわないように、外装のサイドポケットは外に膨らむのではなく、内側に広がる作りになっている点も見逃せない。

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「進化系クリアホルダー」5選 書類の整理が驚異的に改善(日経トレンディネット)

 書類を整理するのに、今やクリアホルダーは欠かせない。しかし、便利だからといくつものクリアホルダーを使っていると、それ自体の整理がつかなくなることも多い。ペーパーレスの時代といってもまだまだ紙の出番は多く、継続中の案件での書類の整理や管理は、仕事をスムーズに進めるうえでの重要事項でもある。

【関連画像】コクヨ「クリヤーホルダーブック〈モッテ〉」。ポケット枚数4枚タイプ(320円)と6枚タイプ(450円)がある。ポケット1枚には約20枚の書類を収納可能。色は青、ライトブルー、ライトグリーン、ライトグレー、ライトピンク、 ピンク、紫、黄

 最近のファイル製品には、地味ながらも、そのあたりのごちゃごちゃを解決するアイテムが増えている。しかも各メーカーがアイデアを盛り込んだユニークなものを出しているのだ。まさにクリアホルダー戦争勃発の勢いがある。その中で注目されている5つの製品を紹介する。

●ストッパー付きで書類がこぼれないブック型

 クリアホルダーで書類を管理する人は多いけれど、1案件が1つのクリアホルダーで収まるなんてことはなかなかない。しかし、複数のクリアホルダーを取っ替え引っ替え参照したり、まとめて持ち歩くのは大変。だからといって、クリアーブックでは、1枚ずつファイルを入れるのが面倒だ。コクヨの「クリヤーホルダーブック〈モッテ〉」はそういう面倒さを解消した製品だ。クリアホルダーが4枚や6枚とじられている、または、クリアーブックの1ページ1ページが、クリアホルダーになっていると言えば分かってもらえるだろうか。

 ファイルの出し入れのしやすさが、この製品の最大の特徴。各ページは、素材も厚さもほぼクリアホルダーそのままなので開閉しやすく、書類を挟み込むだけなので手間要らず。各ホルダーに約20枚の書類が収納できるので、6枚タイプなら120枚の書類を収納できるのだ。書類が落ちないようにするためのストッパーもあるし、表紙が柔らかく、カバンに入れやすいのも良い。細かい配慮が行き届いているのだ。

折り目を付けずに2つ折りできるクリアブック

 普段からA4の書類は使っているが、いざファイルに入れて持ち歩こうと思うと大きい。しかし慣れているし、ブリーフケースもA4ファイルサイズを基準に作られているから、そのまま持ち歩いているという人は多いだろう。しかし、10~20枚程度を持ち歩くのにわざわざ大きなファイルを使わなくてもよいのではないか、という考えから作られたのが、キングジムの「コンパック」だ。これは、A4サイズの書類を折り目を付けずに2つ折りにして持ち歩けて、ファイルから出さずに、書類の閲覧ができるクリアブックなのだ。

 表紙を開くと、中にはA4サイズのクリアポケットが10枚。片側の半分だけ本体に付けられ、もう片側は半分にレールが付いている構造。本体に付けられている半分のところを左上に来るようにして縦に持つと、A4サイズのクリアブックになるのだ。この状態でパラパラとめくって書類を閲覧できて、そのまま畳めば、しっかりとした折り目が付くことなく、ふわっと2つ折りになる仕掛け。A4サイズのクリアブックよりも片側の表紙がないぶん、閲覧しやすいくらいだ。

 表紙を止めるゴムバンドが付いているから、カバンの中でファイルの間にモノが入って書類がシワになるといったこともない。出先でいただいた資料などを折らずに持ち帰ることができるのはありがたいし、ちょっとした資料を会議などで見せるのに、大仰なA4ファイルを持ち歩かなくても済むのだ。

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ミッドタウン日比谷 立ち飲み充実、有隣堂の新業態も(日経トレンディネット)

 2007年3月の「東京ミッドタウン」(東京・赤坂)開業から11年後の2018年3月29日、三井不動産が手がける新たな複合施設「東京ミッドタウン日比谷」がグランドオープンする。2017年11月30日に開催されたメディアを対象とした発表会で、その概要が明らかとなった。

【関連画像】設計責任者は英国を代表する建築事務所・ホプキンスアーキテクツ。柔らかな印象のファザードのコンセプトは「ダンシングタワー」。かつて日比谷にあった鹿鳴館からインスピレーションを受けたという。低層部では石造りのエッセンスを取り入れ、優美さを表現している

 三井不動産ミッドタウン日比谷事業室の豊蔵英介室長は「伝統ある映画・演劇のコンテンツやホテル文化を生かし、大人が楽しめる正統派の、銀座とはひと味違う街づくりを目指す」と抱負を語った。

 フロア構成は地下1階から地上7階までが商業ゾーン、6階の一部と8階以上がオフィスゾーン。商業ゾーンには計60店舗のテナントが出店予定で、そのうちの5店舗が日本初出店となる(飲食店は2店舗)。14店舗が商業施設初出店で22店舗が新業態だという。

 また4~5階には全11スクリーン、約2300席の「TOHOシネマズ 日比谷」が開業予定。隣接する東京宝塚ビル内の2スクリーンと一体になって運営することで、全13スクリーン、約3000席を誇る、都心最大級のシネマコンプレックスが誕生する。

 テナント60店舗の半分以上は飲食店。地下鉄3路線と直結するアクセス抜群の地下1階には、バラエティー豊かな8つの業態が集まる駅直結のフードコート「HIBIYA FOOD HALL(ヒビヤ フード ホール、仮称)」が出店。玄関口となる広場「日比谷ゲートプラザ(仮称)」に面した1階には、日本に初上陸の米国の人気レストラン「Buvette(ブヴェット)」が出店する。2階のレストランゾーンには海外で人気のモダン炉端焼きや天ぷらを出す立ち飲み店など、カジュアルで旬な飲食店を集める。

 これに対し、3階のレストランゾーンには京都の老舗料亭「瓢亭」の新業態など、高級店が集まっている印象だ。皇居外苑、日比谷公園から続く緑を眺められる6階には、人気飲食企業・バルニバービの新業態でハイクラス層を狙った約150席のレストランがオープンする。

 施設はまだ建設中だが、発表会で明らかになった注目ポイントを、飲食店を中心に紹介していく。

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トヨタがハイエースに先進安全機能を載せる理由(日経トレンディネット)

 トヨタがワンボックス車の「ハイエース」シリーズと「レジアスエース」を一部改良し、2017年12月1日に発売した。税込み価格は「ハイエース バン」「レジアスエース バン」が240万5160~370万4400円。定員10人の乗用ワゴン「ハイエース ワゴン」が281万4480~391万680円。定員14人のハイルーフ仕様のミニバスタイプ「ハイエースコミューター」が314万2800~365万9040円。レジアスエースは車名とエンブレム以外は、ハイエース バンと同じ仕様で、販売チャネルが異なる。

【関連画像】トヨタ「ハイエース バン スーパーGL」(税込み356万2920円~)

 今回の改良のポイントは、安全面と防犯面の強化と、新クリーンディーゼルエンジンの搭載だ。詳しく見ていこう。

●商用車だからこそ、先進安全運転支援パッケージもこだわった

 まず安全面では、商用車でも徐々に普及が進みだした先進安全運転支援パッケージ「Toyota Safety Sense」の上級仕様である「Toyota Safety Sense P」を初めて全車に標準装備した。これは単眼カメラとミリ波レーダーを組み合わせたシステムで、歩行者検知機能付衝突被害回避・軽減ブレーキ、車線逸脱警告機能、オートマチックハイビームの3つの機能でドライバーをサポートするというもの。

 価格にシビアな商用車で、上級仕様の安全支援システムをなぜ付けたのか。商用車は積載する荷物によって、車両重量が大きく変わり、積載する位置によっては重量バランスも変動する。しかも日常的に使用され、長距離移動も多く、荷物を積載した状態で一般道から高速まで幅広い領域で使用される。マイカーに比べると移動時の重量も重く、走行距離もかなり長いことが多い。つまりシビアな状況での使用が想定されるからこそ、早めに危険を察知できるように、センサーがカバーする範囲が広いミリ波レーダーを採用した安全支援システムを採用したというわけだ。

 このため空荷から積載可能な最大の重さまで、あらゆる積載状況において安全運転をサポートできるように、モデルごとに専用にToyota Safety Sense Pをチューニングしているのが「今回の改良で最もこだわった点」とトヨタの野村 淳チーフエンジニアは話す。仕事の道具であり、移動手段として使われる商用車だからこそ、高性能なシステムを採用し、作り込んだというのだ。商用車の故障はユーザー本人だけでなく、影響が多岐に及ぶため、「ハイエースは開発時から、故障しても大きな修理が必要にならないように、各部位で先に壊れる箇所を想定し、対応策を盛り込んでいる。例えば、駆動系でも高価な部品より前に安価な部品が壊れるようにし、早めに異常に気付いて軽傷のうちに必要な修理を行えるように設計している。Toyota Safety Sense Pの搭載により事故などのアクシデントを防ぐことは重要だが、顧客の仕事に支障をきたさないという効果もある」(野村チーフエンジニア)

●なぜACCが付かなかったのか

 一方で、乗用車版のToyota Safety Sense Pには搭載されている全車速追従機能付きアダプティブ・クルーズ・コントロール(ACC)が今回のハイエースおよびレジアスエースには付いていない。今回の安全装備は2年前から開発に着手していたが、基本機能のチューニングにかなりの時間が必要であったため、今回は搭載を見送っている。日産から先進運転支援機能搭載版の「キャラバン」が先に登場したこともあり、先進安全運転支援機能をなるべく早くだすことを優先させ、ACC機能の搭載を先送りしたというわけだ。具体的な時期は明かさなかったが、ACCの搭載は次のステップとして考えているという。

 なお、Toyota Safety Sense Pのほかにも、カーブや急ハンドル時に横滑りを抑える「車両安定制御システム(VSC)」、滑りやすい路面での発進や加速時のタイヤの空転を防ぐ「トラクションコントロール(TRC)」、急な坂道での発進時に車両のずり落ちを一定時間抑える「ヒルスタートアシストコントロール」を搭載している。

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正露丸の“ラッパ音”が知的財産に!(日経トレンディネット)

 特許庁は2017年9月26日、音楽的要素のみからなる「音商標」について、初めて登録を認めると発表した。大幸薬品の正露丸のテレビCMでおなじみのラッパのメロディーと、インテル・コーポレーション、BMWのサウンドロゴの3件。いずれもメロディーやハーモニー、リズムなど「音楽的要素のみ」で成立する音商標で、社名や商品名など「言語的要素」が入っていないのが特徴だ。特許庁は2015年4月から、企業のブランド戦略の多様化を支援するため、従来の文字や図形に加え、音や動き、ホログラム、色彩などを「新しいタイプの商標」として認めている。これまでの総出願件数は1582件(2017年11月13日集計時点、以下同)。そのうち音商標は567件で、194件が登録されている。

【関連画像】音商標として登録されたラッパのメロディの楽譜(提供:大幸薬品)

●2年以上かけて慎重に審査

 音商標には、社名や商品名など「識別性のある言語的要素が入ったタイプ」と、今回初めて登録が認められた「音楽的要素のみからなるタイプ」の2種類がある。すでに商標として登録された194件のうち、191件が識別性のある言語的要素が入ったタイプ。久光製薬の「ヒサミツ」というサウンドロゴや、小林製薬の「ブルーレットおくだけ」というメロディー付きのフレーズなどが、その一例だ。

 音楽的要素のみからなる音商標は現在3件だが、出願件数は音商標全体の3割ほどを占める。登録を目指している企業は少なくない。ただ、商標としての「識別力」の審査に時間がかかり、なかなか登録に至らないというのが実情のようだ。大幸薬品のラッパのメロディーも、受け付け開始と同時(2015年4月1日)に出願。登録まで2年半ほどかかった。

 音楽的要素のみからなる音商標の審査に長い時間を要する理由について、特許庁 審査業務部 商標課 商標審査基準室の豊瀬京太郎・室長は次のように説明する。 「音楽的要素のみからなる音商標は、音声データと楽譜に加え、識別力を証明するためにテレビCMやウェブサイトでの広告の出稿数や期間、取り引き伝票、全国的にどう広がっているかなど、さまざまな資料を提出してもらっている。それを一つひとつ精査しているため、どうしても時間がかかる」

●これからは音のマニュアルも必要に

 音商標の場合、識別性のある言語的要素が含まれている場合は、誕生直後に登録される可能性はある。だが、音楽的要素のみからなるタイプは、長年にわたって広告などで使い続けてきた「過去の実績」が必要となる。要するに、どんなに独創的なサウンドロゴを開発しても、世の中に広く浸透するまで登録できない。ブランド戦略として早期の登録を目指すのであれば、これからつくるサウンドロゴには識別性のある言語的要素を含ませることも検討すべきだろう。

 通常、音楽は著作権で保護されるが、サウンドロゴは短いため著作物として認められにくいといわれていた。確かに、音楽的要素のみの音商標は登録までのハードルは高いが、「サウンドロゴが保護される道が開けたことには意義がある、という声も届いている」と特許庁 審査業務部 商標課 商標審査基準室の石塚利恵氏は言う。

 基本的なことだが、提出する楽譜と音が一致していないと、申請は認められない。「例えば、メロディーは一緒でも音程が違ったり、アレンジが加えられて楽譜通りに表現されていなかったりという理由で申請が通らず、拒絶となるケースも少なくない。これからは、ロゴ・マークのCIマニュアルのように、サウンドロゴやメロディー付きのフレーズなども、基本となる『五線譜の楽譜』を制作しておくと登録がスムーズになるだろう」と豊瀬室長は話す。

(文/西山薫=ライター)

出典:特許庁ウェブサイト

若者に「チル」という言葉がはやっている理由とは? 「SNSイベント疲れ」が背景に(日経トレンディネット)

10~20代の若者の実態にとことん迫り、若者と社会のよりよい関係構築を目指す電通若者研究部(電通ワカモン)が最近の若者の実態から世の中の今後の潮流を探ります。

【関連画像】「電通若者実態調査2015」(15-29歳の男女3000人に実施)

 「今日はカフェで“チル”していました」

 最近、若者の間で“チル”という言葉がよく使われているのはご存じでしょうか? 「今日はカフェでチルしていました~」「この曲チルい!」といった形で使われ、インスタグラムのタグラインとして「#チル」もよく使われています。

 若者たちはどういう意味でこの“チル”を使っているのでしょう。そして、この言葉が使われるようになった背景には何があり、“チル”の拡がりによって今後の消費にどういった可能性をもたらすのでしょうか。

●「チル」って何?

 チルは「落ち着いた」という意味を表すヒップホップ用語の「Chill out(チルアウト)」が語源。「まったりする」「くつろぐ」といった意味で使われています。「チルする」と言うと、「目的は特にないけど楽しくのんびりする」というニュアンスの行動を指します。実際にチルを使っている大学生に話を聞いたところ、このチルという言葉は若者の中でも特にカルチャー系と呼ばれる人たち(ダンサーやDJをしているような層)の間でよく使われているとのことです。

 先述した「今日はカフェでチルしていました~」は、「カフェでゆったりとした楽しい時間を過ごしました」ということを意味していて、「この曲、チルい!」はその曲がゆるめな曲調の(なおかつイケてる)楽曲であることを意味しています。ほかにもその使用シーンはさまざまで、日常会話やSNS上で広く使われています。

●チルが流行る理由は「SNSアクティビティー疲れ」?

 次に「なぜ若者の間でチルが広まってきているのか」について考えてみましょう。

 若者の間でのチルの使われ方を調べてみると、自然に触れて過ごす時間を「チルしている」と表現しているケースがよく見られます。例えば、都会のオフィス街の中にあるちょっとした庭で撮影した写真にタグライン「#チル」をつけて投稿したり、海に行って友達とのんびり過ごすことを「海チル」と呼んだりしています。また、「ひとりで立ち飲み、チルい」というツイートのような、ひとりの時間をチルで過ごす様子もSNS上での投稿から確認できます。

 これは、若者たちがゆったりとした癒やしの時間を求めていることを意味しているのではないでしょうか。SNSが普及した昨今、若者の間ではSNSでシェアできるリアルイベントが活発になりました。そうした需要が増えるにつれ、フェスやファンランといった活動的なリアルイベントが盛んに開催されています。こうした“SNSアクティビティー”に疲れを感じ、より「静的」な活動を楽しむことを求めるようになった結果がチル拡大の一因ではないでしょうか。

 大勢で活発に楽しむイベントに積極的に参加する一方、「ひとりの時間」や「自然に触れる時間」をより強く求めるようになったというわけです。SNSネイティブな彼ら若者にとって、SNSはインフラです。ただ、SNS上での付き合い方は環境に合わせて変化しており、SNSを楽しみつつ、疲れを抑制したいという心理から“チル”が波及していっていると言えるでしょう。

LAショー2017、新型ジープ「ラングラー」がカッコ良すぎかも?(日経トレンディネット)

 「ロサンゼルスオートショー」を訪れた小沢コージが「久しぶりにショーらしいショーを見た」と思った理由とは?

【関連画像】ジープ「ラングラー」

●【コンセプト】久々にモーターショーらしいモーターショー

 最近、電気自動車(EV)だの自動運転だの、政治的? な話題が主役になりがちなモーターショーですが、今回は久しぶりにショーらしいショーを見た気がしましたわ。毎年恒例、WCOTYこと世界カー・オブ・ザ・イヤー試乗会と同時開催のLAショーこと「ロサンゼルスオートショー」。というのも今年はなんといっても、分かりやすくて魅力的な新車が多い!

 デトロイトショーに比べて多少マイナーな印象もありますが、豊かな西海岸マーケットのショーなので商機ありまくり。ポルシェは相変わらず世界でLAが最もたくさん売れているようだし、スポーツカーやラグジュアリーカーやSUVも人気なので今回のLAショーも目玉モデル目白押し。

 具体的には世界初公開モデルが約30台もあって、日本ブランドもスバル「アセント」にレクサス「RX 350L」にマツダ「6」のマイチェン、コンセプトカーではトヨタ「アドベンチャー コンセプト(FT-AC)」と盛りだくさん。海外勢もメルセデス・ベンツ「CLS」など、いずれも粒ぞろい。なかでも小沢的に感動したのはいかにもアメリカンなジープのアレでした。

 とりあえずはサラッと楽しいところだけ見ていきましょう!

【インプレッション】スバルもついにビッグな北米専用3列シートSUVを!

 まず日本ブランドの活躍からいくと、今や販売の米国比率が6割を超えて7割に近づいているスバルは完全に現地向けの専用SUVを開発。それがアセント。サイズ、デザインから露骨に北米向けであることがうかがえます。

 骨格には現行「インプレッサ」から始まったスバルグローバルプラットフォームを採用していますが、ホイールベースが極端に延ばされ、全長×全幅×全高は4999×1930×1819mmと巨大。長さはほぼ5mで幅は1.9m以上ですからアウディ「Q7」やボルボ「XC90」などのライバルにも十分対抗できる。価格はライバルより控えめでしょうけど。

 なにより顔つきが肉食系そのもの。サイズもそうですけど、おデコが張ったデカいグリル付きマスクやマッチョなフェンダー、タイヤとイチイチパーツが無骨でデカい。

 それでいてインテリアのクオリティーはインプレッサ同様に上がっていて、ドイツプレミアム系ほどではないですが、随分アカ抜けた印象。

 中身は今人気の3列シート仕様で7人乗りと8人乗りが選べ、床は若干高めで乗り降りは面倒とはいえ、一応3列目にも大人が座れます。2列目を下げるとヒザに背もたれが当たりますが。

 エンジンは新開発の2.4L水平対向4気筒直噴ターボ。ピークパワー&トルクは260hp&376Nmで、さすがに車重が2.2トンに達する巨大ボディーを引っ張るだけあります。今までの2Lターボじゃ足りないのでしょう。

 同時に4輪のエンジントルクを制御するアクティブトルクベクタリングや滑りやすい路面で威力を発揮する「X-MODE」、先進安全のアイサイトも標準装備。やはりスバルは米国でも水平対向エンジン&4WDの走りと安全で迫るわけです。

 向こうじゃ日本ほど燃費を気にしていないのでよりタイムリー。もしやトヨタのフルサイズピックアップ「タンドラ」のように、日本じゃ知られてない米国風味の日本車として認知されていくのかもしれません。

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